黒山羊ハッチャンの苛立ち?2010年01月05日

 早朝ウォーキングを終えて石材屋さん近くに戻ってきた時だ。ガタン、ガタンと大きな物音が聞こえた。黒山羊ハッチャンの仕業だった。道路側に立掛けられた石材屋さんのトタンの看板を、ハッチャンが金網越しに大きな角で頭突きをしていた。近寄ってジッと見つめた。気配を感じてハッチャンも見つめ返す。つぶらな瞳の中に心なしか哀しげな憂いが宿っているように見えた。突然、頭を下げて再び看板への頭突き攻撃を再開した。ガタン、ガタン。
 広々とした牧草の敷地で悠々自適の生活を過ごしているものと思っていた。そのハッチャンの怒りにも似た激しいしぐさに苛立ちを見た。彼の出生地は三田市の青野ダム近くである。「ワシはこんなところに来とうはなかった」。直江兼続幼少時代の与六の科白がよぎった。そんな想いを抱いているのかもしれない。元気な間は毎日通る散歩道の一角である。長い付き合いになる筈のハッチャンの想いにも付き合ってみた。