スーパー跡地問題の自治会臨時総会での結末2011年03月26日

 在住する住宅街のスーパー跡地問題の対応についての自治会臨時総会が開催された。一週間ほど前にご近所の知人からこの問題についての経過を聞いた。http://ahidaka.asablo.jp/blog/2011/03/22/5753880 彼は自治会役員会の提案で設置され、手続き上の問題で解散された対策委員会に参加し、解散後も有志と一緒に委員会に留まって検討してきたとのことだった。

 朝10時から地元小学校の体育館で開催された臨時総会には130名ほどの自治会員が出席した。委任状提出が900名ほどあり、1800名の自治会員総数の過半数を確保し総会は成立した。冒頭、自治会長の「1.跡地の一部の土地をパブリックスペースとして自治会で取得する。2.取得資金は特別会計の取り崩しと県の助成金等で賄う。3.取り崩し資金は今後5年間程度の一般会計の多面的な見直しで補填する」という提案内容の趣旨説明があった。  

 これに対し、解散後も対策委員会に残り議論を重ねたメンバーを中心に異論や反論が相次いだ。その主な点は「1.自治会提案で設置された対策委員会が自治会によって一方的に解散になった点 2.自治会役員会がその後の対応について対策委員会メンバーに何ら相談なく独断専行で対応してきた点 3.開発業者や行政当局との協議経過が住民に知らされなかった点等」である。また比較的若い男性からは「初めに土地購入ありきは疑問。子供会などへの補助金削減などをしてまで土地を購入すべきか」といった意見も出された。そうした意見に拍手もあり、議論の流れは提案否決の懸念すら抱かせられた。

 基本的には提案に賛成の立場で次のような趣旨の発言を行った。「1.発言者の根底にあるこの町を良くしたいという点はみんな共通している 2.行政当局の『開発自体は止められない』という見解は重い 3.自治会役員会も限られたメンバーと時間の中で精一杯現実的な案を取りまとめた 4.ただ県民交流広場事業や経費見直しなどの提案を実行するには強力な自治会のリーダーシップが必要だが、その点には不安がある 4.それは現状の自治会組織の在り方に多くの問題があるということだ(1年毎に役員が総入替となり知識や経験が全く蓄積されず、それが対策委員会解散などの不手際につながった。三役と班長が同列で役員会を構成し三役の執行権限が脆弱。今回のような重要課題が事前調整なしにいきなり臨時総会で決定するしかないこと。不動産、税務、法律などの自治会員の専門知識を活用できる体制がない等) 5.こうした組織の問題点を洗い出し、来年総会から新体制が発足できるよう今年中に改革案を起案すべき 6.改革案は自治会役員と現在この町の地域活動を担っている各団体代表者、丁目別民生委員、外部派遣役員等から成る諮問会議を設けそこで検討してはどうか」  

 予定時間をオーバーし、発言が締めきられ採決となった。会則上「資産の取得」は総会出席者の2/3以上の賛成が必要である。12時15分、採決結果が発表され、自治会役員会提案が承認された。懸念していた混乱や非難の応酬は避けられ、次につながる総会として閉会を迎えたことに安堵した。