播磨街道を歩く2011年03月30日

 最寄病院での前立腺症の定期検査の日だった。最寄りとはいえ隣町の神戸市北区である。歩いて約一時間を要する。それでもいよいよ春到来の気候になった。迷わずウォーキングを兼ねて出かけた。実は途中の経路を旧播磨街道を歩けるというもうひとつの狙いがあった。  ポカポカ陽気に包まれて公智神社前にやってきた。光明寺との間の道が播磨街道の貴重な名残りをとどめている。光明寺側に設置されたばかり徳風会の案内ポールが見える。その先は左右を鬱蒼とした公智神社の社叢に包まれた風情のある道である。  社叢を抜けるとしばらくは流通団地内の味気ない舗装路が続く。流通団地の外縁の道を渡った先に山口と神戸市を隔てる丘陵が横たわる。丘陵の間をいかにも旧街道を偲ばせる杣道のような道が残っている。丘陵の向う側にはチョッとした棚田が拓かれている。農道として今も使用されているのか踏み固められた山道が残されている。山道の真ん中に立つと棚田の向うの北区藤原台のビル群が望める。  陽気に誘われて穏やかな歴史街道を歩いた。