映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」2013年02月09日

 映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の録画を観た。盛り沢山のテーマと美しい田園風景に彩られた心和む作品だった。最近観た映画の中では最も質の高い作品だと思った。
 中井貴一演じる大手家電メーカーの経営企画室長のエリート社員・筒井が主人公である。取締役昇進が内定し順風満帆の49歳の主人公に、ふる里の島根県出雲市で独り暮らしをしている母親が倒れたという一報が入る。そんな時、同期入社の親友が交通事故で亡くなる。リストラで閉鎖された工場長だった彼は、死の直前に「これからは自分の好きな仕事をやりたい」と告げていた。帰郷した主人公は主治医から母親が余命がいくばくもないことを告げられる。これまでの人生を顧みながら、これからの人生の選択を迫られた筒井は、子供の頃の夢だった郷里の一畑電車の運転手になることを決意する。退職し一畑電鉄に採用された筒井は無事に運転手として再出発する。大学生の独り娘も祖母の看病でふる里に同居した。自分の店をもって東京で独り暮らしの別居生活をしている妻はこのままでいいのかと悩んでいる。筒井の活き活きとした運転手姿をみて、「このままの夫婦でいいのね」と告げる。
 「人生の岐路に立った時の選択の在り方」「仕事中心の都会暮らしの果てに訪れるふる里の田舎暮らしという選択肢」「家庭を顧みず仕事一筋の夫と子育てを終えて空白を持てあます妻という夫婦の形」「存続が危ぶまれるローカル電車の実情と再生」「鉄道映画としての娯楽性」等々、この作品にこめられた様々なテーマを思い浮かべた。それぞれにこの作品なりの回答が用意されている。
 この作品の興行成績も好成績だったようだ。いくつかの映画賞も受賞している。舞台となった一畑電車の利用者数も次第に増加し前年比10%増となったという。この波及効果もあって第2弾「「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」も上映された。ぜひ観てみたいという感想こそがこの作品への個人的評価である。

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