久々の「おかき」づくり2013年02月19日

 前からリクエストしていた「かき餅」づくりに、家内がようやく腰をあげた。この時期に毎年のようにつくっていたが、去年は途絶えていた。
 我が家のおかきづくりは、実家の伝来の手法でつくられる。亡くなった私の母親から家内に伝えられたものだ。私の子どもの頃に親しんだ懐かしい味である。
 もち米とただ米(普通米)を水に浸けてよく寝かせる。別に、よく浸かった紫蘇の葉を用意しておく。水切りした米を餅つき機に入れて「むす」スイッチを押す。蒸し上がった米をしゃもじで真ん中に寄せてスイッチを入れる。回転し始めた蒸し米に均等に紫蘇の葉をばらしながら入れる。米が紫蘇入りの餅状になった所でスイッチを止め四角いタッパーに移す。かき餅が冬の寒さに身を縮ませ、固くなってタッパーから取り出せるまでしばらく置いておく。
 二日置いたタッパーのかき餅を悪戦苦闘して取り出した。四つの棒状に切り分けたかき餅を短冊状に2mmほどの厚さに切っていく。これがなかなか骨である。30分ほどかけてようやく完了。約300枚のかき餅の短冊を新聞紙の上に並べていく。後は乾燥して「おかき」になるのを待つだけである。端っこの厚めのかき餅をオーブンで焼いて食べてみた。ウマイッ!久々のふる里の味わいだった。
 歳を重ねるごとに季節の風物が愛おしくなる。それは季節の風物や歳事が刻まれたふる里の思い出と重なっている。我が家のおかきづくりも、そうした風物と懐かしい味をもたらす季節の歳事である。

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