続・老いては嫁に従え2013年08月01日

 昨日、口うるさい家内のありがたみを呟いた。我が家の衣食住の暮らしのインフラは家内が支えている。それでも亭主は早朝散策に出かけるため先に済ませる朝食やパートや外出で家内の不在がちな昼食は自分で用意し洗い物もする。従って、いざとなればやれる筈だとは思っているが、今はその心構えも覚悟もない。ひたすら家事全般をできるものなら家内のお世話に委ねたいと願っている。
 ところで我が家の連れ合いは、リタイヤ後もなぜこれほどに亭主の世話を焼いてくれるのかと思うことがある。我々の世代であってもリタイヤ後は亭主族はどんどん家事分担を引受けさせられている筈だ。ここは我が家と家内の事情を冷静に分析しておくにしくはない。
 ひとつには家内の世話好きという性分があるだろう。今ひとつは夫と妻の領分を重視するという昔風の思考が強いことがある。その思考が、妻の領分である衣食住の暮らし向きは自分で仕切らねば気が済まないという行動パターンになる。今ひとつ見逃せない事情を推測した。
 リタイヤ直前に民生委員を引受けたことから、リタイヤ後には地域の幾つかのボランティア組織の役に就くことになった。そのため地域の会合や行事に出かけることが多い。地域活動の現場は多くは主婦たちの独壇場である。そうした現場に亭主を送り出す嫁の立場が、ここで俄かにクローズアップする。何かとうわさ話が飛び交う主婦ネットワークの恐ろしさは誰よりもよく承知している。亭主の身だしなみは他人事ではない。かくして家内の亭主の身だしなみへの必要以上の関与が始まった。
 それはそれで結構なことではないか。これもまた「老いては嫁に従え」である。

「完治のない病の処方薬」という生涯の友2013年08月02日

 昨日、行きつけの総合病院に前立腺肥大症の診察に出かけた。毎月一回診察を受けているが昨日は6カ月に1度の前立腺癌の血液検査の日だった。血液検査の結果が出るまで1時間半ほど待って診察室に入った。血液検査によるPSA値は基準値を下回り異常なしだった。これで3回連続の正常値である。気を良くして主治医に「今後も通院は必要か」と訊ねた。
 「検査結果はあくまで前立腺癌を調べるもの。前立腺肥大症はこれ以上悪化させないための薬を処方している。完治させるには1時間ほどの手術と9日間ほどの入院が必要。薬の処方は今の1か月を2か月に延長することは可能」とのこと。
 手術をしない限り前立腺肥大症という持病は完治しないことをあらためて思い知った。この歳で今更手術でもあるまい。薬で抑えられるものならそれでよいの心境である。
 高血圧の薬も服用している。こちらも一旦服用すると止められない。完治のない持病を二つ抱えたことになる。「完治のない病の処方薬」という生涯の友と気長にお付き合いしよう。

団塊スタイル「シニアのペット介護」(飼い主の気持ち)2013年08月03日

 昨晩、久々にお気に入り番組であるNHKの団塊スタイルを観た。テーマは「シニアのペット介護」である。これまでペットを飼ったことがなく、ペットについての関心はそれほど強くない。ところが最近、ペットの話題を見聞する機会が多くなった。お気に入りブログでも犬や猫の話題が多い。犬を飼っているご近所さんも増えてきた。民生委員の高齢者訪問で、独り住まいの高齢者の愛犬とのかけがえのない関わりを聞かされる。そんなことから、あらためて「飼い主の気持ち」を知っておきたいと思ったのがこの番組視聴の動機だった。
 飼い主の気持ちがよく伝わるいい番組だった。冒頭、犬の高齢化と日本でのその対応の現状がレポートされた。まさしく人間と変わりがない。高齢化し、歩けなくなり、目が見えなくなり、食べられなくなり、排泄も困難になる。そんな犬たちをこちらも高齢者が多い飼い主たちは懸命に介護する。高額の費用を払ってもリハビリ施設に連れていき、夜泣きが頻繁になるに及んでは、終身介護施設に預けて定期的に訪問する。愛犬たちが家族に共通の話題や思い出をもたらし絆をつくってくれたという想いが、犬たちのへの懸命な介護に繋がっている。
 次に飼い主の高齢化に伴う問題が報告される。年老いた犬を器具でサポートしながら懸命に散歩させているお年寄りを見かけたことがある。まさしく老老介護である。愛犬を飼っている高齢者宅で、「この子が亡くなった後は、散歩に連れていく元気もなくなるだろうし、最後まで看取れないのでもう次は飼えない」という話をよく聞いた。高齢の愛犬家たちに共通の深刻な悩みである。
番組はこの問題にも注目する。VESANA(ベセナ)という高齢者のペット飼育支援獣医師ネットワークの取組みを紹介する。高齢者でも安心してペットを飼える環境つくりを支援する団体である。代表者は「高齢になったからといってペットを飼うのをやめてほしくない。我々がお手伝いするのでぜひ飼い続けてほしい」という。飼えなくなった時にはVESANAで引き取ってくれる。確かに独り暮らしのお年寄りにとって愛犬はかけがえのないものだろう。愛犬の面倒をみなければならないという想いは生きることの大きな支えになっていることは想像に難くない。
 この他番組では高齢ペットの「延命治療か安楽死か」というテーマや、ペット先進国ドイツのペット飼育環境のレポートなども取り上げ、「シニアのペット介護」を切り口に多角的で斬新な内容に仕上がっている。愛犬家ならずとも「飼い主の気持ち」に寄り添った良い番組だったと思った。

「絆祭りin山口」の開催と劇団『希望』の出演2013年08月04日

 昨晩、山口中央公園で「第3回・絆祭りin山口」が開催された。今年からは従来同じ会場で開催されていた青愛協主催の「たそがれコンサート」も合同開催された。青愛協運営委員の一人としておむすびのコーナー販売のお手伝いをすることになった。
 17時前に会場に到着した。既に幾張ものテントが立ち並び、多くの飲食販売コーナーがすっかり準備を整えている。小中学校のPTAと青愛協という子どもたち対象の組織が主催とあって、焼き鳥販売はあってもさすがにビール等のアルコール販売はない。何人かのオヤジたちのボヤキをよそにオープニングセレモニーが始まった。
 最初の催しは地元山口の伝統芸能・袖下踊りである。旧山口地区の住民はもとより、中学校PTAなどで練習を積んだ新興住宅住民や、いつの間におぼえたのか我がミュージカル劇団『希望』の劇団員たちも踊りの輪に加わっている。
 続いて、劇団『希望』のミュージカルショーである。劇団員11人が有間皇子物語の挿入曲「山口の里」「うわさ」と「ドレミの歌」の3曲を元気いっぱいのダンスの振り付けで披露した。自信に満ちた踊りと満面の笑みが、積み上げた練習の成果を物語っていた。
 演目が進むにつれて来場者が増えてきた。それにつれて屋台販売もどんどん売れている。6時半頃には売り切れのコーナーが続出している。同じ頃、青愛協のおむすびも準備した100個が完売した。年々このイベントも定着し来場者も増えている。担当者たちと来年は「200個はいけそうだ」と強気の読みを語り合った。
 たそがれコンサートの演目が続く中、7時過ぎに会場を後にした。

お好み焼き&鉄板焼き「Sappho(サフォー)」2013年08月05日

 昨日の日曜日の昼前である。昼食をどうしようかという日曜朝の恒例の会話が家内と交わされる。折込されたばかりのミニコミ誌の中なら選んだのが、丸山の西側にある「Sappho(サフォー)」という店だった。「名物すじコンが半額(300円)」のキャッチコピーの隅に「生ビール100円」という魅力的な文字が目についた。これが決め手だった。
 176号線のローソンの角を金仙寺方面に向かう道路沿いにある。テラスのある山小屋風の店舗のドアを開けた。12時前の店内にはお客の姿はない。カウンターと厨房にご夫婦らしき姿が見えた。結構豊富なメニューの中からコチジャン定食(600円)とオムソバ定食(800円)を注文した。もちろんお目当てのすじコンと生ビールも忘れていない。
 しばらく待つうちに注文の料理が相次いで運ばれた。定食にはご飯と味噌汁以外に茄子の天麩羅とお豆腐の小鉢とキュウリの漬物がついている。メインのコチジャンはピリ辛ながら深みのある味だったし、オムソバもいい味付けだった。アツアツの鉄板に乗ってきたすじコンもガーリックの利いたポン酢味の柔らかいすじ肉だった。
 食事を終えて支払にレジ横に行った。レジ台に行きつけの店「鳥進」の案内名刺が置いてある。マスターに聞くと鳥進のご夫婦とも親しい友人のようだ。共通の知人で一気にお気に入りの店になりそうだ。3000円の飲み放題付き宴会コースもある。1回の利用料3000円でバーベキューのレンタルスペースもある。何かと利用勝手のある店になりそうだ。

真夏の散歩道の景色2013年08月06日

 真夏の早朝の散歩道を歩いた。名来神社に向かう有間川東側の水田は、今やすっかり大きく成長した稲穂の緑に覆われている。デジカメをズームにしてモニターチェックすると白い粉をふいた稲粒が穂先に宿っていた。水田奥の貸農園では知人が早朝の畑仕事を愉しんでいた。
 名来神社の北側の土手道を桜並木が鬱蒼と茂っている。左右の草叢の伸び放題の夏草が道幅を狭めている。頭上にかかる桜の枝葉と左右からまとわる夏草をしのぎながら歩を進めた。
 草叢の夏草に静かに羽を休めている糸トンボを見つけた。真っ黒な羽と鮮やかなブルーの針金のような胴が美しい。すぐそばの叢に短い命を終えたアブラゼミが横たわっていた。
 真夏の風景は目にする景色だけではない。草叢から伝わる間延びしたコオロギの鳴き声、桜並木の枝に張り付いたせわしないミンミンゼミのかしましさ、すっかり成長して名人芸の喉を披露するウグイスたち・・・。耳から入る音色もまた真夏の風景だった。

アスカ リョウ2013年08月07日

 最近、テレビのニュースや芸能番組でやたらと「アスカ リョウ」の名前が飛び交っている。CHAGE&ASKAの「飛鳥 涼」の「覚せい剤中毒疑惑」という何とも不名誉な報道である。そんなマイナーな形でアウカ リョウの呼称を耳にするたびに心穏やかでないものが去来する。
 私のHPやブログのハンドルネームも「アスカ リョウ(明日香亮)」である。ハンドルネームをつける際に飛鳥 涼は全く念頭になかった。彼らは私の40代後半の働き盛りの頃のデビューであり、フォークソングへの関心はとっくに失くしていた。従ってCHAGE&ASKAというユニット名も聞いたことがある程度で、ましてやASUKAのフルネームが飛鳥 涼だとは知るよしもなかった。
 ハンドルネームのアスカは明日香村に由来する。生来の歴史好きで、家内と一緒に訪ねた古代史の舞台・明日香村の牧歌的な風景に魅了された。リョウもまた歴史にまつわるネーミングである。中学時代に愛読した「三国志」の蜀の軍師・諸葛孔明は、どの登場人物よりも魅力的だった。孔明の字名(あざな)が「亮」だった。かくして私のハンドルネームは20年前に個人HPのタイトル「明日香亮の世界」としてデビューした。そのタイトルバナーの背景画像は明日香村の眺望である。http://www.asahi-net.or.jp/~lu1a-hdk/
 飛鳥 涼氏のメディアでの不名誉な登場に多少の迷惑感はあるものの、ブログネタを提供してもらった点は感謝せねばなるまい。今朝の新聞の週刊誌広告で「シャブ&飛鳥」の見出しを見るに及んで苦笑を禁じ得なかった。

いつもと違う散歩道2013年08月08日

 いつもと違うルートの早朝散策だった。有馬川を有馬方面に向かった。平成橋を西に折れて線路道に入る。70年前までの約30年間、旧国鉄有馬線として蒸気機関車が走っていたことから、地元では線路道と呼ばれている。
 線路道の真ん中あたりの東側には何枚かの稲田が広がっている。稲田の向こうの下山口の集落越しに丸山と畑山が望める。穂先や葉っぱに朝露を絡ませた若々しい稲穂が目に飛び込んだ。稲田越しにお気に入りのショットを切り取った。
 公智神社に向かって緩やかなカーブを描きながら線路道が伸びている。朝の日課なのだろうか参拝を終えて境内から出てきたご婦人と挨拶を交わした。
 10分後にマクドナルドに辿り着いた。24時間365日営業のあのマックが店内改装で朝7時まで閉店中だった。いつもの日課を断念してすごすごと帰路についた。いつもと違う散歩道の後に、いつもと違うシーンが待っていた。

社協の安心キット導入の節目2013年08月09日

 今日、郵便受けに社協の広報紙「ぬくもり特別号」がポスティングされた。安心キットの利用案内のチラシでもある。6月初めに社協分区の安心キット導入準備会がスタートして以来、ようやく一つの節目を迎えた。
 この間、準備会メンバーのひとりとして事務局的な役回りを引受け、原案の起案と対象エリアの民生委員打合せ、社協の執行部会、役員会での提案調整を担当した。ぬくもり特別号の発行配布は、過去3回の機関会議での検討を経て、社協として地域に「安心キット導入」を公に発信したものだ。ひとつの山場を越えたという感慨がある。
 安心キット(救急医療情報キット)は、かかりつけの医療機関や緊急連絡先などを 記入した用紙や保険証のコピーを筒状の容器に入れて冷蔵庫に保管しておき、緊急時に救急隊員に簡単に見つけてもらって迅速な搬送に役立ててもらうためのツールである。
 ぬくもり特別号は在住の住宅街約2千戸の全戸にポスティングされる。今回対象のエリアに在住の1,250人の高齢者が対象である。1カ月間の応募期間中にどれだけの方に応募して頂けるだろうか。地域での高齢者見守りの新たな本格的な取り組みである。個人的にも高齢者問題への対応に向けて初めて全力投球した事業である。社協役員や民生委員など多くのボランティアの皆さんの前向きな姿勢に手応えを感じている。ぜひともの全希望者宅への配布を完了し安心キット導入という高齢者見守り事業の第一歩を踏み出したい。

ゴンタとシマヘビ2013年08月10日

 真夏の早朝の散歩道である。通り道の一角にゴンタと名付けられた犬が飼われている。飼い主のご主人に連れられて尻尾を振りながら嬉しそうに散歩するゴンタをよく見かける。今日、ゴンタの根城の庭先が葭簀(よしず)のすだれで覆われているのを目にした。犬小屋前の一角がすっぽり日陰をつくっている。葭簀のすだれが灼熱の直射日光からゴンタを守っている。飼い主のご主人のゴンタに注がれた気遣いをみた。
 有馬川沿いの舗道に出た。北に向いたスニーカーの数メートル先の舗道を何やら異常な物体が遮った。一瞬、背筋の寒さに襲われながら蛇の蛇行だと気づいた。細身で縞模様がある体長1mは優にあるシマヘビだった。竹藪から這い出して有馬川の岸辺に消えた。灼熱を逃れて水辺を求めるかのような動きだった。
 真夏の散歩道で二匹の生き物が喘いでいた。