初霜の風景2014年11月15日

 この時期一番の寒さだった。朝6時過ぎに自宅を出た。住宅街から地道に抜ける坂道を下りていた。地道の向こうに広がる稲田が白いベールで被われていた。初霜だった。
 有馬川を北に向かういつもの土手道を歩いた。東側の稲田の剥き出しの土壌にも霜が目についた。田を分ける畦道が白蛇の蛇行を連想させた。さくら並木のほとんど枯れ落ちた枝先のわずかに残った紅葉が、霜降りの田圃を背景に鮮やかに浮んでいた。