三島・修善寺・・・雨の旅(二日目)2014年11月28日

 ラフォーレ修善寺の一室で目覚めたのは6時過ぎだった。7時過ぎには同室者たちと豊富な地元食材のバイキング朝食を味わった。その後独りで雨模様の中を朝の散歩に出かけた。伊豆半島中心部の丘陵地に拓かれた広大なリゾート施設の一角である。豊かな自然に囲まれてはいるが周辺は人工のリゾート施設ばかりが目につく風景が続く。唯一、東屋風の富士山見晴台が目に留まった。案内板を見ると北西方向に向かって富士山や箱根の山並みが一望できる絶好のスポットのようだ。残念ながらたちこめた雲間ではその雄姿は想像の世界でしかない。
 9時前に出身労組の仲間たちとレンタカーで三島の観光に出かけた。最初に訪ねたのは伊豆半島の西の付け根に位置する「沼津御用邸記念公園」だった。大正天皇の皇太子当時に静養のため造営されたものだが50年ほど前に廃止され現在は三島市に移管されている。御用邸内部を見学した。昭和天皇をはじめとした皇室ご一家が愛した建物である。当時の家具や調度品が残され、皇室の日常生活の一端を垣間見た。
 次に大型展望水門「びゅうお」に向かった。沼津港の内港と外港を結ぶ航路から進入する津波から港の背後地を守るために作られた巨大な水門である。水門の扉は幅40m 高さ9.3mと日本最大級の規模を誇る。水門の両サイドの躯体を展望回廊が繋いでいる。展望回廊の地上30mの高さから太平洋の眺望や沼津漁港の全貌を愉しんだ。
 水門の北側にある千本浜公園に足を延ばした。伊豆半島の付け根から西に広がる駿河湾の北を縁どる長大な海岸線沿いの公園である。堤防の北側を無数の松が植林された松原が広がる。千本浜の由来が千本松原の浜であることを知った。
 沼津魚市場で昼食を摂るため沼津漁港に戻った。魚市場は獲れたての鮮魚や塩干類を並べた店舗が軒を連ねている。魚介料理を中心とした飲食店もその一角にある。事前にネット検索していた店舗「浜焼きしんちゃん」のドアを開けた。牡蠣、サザエ、ホタテ、ハマグリ、カニみそ甲羅、深海魚などの浜焼きや生シラス、こぼれ寿司などをみんなでシェアして堪能した。食後はお土産用のお買い物タイムである。カマスや釜揚げシラス、サクラエビ、タラコなどを調達した。個人的に夜は地域活動の会議が待っていた。1時過ぎには新幹線の三島駅に送られて帰路に着いた。