超高齢社会!誰が地域を支えるのか2014年12月08日

 今週末に「リタイヤオヤジの居場所づくり懇談会」を開催する。http://ahidaka.asablo.jp/blog/2014/11/13/7490603 呼掛け人でもあり、当日の進行役を担当する。何しろ初めての試みである。どんな懇談会にするのかあれこれ考えた。
 今、日本は未曽有の高齢社会に向かってひた走っている。2025年には団塊世代が全員75歳以上の後期高齢者となり社会に支えられる側にシフトする。2025年問題である。今のままでは医療、介護等の高齢者ケアの需給バランスが一気に崩れ、社会は高齢者を支えられなくなるなるのではないかという懸念もある。我が街も例外ではない。住民の年齢構成は65歳から67歳の突出が顕著である。
 2025年に向けて行政は「医療から介護へ、施設から在宅へ」と舵を切り、「地域包括ケアシステム」構想を打ち出した。財政難を理由に高齢者ケアを家庭と地域に押しつけようという意図が見え隠れする。とはいえ地域の問題は地域でやるという覚悟が必要なこともまた現実である。自助、共助、公助の棲み分けと分担は受け入れるほかない。
 その共助部分を担うのが地域活動である。ところが地域活動に7年以上に渡って関わってきた立場からすれば、活動を支える人材はいかにも脆弱である。人材の絶対数不足、固定化、高齢化が著しい。
 元来、地域ボランティアを支えてきた層は、「子育て卒業オバサン」と「リタイヤオジサン」である。ところが前者は長引く不況の中で生計費維持のためパート勤務が激増し、新たな担い手が激減した。後者も年々地域活動への参入者は減少している。とりわけ団塊世代のオジサンたちの地域活動への参入は稀である。関心はあっても地域との繋がりがない。参加するキッカケが掴めないというのが現状だろう。
 今回の懇談会は、以上のような背景と環境での開催である。団塊世代たちが地域に居場所を持たないままズルズルと後期高齢者となることは地域にとっても不幸である。「元気なお年寄りが元気でなくなったお年寄りを支え合う循環」が必要だ。