民生委員の日常の嬉しい一齣2014年12月10日

 この秋に民生委員の高齢者訪問を行った。その際、昨年導入した安心キットの申込みがなかったお宅にもあらためてお勧めした。その結果、7軒10名の方の追加申込みがあった。先日、市社協から届けられた安心キットを持参してお届けした。
 その内の一軒は何度か訪ねたがいつもお留守だった。駐車場にいつもある車がなく、雨戸も閉まったままである。昨晩、そのお宅の電話番号をコールした。電話局の転送案内メッセージで携帯電話の番号を告げられた。すぐにかけ直した。
 ご夫婦だけの高齢世帯だった。この夏に長患いだったご主人を亡くされ奥さんだけのひとり住まいである。懸命に看護をされていた奥さんだけに失意の大きさを気遣った。ところがその直後に東京在住の娘さんに赤ちゃんが誕生した。高齢者訪問の時には帰省中の娘さんの実家での出産直後だった。「ご主人の他界の直後のお孫さんの誕生だったんですね。命のリレーの繋がりを感じます」と声を掛けた。
 携帯電話がつながって聞き慣れた奥さんの明るい声を耳にした。聞けば娘さんたちの強い勧めもあって結局娘さん宅に近いマンションに転居されたという。「孫の守りで気が晴れるし今は元気に楽しく過ごしている」とのこと。気がかりだった方のおひとりの幸せな身の振り方を聞いて安心したことを告げた。民生委員の日常の嬉しい一齣だった。不要になった安心キットが一つ手許に残った。

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