特別養護老人ホームの夏祭り2015年08月02日

 在住の住宅街に隣接して特別養護老人ホーム・山口苑がある。20年ほど前には我が家で暮らしていた母親がデイサービスでお世話になった。現在は立ち上げたばかりの福祉ネット北六甲にオブザーバーとして参加を頂いている。地域住民にとっても最も身近な「特養」である。その山口苑で昨日の午後、恒例の夏祭りが開催された。福祉ネットとの関わりもあり見学がてら初めて参加した。
 かなり広々とした一階フロアの三か所で屋台が開店し、カレー、唐揚げ、焼きそば、たこ焼き、おでん、カップ寿司、プリン、ロールケーキ、ババロア、ジュースがオール百円で販売されている。空きスペースではヨーヨーつり、わたがし、コイン落としなどのゲームコーナーもある。天上には様々なモールの飾りつけが施され、壁際にはお祭り提灯がいっぱい吊るされている。職員スタッフが浴衣姿やハッピ姿で運営を担当し利用者のお世話をする。二つの舞台では山口盆踊りグループの盆踊りと名塩だんじり太鼓の太鼓演奏がそれぞれ2回演じられた。予想以上に盛大な催しであり、来場者も利用者の家族を中心に大勢つめかけ思いの外の賑わいである。
 ここまでの準備に費やされた職員スタッフたちの苦労を推察した。介護施設の人不足と過重労働が深刻化している。そうした中で福祉法人は行政から地域との繋がりや社会貢献が求められている。この催しもそうした意味合いがあるのかもしれない。この催しには屋台の運営を中心に社協分区のボランティアセンターの多くの登録ボランティアがお手伝いしている。施設側の人手不足をカバーしている側面もある。今後の深刻化する要介護者の増大に、介護施設の健全な運営は地域にとっても無関心ではおれない。地域の福祉施設と地域住民や地域組織の連携は福祉ネットにとっても重大なテーマになってくる。