朝ドラ『まれ』の双子の出産2015年08月26日

  NHK朝の連続ドラマ小説『まれ』が第22週に入った。物語は大団円に近づいている。多くの視聴者がそうであるように私もまたこの朝ドラを観ることが習慣になっている。シリーズごとに舞台や時代が変わり町や時代のそれぞれの人情や風土が描かれる。当たり外れはあるものの相対的には好番組であることは間違いない。
 今朝の放映は「まれ」の出産で彩られた。誕生したのは男女の双子である。まれと圭太や周囲の喜びに包まれたシーンは、やがて二人の子育ての大変さに焦点が当たる。ひとりだけでも大変な子育てが双子出産で倍加する。その場面を感慨深い想いを抱きながら見つめていた。
 実は私も男兄弟の双子である。幼い頃から両親の子育ての大変さはぼんやりとは分かっているつもりだった。それでも何となく肉親の甘えもあって両親の苦労の本当のところにまで思い至らなかった気がする。既に両親はなく自身も古希を迎える歳になった。まれの双子の出産とその子育てのシーンが、両親への感謝をあらためて噛み締めさせるという感慨をもたらした。齢(よわい)を重ねるということは、見えなかった風景を見させてくれるものだと思い知った。