住宅街の済生会病院の足の便2015年11月30日

 10月24日から阪急バス山口営業所のダイヤ変更が実施された。これに伴い従来国道176号線沿いの丸山下停留所経由の岡場行バスの多くが北六甲台経由となった。
 高齢化の著しい北六甲台の住民にとっては朗報だった。近隣で最も大きな総合病院は神戸市北区藤原台の済生会病院である。住民の多くが日常的に通院している。ところが従来は病院最寄り駅の神鉄岡場駅への直通バスの運行がなかったため通院の足に不自由していた。
 今回のダイヤ変更で平日の5時台から18時台まで26本の岡場行き直通バスが運行されることになった。通院時間帯の8時台から15時台までは各時間帯二本の運行がある。岡場駅と済生会病院間は病院の無料送迎バスが8時台から15時台に計12本運行されている。岡場駅から北六甲台経由のJR名塩・宝塚行きは6時から22時台まで各時間帯2本の計33本が運行されている。送迎バスと阪急バスの接続も概ねできているようだ。乗り継ぎ時間も含めて約30分で北六甲台、済生会病院間が結ばれることになった。加えて岡場駅前の大型ショッピングセンターでの買い物ややクリニックへの通院の利便性も大幅に改善された。
 北六甲台のある超高齢者の方に「この町を終の棲家にできるための条件」をお聞きした。真っ先にあげられたのは、「済生会病院をはじめとした通院の足の確保」だった。欲を言えば済生会病院の送迎バス運行なのだろうが、とりあえずの問題は解消されたと言えよう。
 反面で、問題がないでもない。今回のダイヤ改正で上山口東の住民には便利だった丸山下停留所経由の岡場行きの多くが運行廃止となった。住民数の違いに伴う利用者見込の増加が背景にある。また北六甲台の高齢化率が上山口東の倍以上という事情もある。また上山口東は改正後も下山口、山口センター、上山口、金仙寺口といったバス停が利用可能なエリアの住民も多い。そうした総合的な判断での今回のダイヤ改正と理解した。