老人ホームのもちつき大会2015年12月13日

 住宅街に隣接する特別養護老人ホームのバザーともちつき大会のイベントがあった。コーディネーターをしているボランティアセンターに毎年ボランティアの派遣要請がある。調理応援の女性陣だけでなく、もちをつく男性陣数人の要請もある。今回はちょい呑みオヤジ会の3人のオジサンが手伝った。この施設は福祉ネット北六甲のオブザーバー事業者でもある。そんな関わりもあって、お手伝いする余裕はなかったが、取材がてらに見学にでかけた。
 10時過ぎに会場に行くと、もうもちつき大会が始まっていた。オヤジ会の面々が頭にバンダナを巻きエプロン姿で臼の周りでスタンバイしている。その周囲を車椅子に乗った大勢の入所者の皆さんが取り囲む。さらにその周りを駆けつけた入所者の家族の方々が見守っている。司会役の職員の進行でヨイショ、ヨイショの掛け声に合わせてもちをつく。途中、入所者のひとりが車イスにのったまま杵をつく。和やかなひと時が流れていく。
 介護施設の人不足が叫ばれて久しい。2025年には全国で43万人にものぼると言われる介護難民の最大の理由は介護職不足である。訪問したこの施設でも人不足の深刻さを施設長から聞かされた。こうした施設のイベント開催はスタッフに多くの負担をかけているに違いない。それでも入所者にとっては淡々とした日常生活に潤いをもたらす催しとして欠かせない。地域の住民ボランティアたちの支援が施設イベントを支える貴重な戦力となっている現実を目の当たりにした。