ボランティア活動とリーダーシップ2016年05月01日

 日曜日に社協分区の第21回総会があり、分区長に就任した。その二日後の夜に今期初めての執行委員会が開催された。
 分区長としての幾つかの提案をしたが、提案の在り方等で反省すべき点を痛感させられた。分区設立後20年の節目を機に「20年誌の発刊」が総会で承認された。13人の執行委員の中から20年誌編纂委員を選任しなければならない。夜7時半から9時までの執行委員会の限られた時間である。タタキ案なしに議論することはいたずらに時間を費やすことになる。分区経験の長い専任の三役6人がごく常識的な選択だと判断し、その旨提案した。
 これが失敗だった。時間の効率性重視でタタキ案をもとに議論するというスタイルはビジネス社会では当然ではあっても、ボランティア活動にあっては馴染まない。提案に対してご婦人方の三役を中心に「なぜいきなり私の名前が飛び出すの」という違和感アリアリの雰囲気が漂った。
 かねがねボランティア活動は、ビジネス社会のスタイルと異なることは承知しているつもりだった。ビジネス社会では結果が第一で結果を出す上での効率性が求められる。これに対しボランティア活動では何よりも過程が大切で、過程を通じた納得性ややりがいがメンバーシップに欠かせない。ビジネス社会のリーダーシップは、結果と効率性というベースとなる共通の物差しがあるだけにある意味では容易であると言える。逆にボランティア活動でのリーダーシップの在り方はビジネス社会に馴染んできた身には、しばしばボタンの掛け違いを招きやすい。
 結果的には多少の混乱はあったものの提案通り承認された。後日、提案の在り方の拙さを経験豊かなご婦人の三役から個人的にアドバイスされ大いに反省した。結果が同じでも過程の行き違いはその後のメンバーのモチベーションに大いに影響する。
 とはいえ従来の女性中心のボランティアの世界にも変化の兆しがある。団塊世代が一斉にリタイヤし地域ボランティアにリタイヤおじさんの参加が目につきだした。我が執行委員会メンバーも昨年までは男性は少数派だったが今年はわずかに女性陣を上回る。ボランティアと言えども結果や効率性が必要ないわけではない。過程を大切にしながらも多少なりとも結果や効率性を意識する風土も必要ではあるまいか。

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