介護が突然やってくる2016年05月18日

 住宅街の介護者の会の日である。初参加の70代のご婦人の姿があった。80歳近いご主人は突然の重い発病で入院中である。朝の散歩中にご夫婦で散歩されている姿を見かけていた。いきいき体操にも最近までお二人で参加されていた。奥さんの報告である。
 「何カ月か前に突然ご主人が倒れた。救急車で運ばれた病院での診察結果は腰部の重篤な褥瘡(じょくそう※床ずれ)だった。すぐに手術し壊死した組織のかなりの部分切除した。術後も寝たきり状態で帰宅は叶わない。頼み込んで入院をさせてもらっている。介護保険の手続きなどしていない。地域包括センターに相談しながらすぐに手続きを行ったところ介護認定は要介護5だった。要支援などをすっ飛ばしていきなりの最上級の認定だった。日々病院に通う生活が突然訪れた。介護の知識など全くなく情報収集と勉強に明け暮れている。この介護者の会があうことを知って色んなことをぜひ教えてほしいと思って参加した」。
 平穏な日々に突然介護に見舞われるという具体的で生々しい事例をお聞きした。他人事ではない。いつ同じ境遇が訪れるかもわからない。そんな状況の中で介護者の会が地域のかけがえのないインフラのひとつになりつつあると実感した。