真夏の幻想”光のマジック”2016年07月04日

 7月に入り俄かに真夏の気配が漂ってきた。それだけに早朝のヒンヤリ感のある散歩道が心地よい。有馬川土手道を三田方面に北上した。名来橋を過ぎて右手に竹藪を分け入った墓地に入る間道がある。
 8年前のこの時期に昇り始めた真夏の太陽の放つ清冽で若々しい光のシャワーを見つけた。竹やぶの織りなす微妙な間隙を縫って黄色い光が無数の鋭い斜線となって地面を貫いていた。
 以来、この時期にはこのスポットに来るとその再来を求めて竹藪を眺めるのが習慣になった。ところが8年前の光景はよほどの偶然が重なり合って生まれたものだったようだ。以降、二度とその絶景を目にすることはなかった。
 そして今朝の散歩道である。久々の光のシャワーを目にした。8年前の絶景には及びもしないが、竹藪を縫った鋭い斜線が地面を貫く様に素直に喜んだ。