ご近所さんの初七日お参り2016年07月28日

 一週間ほど前に民生委員の担当地区の高齢世帯のご主人が亡くなった。すぐご近所でもあり比較的懇意にしていた方だった。奥さんからの依頼があり、自宅で営まれた通夜、葬儀の受付のお手伝いをした。
 おひとり住まいとなった奥さんの今後が気になったこともあり、初七日のお参りをした。祭壇の遺影にお参りをした後、奥さんと懇談した。気落ちした様子もなくいたってお元気そうだ。故人が亡くなる前の入院生活でひとり住まいの免疫はできているとのこと。「精神的には何も問題ないし、健康面でも既に要支援1の介護認定も受けている」と、気がかりだったことを伝えて頂いた。
 私が「自宅葬の良さをあらためて教えてもらった」と先日の会葬の感想を漏らすと、我が意を得たりとばかりに「そう言ってもらうとほんとに嬉しい」と返された。「自宅葬はお父さんの希望だったんです。晩年に庭先から見えるご近所さんの姿に挨拶を交し合っていた。そんなご近所さんに見送ってほしいと常々言ってましたから」。
 民生委員の役割の重要なことは、気がかりなご近所さんからいざという時に声をかけてもらえるかということではないか。それには日頃のお付合いによるつながりが欠かせない。かといって何もない時にお訪ねするのも気が引けるし、訪ねられる方も身構えてしまう。初七日のお参りといった自然なお付合いの積み重ねが大切ではないだろうか。

コメント

_ 和道 ― 2016/07/29 05:04

 久しぶりにコメントします。というのも、今回の記事の自宅葬については、私も近年の葬儀のあり方をめぐる混乱、「アマゾンやイオンの参入」「坊さん派遣便」などに対する、一つの解決策として、温めていたものだからです。
 実際、大手スーパーや通販業者が商業ベースだけで行う葬儀は安ければいいだろうという面だけが目立ち、いずれ問題が露呈してくるように思います。
 自宅葬には故人や遺族の心情に添った温かみがあります。ただ、近年葬儀の手伝いということに慣れていないため、近所などの地域社会の支援が得られるかという問題がありますが、香典を廃止するという最近の傾向からすれば、それほど大きなハードルにはならないでしょう。ただそれも貴方のような地域の信頼できる世話役がいてこその話ですが。
 ちょっと気になったのは、葬儀業者との関係です。業者の会館使用料は葬儀費用の中でも大きな比重を占めると思われることから、業者の側に特に問題はなかったのでしょうか。できれば寺院の方の反応も知りたいものです。

_ 明日香 亮 ― 2016/07/29 08:47

 自宅葬についての同じ問題意識があったんですね。考えてみれば従来のブログ記事からは容易に想像できますが・・・。
 確かに受付を引き受けた時に香典の扱いが大変かなと思いましたが、実際には会社関係や自治会以外の香典は辞退されましたので問題ありませんでした。
 葬儀業者は通夜の時は1名、告別式は司会者と合わせて2名に出棺、祭壇撤去に数名の派遣でした。葬儀費用まではお聞きしませんでしたが、祭壇自体が自宅葬なのでコンパクトなものになりかなり圧縮されたのではと推察しました。
 寺院は名塩の真宗寺院が勤められ、白骨文を現代語訳したものを読み上げられたのが新鮮で印象的でした。

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