コープの骨太な産地見学バスツアー2016年11月02日

 コープ委員を対象とした産地見学のバスツアーに参加した。西宮北店と唐櫃店合同の交流を兼ねた研修ツアーだった。主たる目的地は姫路にある兵庫県漁連水産加工センターである。両店のコープ委員はじめ一般参加者や店長等コープ職員を含めて約40名が参加した。
 西宮北店の正面玄関前に唐櫃店の参加者を乗せたバスが9時15分に到着し、10時半には予定通り加工センターに到着した。会議室で研修概要のレクチャーを受けた後3班に分かれて順番に加工施設の見学に出かけた。
 待機中の参加者はセンターで用意された「ちりめんモンスター捜し」で過ごした。水揚げされたチリメンジャコにはタコ、イカ、カワハギ、タチウオなどの稚魚が異物(チリメンモンスター)として混ざっている。この状態のジャコのカタマリからモンスターたちを取り除き用紙にボンドで張り付けていく。稚魚は5~10mmで選り分けは結構厄介である。この選別こそが加工のポイントであることを後で知った。
 施設見学に出かけた。二重三重の衛生チェックを経てチリメンジャコ加工施設に入った。水揚げされ天日干しされた大量のチリメンジャコがベルトコンベアに乗って幾重にも選別され均質で混じりけのない形でパックされる施設である。サイズ違いの穴の開いたトレーで大きさや形が、色センサーで色違いが、目視で異物が選別されていく。チリメンジャコの加工とは選別そのものであると知った。
 会議室に戻り、漁連広報担当から1時間ばかり講義を受けた。漁業者の三つの役割「食料供給」「海洋保全」「国境・安全」を中心とした熱のこもった講義だった。後継者不足、海洋汚染、200海里問題等による危機感を訴えながら、漁業と海を愛する情熱が伝わった。
 研修を終えて隣接の「坊勢とれとれ市場」に移動し、昼食の海鮮丼を味わった。新鮮な刺身ネタがたっぷりのった美味しい丼を満喫した。昼食後、市場でお土産を調達し次の目的地の姫路城に向かった。1時間ばかりをお城周辺で散策し、5時過ぎには出発地のコーポ西宮北店に帰り着いた。
 さすがにコープの研修ツアーだった。観光ツアーに堕しがちなバス研修がテーマ性を持った研修ツアーとして見事に骨太な企画となっていた。