訪問看護士さんたちとの研修会2016年11月18日

 岡山での研修会の講義を終えて、その足で西宮市社会福祉事業団の訪問看護センター主催の研修会に民生委員の立場で参加した。地区民児協で参加要請があり訪問看護の実情を知りたいと思い手を挙げた。
 会場の西宮市民会館大会議室には、グループワーク用に4人づつの座席に分かれたテーブルが20余り用意されていた。指定された6番グループの席に訪問看護士さん、理学療法士さんの3人と一緒に着席した。2時から始まった研修会にはセンター職員を中心に民生委員、認知症家族会や介護者の会など91名もの参加者があった。
 グループワークが始まった。テーブルには「人との関わりの中で大切にしていることは何ですか」と書かれた模造紙が準備されていた。このテーマについての参加者の意見を述べ合い付箋紙に書き込んで貼り付けていくという手法の研修だった。訪問看護士も民生委員も人との関わりが役割の中心であることからその要点を語り合うことで相互に交流しようということのようだ。ただグループワークは20分ごとに4人のメンバーの半数が入れ替わりこれを3回繰り返された。結果的に二つの点で消化不良の感が否めなかった。
 ひとつは課題設定が抽象的過ぎた気がする。訪問看護と地域支援の意見交換を期待していたので「人との関わり」のテーマ設定は期待外れだった。今ひとつは20分ごとのメンバー交代で議論が深化しない点だった。
 それでもある参加者の敬老のつどいの地域の取組み事例は参考になった。その地域では敬老の日に自治会が中心になって赤飯を炊き70歳以上の高齢者宅に子どもたちが届けるという慣習が伝統的に継続されているという。子どもたちがお年寄りと接触しお祝いするという地域の慣習はかけがえのないものだ。アトラクション中心のイベントよりも趣旨に適っているように思えた。
 訪問看護の専門職の皆さんとの初めての2時間ばかりの研修会だった。消化不良の面はあったものの幾つかの貴重なヒントをもらった。