ジジババ保育園初日---二人ぼっちの孫守り---2017年03月30日

 花ちゃん宅から娘と花ちゃんを連れて帰宅した直後のことだった。早速、家内と娘は三田阪急までお買い物に出かけるという。娘はこともなげに「花ちゃんはじいちゃんと一緒にお留守番しようね」と言っている。エ~ッいきなりかいと一瞬うろたえたが成長した花ちゃんとの二人きりも悪くない。アテにならないものの「はよ帰りヨ」と声をかけて送り出した。
 1歳4カ月余りの月齢を迎えて自由に歩きまわり片言のおしゃべりを始めた花ちゃんである。片時もじっとしていることがない。ところかまわず侵入し手あたり次第手にしては口に咥えたり放り投げたりする。油断も隙もない花ちゃんとの格闘が始まった。
 それでもこの事態に備えて強力な助っ人があった。ご近所さんからお孫さんの使用済み滑り台をお借りしていた。上手に滑り台ができるかな?後ろの階段に座らせた。戸惑っていたがステップをトントンして促すと何とか登り始めた。お尻をふりふりしながらよじ登る。てっぺんで立ちあがって「ア~ッツ」と大声で得意の雄叫びをあげる。ところが初めての滑り台遊びもせいぜい20分もすれば飽きてくる。
 そこで思い出したのがこの時間帯でやってるNHKEテレの「お母さんと一緒」だった。『いないいないばあっ!』を始め次々に展開する花ちゃん好みの場面に、時に身振り手振りを交えながら食い入るように見つめている。この番組の子育て支援の強力なサポートをあらためて実感した。
 30分ばかりして飽きてきた花ちゃんを雛飾りの前に連れていき遊んだ後、隣の仏壇前で試しに「まんまんちゃんアン」をしてみせた。何回かやるうちに花ちゃんも両手をくっつけて「アン」と言って頭を下げる仕草をしてくれた。
 6時頃にようやく家内と娘が帰宅した。1時間半ばかりのじいちゃんの二人ぼっちの孫守り終了のゴングが鳴った。