老人会の会員減少にどう歯止めをかけるか2017年08月21日

 住宅街の老人会の会員減少が続いている。それは市の老人クラブ連合会でも同じ傾向にあるという。超高齢社会を迎えて高齢者人口は増え続けているにも関わらず老人会員は減少している。既存会員は亡くなったり体力の衰えで活動が続けられなくなり退会していくのに、あらたに対象年齢を迎えた層の加入率は極めて低い。そこで老人会はあの手この手で老人会の魅力を伝えて新規加入を呼びかけるが成果は芳しくない。これが会員減少化の実態のようだ。
 私自身も会員のひとりだ。今後の地域社会での高齢者の居場所という点でも老人会の会員確保は欠かせない。福祉ネットとの関わりでも気になるテーマである。この問題について整理してみた。
 問題は二つあると思える。会員確保の視点と老人会自体の在り方の問題である。会員確保については新たな加入の働きかけに目を奪われ過ぎである。勢い比較的若くて元気なお年寄り向けの活動や行事に力が入る。体力が衰え活動や行事に参加できなくなった超高齢者は退会する他ない。
 会員確保という点では新規加入よりも退会者抑制の方が遥かに有効だ。そのためには活動や行事に参加できなくなった会員にも意味のある老人会であることが必要になる。超高齢社会を迎えて老人会こそ元気なお年寄りが元気でなくなったお年寄りを見守り支える場に脱皮する必要がありはしないか。
 老人会はかつての元気なお年寄りのサークル的性格が今尚色濃い。バス旅行や趣味・サークル活動、公園清掃等のボランティア等が活動の中心である。会員の多数が元気なお年寄りだった時代の名残りである。ところが超高齢社会では元気をなくしたお年寄りの構成比は拡大の一途である。元気なお年寄り対象の老人会では高齢者ニーズは掬えない。引きこもり勝ちになった会員を老人会でどう見守り支えられるか。民生委員、地区社協、ボランティアセンター等の高齢者福祉に関わる役職や組織とどう連携できるかが問われることになる。
 会員確保の視点を新規加入という入口でなく退会抑制という出口にシフトすることで老人会自体の在り方も見直しが迫られる。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック