近所のお友だちとの小っちゃな物語2017年09月19日

 花ちゃんの我が家での滞在中の出来事である。お向かいのお家にも娘さんの二人目の里帰り出産で同年代のお孫さんが長期滞在中である。花ちゃん滞在の三日目に花ちゃんより一歳近く年上のお兄ちゃんと
ようやく路上での対面となった。
 花ちゃんが近づくとシャイなお兄ちゃんは引き気味に間合いを開けた。更に近づく花ちゃんに踵を返して門扉の向こうに逃げ込んだ。しばらくするとお家から大きな車運搬用のトラックのオモチャを抱えて再登場。道路の端っこで得意げに遊び始めた。花ちゃんもしゃがみ込んで眺めていた。
 辛抱できなくなったのだろう。花ちゃんがやおら立ち上がっておもちゃを掴んで腕に抱え込んだ。お兄ちゃんは取り返す風もなく膝を抱えてしゃがみ込んだままである。その背中は寂しげでいじけている風にも見える。
 これには傍にいた母ちゃんが焦った。お兄ちゃんのママも傍にいる。花ちゃんをなだめすかしてお兄ちゃんの前にトラックを置かせてようやく二人で遊び始めた。
 花ちゃんは1才になるとすぐに保育園に通園している。今や10カ月となりすっかり保育園っ子になっている。先日の敬老のつどいでも、先頭を切って舞台に登場し、整列すると前のお友だちをかき分けて一番前に出てくるほどだ。これに対してお兄ちゃんはようやくお試し通園を始めたばかりのようだ。歳の差以上に保育園体験の有無が二人の力関係を左右しているように思えた。
 花ちゃんとお友だちの小っちゃな物語が繰り広げられた。