夜明け直前の山口風物詩2017年12月12日

 朝6時頃、コタツに入って寒波襲来を告げるテレビ画面を眺めていた。意を決して離れがたいコタツのぬくもりから抜け出た。激しい風雨ならいざ知らず寒さを理由に永年の生活習慣を途絶えさせるわけにはいかない。
 完全防寒に身を包んで玄関を出た。外気に晒された肌を寒波が容赦なく襲う。冷気が顔の肌を刺しスマホ用の手袋の指先がしばれる。いつもより遅い早朝ウォーキングの出発が雲ひとつない快晴の夜明け前の空をプレゼントしてくれた。
 住宅街の出口の信号を渡り、国道176号線の南に向かう。目の前に郵便局隣接の大クスが薄明りの空を背景に黒い美しいシルエットを描いていた。丸山と畑山の山並みを借景としたシルエットの美しさをスマホカメラで写し取った。夜明け直前のこのタイミングでしか目にすることのできない山口の風物詩である。寒波の朝のウォーキングのご褒美だった。