濃霧とハナミズキの散歩道2018年04月13日

 有馬川緑道を南に向かういつもの散歩道は久々の濃霧だった。山口郵便局を覆うクスノキが霧に包まれた風景の中でくっきりと存在感を誇っていた。新明治橋からの六甲方面を望む風景は川面を覆うベールが幻想的な風情を醸していた。
 ところが有馬川緑道をわずか数分進むうちに霧は一気に追い払われた。新平成橋袂を過ぎたところで鮮やかなピンクの景色が目に飛び込んだ。ハナミズキだ。個人的にも大好きな樹木である。ピンクのグラデーションを刷いた花弁の慎ましくも可憐な趣きにしばしうっとりと視線を止めた。周囲の絢爛豪華なさくら並木が葉桜に変身した後のハナミズキがひと際印象的な姿で佇んでいた。