学童保育の二つの壁2018年07月13日

 福祉ネットの事業目的に「子育て支援」を追加して以降、関係する様々な地域課題が見えてきた。
 そのひとつに「学童保育」問題がある。学童保育とは、昼間に共働き等で保護者が家庭にいない小学生児童(学童)に放課後の遊び場や居場所を提供する保育事業である。学童保育には二つの壁があると言われる。「小1の壁」と「小4の壁」である。
 「小1の壁」とは子どもが小学生になった時に保育園から学童保育への移行に伴って訪れる。夜間の延長保育も可能な保育園から限られた延長保育しかない学童保育への移行はワーキングマザーの働き方に制約をもたらす。ニーズをカバーしきれない地域では学童保育そのものを利用できない場合もある。
 「小4の壁」とは自治体が運営する学童保育の多くが小学校3年生までであることから、子どもが4年生になると放課後の居場所や預け先がなくなる事態を迎えることである。ただ2015年4月から国の施策で学童保育の対象が小学6年までに拡大された。ところがその実施については自治体に委ねられており多くの自治体では、施設面の制約や人材確保の困難さから尚3年生のママである。
 福祉ネットとして学童保育のこの二つの壁にどのような対応が可能か検討してみたい。