地区社協の賃貸集合住宅のアプローチ2018年09月02日

 地区社協の新たな取組みに着手した。「敬老のつどい」を中止して、これに代えて75歳以上の高齢者宅への「敬老お祝い訪問」を実施することにした。高齢化の急激な進展に対応して敬老取組みの軸足を元気なお年寄りから元気がなくなったお年寄りにシフトさせたものだ。訪問希望者を募る全戸配布のアンケートを実態し、希望者宅に9月下旬には敬老お祝いの赤飯パックをお届けする予定だ。
 この取組みは、赤飯をお届けすることが主たる目的ではない。お年寄り宅の訪問を通した地区社協としての地域の見守り活動の仕組みづくりである。
 地区社協としてのこの組織的な訪問活動を実施するにあたって難題があった。地区社協の対象エリアの多くは持家戸建住宅である。ただ構成する二つの地区の一方には半数以上の戸数の賃貸集合住宅がある。その多くは自治会非加入であり、地区社協も従来年一回の広報紙を配布する位しか対応できていなかった。もとより地区社協の対象者は自治会加入の有無に関わらない全住民である。
 今回の敬老訪問に当たって何とかとっかかりをつけたいと思った。地区内には比較的まとまった戸数の市営住宅が二棟ある。担当の民生委員さんに同行して初めて訪ねた。全戸配布の敬老訪問に応募して頂いた唯一の方にお会いできた。立ち話を通じて様々な情報が得られた。道のりはまだまだ遠いが、地区社協として初めて賃貸集合住宅のアプローチを行えたと思った。

巨大クレーンが産みだす風景2018年09月03日

 いつの頃だったか。もう半年以上にはなると思う。山あいの田園風景に包まれた山口の町に突如として巨大なクレーンが出現した。他のいかなる構造物をもはるかに凌ぐ高さである。その超越的な高さ故に散歩道のどこからもその武骨な鉄骨はいやでも目に入る。およそ周囲の牧歌的な風情とはかけ離れた姿だ。
 神戸市北区と境を接する山口町の西端の広大な敷地に阪神流通センターが拡がる。40数年前に中国自動車道の西宮北インターが開設されて以降、山口町に開発の波が押し寄せ 大きく変貌した。その数年後に開発された流通センターはインターに近接し多くの企業が物流拠点として進出した。中でもひときわ広大な面積を占めたのがアシックスの配送センターだった。
 その配送センターが撤退し敷地は更地になってしばらく時を経た。巨大クレーンが設置され二本の腕が鉄骨を積み上げようやく巨大な建物の骨格が姿を現した。まもなく二本の鉄の腕も姿を消すことだろう。

スマホ活用の緊急連絡網のありがたさ2018年09月04日

 かつてない大型台風21号が近畿を直撃するようだ。あいにくその日の夜に地区社協の役員会を予定していた。責任者として開催の可否判断を迫られていた。
 前日に、専任三役5人で調整した。幸いLINEのグループ登録をしていたのですぐに「台風直撃の場合は翌日に延期」を確認した。私のもとにある役員から台風の際の役員会開催の懸念が伝わった。前日の内に「台風の際の翌日延期」の携帯ショートメールを発信した。
 当日の朝刻々と伝えられる台風情報を確認した。役員会開催の19時半には近畿を通過しているようだが尚強風の警戒は必要なようだ。早目の役員会開催の可否連絡がベターである。LINEでの三役調整の上「強風懸念もあり翌日延期」を確認し、各役員に携帯メールした。
 地区社協役員会の構成メンバーは30名余りである。幸い私のスマホには殆ど携帯番号を登録させてもらっている。日頃のお付合いの賜物だ。また専用アプリで地区社協役員のグループ登録をしている。ショートメールのため長文連絡はできないが簡潔な内容をコピー&ペーストで5分ほどで完了した。
 思えば便利になったものだ。従来であれば紙ベースの連絡網に従って各事業部長が手分けして部員である役員に電話連絡する筈だった。手間ひまや時間、連絡内容の正確さ等が劇的に改善された。

クレーンと銘木が消えた2018年09月05日

  今日の散歩道で気がついた。二つの景色が姿を消している。ひとつは三日前に記事にしたばかりの流通センターのあの二本のクレーンが消えた。今はクレーンが産みだした巨大なビルの骨格が辺りを睥睨しているばかりである。
 もうひとつは山口センターと明治橋の中間あたりに聳えていた有馬川沿いのエノキが消えていた。根元から1mほどを残して無残に伐採されている。伐採直後の白々とした切り口が哀しい。民家に近接した老大木の倒木被害を避けるための措置だったのだろうか。市の保護樹木がまたひとつ無くなった。

災害避難の教訓2018年09月06日

 大型台風21号は、我が町では大きな被害をもたらすことなく通過したようだ。それでも想定を超える猛威に備えて避難勧告も出され、高齢者や乳幼児を抱えた世帯を中心に深刻な不安を与えた。
 台風一過の昨日、ボランティアコーディネータ会議があった。メンバーのひとりから貴重な情報を得た。災害避難先である山口センターには避難勧告に従って山口の各地区から30人前後の高齢者や乳幼児連れの避難者があったという。
 お昼前から避難者が集まり始めたようだ。一過性の台風であり短時間の緊急避難の想定だったのだろう。身の回り品の備えも万全でない。ところが避難時間は夕方にまで及んだ。食料品の手当てが求められた。元気な人が最寄りのコンビニや量販店に調達に赴いたが既にお店の棚には商品は買い尽くされた後だったようだ。
 あらためて災害避難時の心得を学んだ。避難に際しては可能な限り自宅の非常食等の持参が必要だ。民生委員や地区社協役員等の避難を呼びかけるメンバーにも呼掛けの際の非常食持参の案内が必要だ。

あれ~!巨大クレーンがまた立った2018年09月07日

 早朝の散歩道である。いつものコースを折り返し有馬川に架かる万代橋から北側の景色が目に留まった。思わず「あれ~!」と我が目を疑った。消えた筈の巨大クレーンの姿が再び聳えていた。
 何故なのか?考えこんでしまった。考えられる事情は二つある。ひとつは前回クレーンが消えた頃は、大型台風21号の近畿直撃の非常事態の直前だった。災害時の大型クレーン倒壊の懸念に備えての一時的な撤去だったのだろうか。
 今ひとつは建設中の建物の工事進捗に応じたクレーン設置位置の移動である。そう思えば二台のクレーンが織りなす形が変わっている。南北の位置も工事の進捗が進んだ北側から南にずれたようにみえる。
 二つの事情のどちらかでもなく双方の事情が重なって、聳えていたクレーンを一時的に畳んだだけなのだろうと合点した。

地区社協福祉講座「歯の健康」2018年09月09日

 今年度第1回の地区社協の福祉講座があった。「歯の健康~寝たきりにならないための~」と題して住宅街に3年前に開業された歯科クリニックの院長に講演をお願いした。
 あいにくの大雨警報の中の講座だったが、会場のコミュニティセンターには31名もの受講者が席を埋めた。
 1時半から始まった講座はプロジェクターと手許資料を使って進行した。「猫背の背骨は寝たきり一直線」「噛む健康法(フレッチャー法)」「姿勢と噛み合わせの関係」「誤嚥性肺炎の予防」「忘れてならない食前の口腔ケア」等が約1時間話された。
 たっぷりとって頂いた質問時間は、会場からの質問であっという間につぶれた。「歯科の訪問診療の実際と料金は?」「口腔内の雑菌の状態は?」「歯磨きの最適な時間帯は?」「歯ぐきで食事は可能か?」等々。それぞれに丁寧な説明があり、予定時間を10分ばかりオーバーして閉講した。
 閉講後に別室で研修部メンバーと一緒に講師を囲んで30分ばかり懇談した。講師の奥さんも同席で親近感を覚えるひと時だった。
 5月からスタートした地区社協の新体制では部会運営を重視した。研修部も何回かの部会を開催し今回の講座につながった。研修部長はじめ4人の研修部の皆さんのご苦労にあらためて感謝した。

白内障手術、1ケ月後の診察2018年09月10日

 先月10日に左眼の白内障手術をした。1カ月が経過し処方されていた術後の点眼薬もほぼ無くなった。指示通りかかりつけの眼科で受診した。
 検査室で眼圧、視力を検査した後、診察室でかかりつけ医の眼球検査があった。「炎症はほとんど見られず順調な経過です」とのこと。これまでの三種の一日4回の点眼も、炎症止め一種の一日二回の点眼に変更された。左目視力も0.8~1.0と術前から大幅に改善している。
 白内障手術という久々の手術の経過は極めて順調だ。

台風余波の古民家2018年09月11日

 久々の傘をささない早朝ウォーキングだった。有馬川の水嵩も平常通りとなり透明なせせらぎが心地よい。
 松栄橋を折り返し上山口の旧集落の旧道を歩いた。上山口公会堂の北隣りに西宮市指定の都市景観形成建築物の細木邸がある。街道に向かって閉ざされた木製門扉の片側が倒れていた。久々に細木邸の堂々たる構えを目にした。
 2006年に「にしのみや山口風土記」のサイトを立ち上げて以降、精力的に山口の風土や風物を調査し更新した。風物詩のひとつのジャンルンルに「古民家」があり、細木邸は山口の代表的な古民家のひとつだった。細木邸について以下のように記述している。
 『細木家は、上山口の中心部の上山口公会堂の北西に建っている。江戸末期の安政2年(1855)の建築が文書で残されている。代々農業を営む大百姓のうちのひとつである。規模は正面8間半、奥行5間半と大きい。(中略)幕末における上層農民の豊かさの象徴のようにみえる』
 木製門扉の片方の倒壊は大型台風21号の余波だろう。久々に目にした細木邸は誰も住まない民家となって久しいが、最低限の保守管理は行われているようだ。

敬老訪問アンケートの予想以上の回収結果2018年09月11日

 地区社協の従来の「敬老のつどい」に代わる新たな取組み「敬老お祝い訪問事業」が前半の山場を越えた。75歳以上のお宅を訪問してお祝いの赤飯パックをお届けしようという事業だ。訪問を通じた見守り活動着手の趣旨もある。
 訪問のためには対象者の住所、氏名、年齢の特定化が必要だ。もちろん地区社協にそうしたデータはないし、行政の情報提供も個人情報保護の観点から望めない。そのためまずお祝い訪問を希望するか否かの全戸配布のアンケートを実施した。希望者には回答の社協BOXへの投函をお願いした。当然ながら対象者任せのアンケート投函には限界がある。投函された回答は対象者の20%程度だった。
 そこで第2弾として地区社協役員が丁目別に分担して対象者宅を訪問しアンケート回答をお願いした。幸いこれまでの社協活動を通じて限られてはいるが住所、氏名、年齢を把握できる情報がある。これに加えて担当者個人の情報をもとに訪問した。
 その結果、約800名の対象者の約60%の回答が得られた。これは当初の想定以上の結果だと思えた。せいぜい30~40%程度の回収ではないかと思っていたから。回収された500名近いアンケートでの住所、年齢、世帯状況(独居か否か)のデータは今後の地区社協活動の貴重な基礎資料になる。エクセルデータとして入力した情報は関数を活用して様々な並べ替えや加工集計が可能である。75歳以上を対象としたふれあい食事会の個別ポスティングが可能になる。独居者の特定は災害時の安否確認の最優先情報として活用が可能になる。
 もちろん初めての取組みで幾つかの問題点や課題も明らかになった。それらに丁寧に対応しながら高齢者に個別に寄り添えるきめ細かな環境づくりをめざしたい。