高速道でエライコッチャ2018年10月08日

 花ちゃん一家と一緒に岡山から我が家に向かっていた。婿殿の愛車・ローバーミニが山陽自動車道の三木東インターを過ぎて快調にエンジン音を響かせていた。
 ナビが自宅到着予定まで15分を告げていた4時45分頃のことである。突然、隣で運転していた婿殿が「アレッ!エンジンの音がおかしい。変な音がしてる」と声をあげた。すると急速にスピードが落ちてきた。何とか車体を路肩に寄せたところでストップしてしまった。
 これからが大変だった。車好きの婿殿の独り舞台だった。すぐにハザードランプをつけ非常用三角板を後方に設置した。追突事故を避けるため後部座席の同乗者たちを車外に出した。幸い数メートル先に設置された非常電話のスポットでガードレールのつなぎ目があり全員そこからガードレールの外にでた。非常電話で故障を通知し後続車へのアナウンスを依頼した。応急措置を終えてからは携帯でミニの販売店に電話し、レッカー車の手配と同乗者たちの移送の手配を依頼した。
 後はひたすらレッカー車を待つほかない。ガードレール外側の盛り土の上で大人4人と幼児一人が身を寄せ合って突然のトラブルを嘆きながら待った。台風の余波なのか時おり強風が舞い、垂れこめた薄黒い雲が不気味に空を徘徊している。徐々に日暮れが進み周囲を闇が包み始める。
 待つこと2時間、ようやく赤ランプを点滅させたレッカー車が到着した。レッカーの荷台が路上に移動し動かないミニを荷台にウインチで引き込んだ。約2kmほどの最寄りの淡河PAに一同を同乗したレッカー車が到着した。ここで販売店に運ばれるミニと別れて迎えの車を待つことになった。結局、レンタカーの手配は叶わずタクシーを呼んで待つことに。この間にPA内で夕食を摂る。この間、意外にも花ちゃんは泣いたりわがままを言ったりすることもなかったのが救いだった。
 PAの脇道を抜けて従業員の通勤用の駐車スペースでタクシーをまった。7時45分頃に到着したタクシーに乗車し8時頃にようやく我が家に辿り着いた。高速道路上での車の故障という厄介で危険なトラブルに遭遇し、様々な初体験を味わった。