亡き母のアルバム整理2019年01月17日

 二階の押入れ整理をしていた家内が、紙包みを手に降りてきた。紙包みには晩年にしばらく我が家で暮らしていた亡き母の遺品である三冊のアルバムが入っていた。
 あらためて三冊のアルバムを開いてみた。一冊は父の結婚前の、もう一冊は母の結婚前の、三冊目は結婚後の子どもたちも含めた家族のアルバムだった。前二冊のアルバム写真に思い出はない。生前両親から聞かされていた思い出話を追認できる何葉かの写真があるばかりだ。両親が親しい知人夫婦と奈良に遊んだ写真などはそのひとつだ。
 三冊目の我が家の家族写真には思い出深いものが多い。私たち兄弟の子供の頃の写真や、子どもたちが結婚し孫も一緒の写真も含まれている。孫を抱っこした両親の写真は今現在の私たち夫婦の孫を挟んだ至福のひと時の写真に重なる。 
 老夫婦二人の我が家の断捨離や終活が迫られている。家内の押入れ整理もそのひとつだろう。母の遺品のアルバムの整理を託された。これだけは尚手許にとどめておきたいという写真を抜き取る作業である。10数枚を選択した残りのアルバムは処分することになる。
 とはいえいつの場合も身内のかけがえのない遺品を「捨てる」という営みには苛酷さと辛さがつきまとう。

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