年頭所感「成熟・共生社会の舵取り」2019年03月04日

 毎年2月発行の地区社協広報紙には会長の年頭所感を寄せている。今年も「成熟・共生社会の舵取り」と題して以下の所感を述べた。

 平成最後の新年を迎え、平成という30年間はどんな時代だったのかを振り返ってみました。
【昭和の成長期の負の遺産】
 国際的には平成3年のソ連崩壊を端緒にグローバリズムと市場経済万能主義が世界を席巻し、各国で様々な歪みと格差社会をうみだしました。その反動が平成29年のアメリカンファーストを声高に主張するトランプ政権の誕生です。
 国内では昭和末期から平成初期にかけての数年間、バブル経済が絶頂期を迎え、平成4年に破たんしました。その後「失われた10年」を経て日本経済は今尚活力を取り戻せないまま格差社会等の歪みにもがいています。その意味で平成時代とは昭和の経済成長期の負の遺産処理に追われた時代ともいえます。
【高齢化と人口減少の社会に】
 他方で日本の高齢化と人口減少が加速化した時代でした。高齢化率は平成2年から平成28年にかけて15%も加速化し、平成19年には21%を超えて超高齢社会に突入しました。また平成27年の国勢調査で初めて人口減少が明らかになり、今後の加速化が必至です。
【地区の現状】
 地区社協は、平成7年に開発後10年余りのベッドタウンの地域福祉を担う組織として誕生しました。20年余りを経てファミリー中心の人口拡大の街は人口減少の超高齢社会に様変わりしました。
【成熟・共生社会の舵取り】
 こうして振り返ると平成から次の時代に向けて「成長社会から成熟社会への転換」という節目を迎えていると思います。
 人口減少の超高齢社会を迎えて成長から成熟への枠組みの見直しとインフラ(社会基盤)の整備が必要です。
 地区社協は、福祉ネットや有償ボランティアを立ち上げ、地域での困り事支援の基盤整備を図りました。昨年は「敬老お祝い訪問」を実施し見守り活動に着手しました。また福祉ネットを通じて認知症カフェ開設の支援や認知症サポートべんり帳地区版発行を進めています。
 成熟社会では個人主義やミーイズムでなく地域ぐるみでの「共生」が欠かせません。地域包括ケアという難題に向けて成熟・共生社会の舵取りが問われています。