市の緊急通報システムが一歩前進2019年04月13日

 地区民生委員協議会の定例会があった。活発な意見が交わされたテーマがあった。市の担当者から報告された緊急通報救助事業の拡充について各民生委員から質問意見が相次いだ。日常生活に不安を抱える独居高齢者宅の固定電話に通報機器を取り付け緊急時にボタンを押して救助機関に通報し救援を求めるという事業である。
 この事業の現行の仕組みは次の点で活用上の問題があった。①申請窓口が民生委員であり手続書類も煩雑で地区社協会長の捺印まで必要②緊急時に通報者宅に駆けつけられるご近所の福祉協力員2名が必要③通報があった場合、福祉協力員や担当の民生委員が駆けつけなければならない④設置者宅の鍵を福祉協力員が預かることの問題
 特に2名の福祉協力員の確保はニーズはあってもご近所さんにお願いするわけにはいかないという当事者の意向も強く、利用者は頭打ちの状況にあったようだ。担当窓口の民生委員も手続き面の煩雑さと緊急時の駆けつけという面で二の足を踏む懸念も想定された。
 今回、その事業の大幅な見直しが報告された。申請窓口は民生委員から直接市の担当部署に移行した。福祉協力員も不要となり、緊急時の通報者宅への駆けつけは警備会社に委託された。鍵の預かりも警備会社に移行した。民生委員の立場からはこうした現行の仕組みの改善で問題はほとんど改善されたと言え、今後は積極的に独居高齢者にお勧めしようと思う。
 ところが議論の終盤になって本質的な問題点が指摘された。機器の設置が従来通りNTTの固定電話が前提である点である。高齢者宅の固定電話は比較的多いとはいえ、ネット社会に移行し光回線に切り替えたお宅も多い。携帯電話の普及で固定電話自体を解約した家庭も多い。そんな世帯ではこの事業の利用は叶わない。民生委員からはその点の不備を指摘する声が相次いだ。
 とはいえ我が町でも独居高齢者の緊急通報が叶わず突然死による孤独死が発生したばかりである。受話器を外した状態で亡くなっていたことからこうした緊急通報システムがあれば救助の可能性はあったかもしれない。まずは9月の受付開始を待ってこの改善された事業を担当地区の独居高齢者にお勧めしようと思う。