大津の花ちゃん宅を訪ねた。玄関脇の駐車場から車を降りると、目ざとく来訪に気づいた花ちゃんがガラス戸を開けて姿を見せた。おしゃれな可愛い装いが一気に大人びた雰囲気を漂わせていた。
　ばあちゃんが、持参した花の苗を家の周りに植えていた時だ。なんでも参加したがる時期である。早速、じょうろで水やりのお手伝いをするという。じいちゃんが庭の蛇口でじょうろに水を汲んでやる。重いじょうろを両手で持って植えたばかりの花に水をやる姿が愛らしい。
　途中で道路の向こう側の歩道におじさんに曳かれた散歩途中の小型犬が現われた。犬好きの花ちゃんは物おじしないで犬のそばに近寄った。やむなくおじさんは笑みを浮かべて待機した。そうした事情に無頓着である。愛想を振りまくでもなく素知らぬ素振りで通り過ぎた。
　１０時半頃、近くの石山寺に出かけることにした。瀬田川沿いの遊歩道を散策しながら３０分ばかり歩いて到着した。この間、花ちゃんは抱っこをせがむこともなくご機嫌で完歩した。石山寺を参拝した後、山門横の青鬼まつりの像の前で祖父母と一緒に写真を撮った。