地域での社会的孤立にどう向き合うか?2019年12月01日

 市社協主催の小地域福祉活動研修会に地区社協の三役三人で参加した。市の職員会館3階ホールには各地区社協の参加者69名に市社協スタッフ12名の81名もの参加があった。
 1時半から3時半の研修は、前半に市社協からの問題提起、後半にそれを受けた参加者の地区別グループ分けによるディスカッションという構成だった。問題提起は、市社協が今期から着手した生活困窮者自立相談支援事業(くらし相談センターつむぎ)の実践事例をとおして浮かび上がった課題とそれを地域で受け止め吸収するための小地域活動の大切さがプレゼンされた。
 問題提起の本質はつむぎの実践を通して浮上した地域で誰ともどこともつながりを持っていない社会的に孤立した人とのつながりをどのように持てるかということだと思えた。その点を地域の実践者である参加者に自由に意見交換してもらいたいというのが今回の研修会の趣旨ではなかったか。研修冒頭にそうした研修会の端的な趣旨の説明があればもった参加者の研修会の意義と問われている点の理解が深まったのではないかと思った。
 グループ討論では山口地区の二つの地区社協参加者5名と地区担当で話し合った。民生委員の参加者からひとり住まいの高齢者の見守り環境の在り方や若年性認知症の方への声掛けの在り方等が話題になった。特に認知症家族への声掛けの難しさと可視化にむけた地域での広報等が課題として話し合われた。

若年性認知症と社会的孤立2019年12月02日

 地域で初めて若年性認知症の当事者と接触を持つ機会があった。街角で自分の自宅への帰り道が分からなくなった方だ。「私は若年性認知症なんですが、自宅へ帰るの道が分からなくなりました。助けてもらえませんか?」と自宅の住所番地を告げて積極的に助けを求められたことが幸いだった。夜7時半頃の会議前だったので、ご自宅に送り届けてすぐにお別れした。
 民生委員の担当地区内の方だった。高齢者宅ではないのでお訪ねしたことはなく、いわんや若年性認知症の方がいらっしゃることも知らなかった。翌日夕方、認知症サポートべんり帳を持参してその方のお宅を訪ねた。奥さんとお話しできたがどちらかといえばそっとしておいてほしいという感じの雰囲気が感じられた。ご近所さんや地域にオープンにしたくないという気持が窺えた。
 市社協の小地域福祉活動研修会で地域の社会的孤立の方の繋がりをテーマに話し合った。孤立化しやすい若年性認知症の当事者家族の存在に思い至った。地域に認知症を知られたくないのが一般的である。まして若年であればなおさらだろう。若年だけに民生委員の定期的な高齢者訪問の対象外でもある。
 どのような対応が可能だろうか。認知症はごく普通の症状であることを共有理解しながら地域ぐるみで受け止める環境を整えるしかない。併せてご家族に抱え込まず可能な限り地域にオープンにしてもらえるよう広報することが必要ではないか。地区社協、民生委員が連携してそうした対応に努める他ない。

民生児童委員の欠員補充の在り方は?2019年12月03日

 11月末日の任期満了に伴う民生児童委員の一斉改選があった。これを受けて新たに更新・新任された民生児童委員の委嘱式がアミティホールで開催された。受付で個人ごとに渡された封書には厚生労働大臣の委嘱状、西宮市長の委嘱辞令、更新された身分証明書が入っている。
 冒頭に石井市長から地区ごとの代表者に委嘱状が交付された後、市長挨拶があった。挨拶では一斉改選後の西宮市の民生児童委員の就任状況が細かく報告された。定員731名に対し今回就任者は644名で欠員87名の充足率は前回改選時と同じ88%だったようだ。更新者は537名で新任者は107名(17%)である。更新者の内、今回初めて導入された75歳の定年延長者は38名で、これによって充足率は5%底上げされた。定年延長の委員の3年後の退任は確定している。
 欠員対策の趣旨で導入された定年延長だが、3年間の問題先送りであり本質的な解決策とは言い難い。地区民児協では突然の定年延長に違和感を持つ委員もあり、実際に75歳以上の委員で退任者も少なくない。民生児童委員の達成感のある役割の提示、人材発掘ルートの洗い出し、環境変化に応じた選任の在り方等、本質的な改革が問われている。

山口ボラセンとの交流会2019年12月04日

 当地区の安心プラザで山口地区の二つのボランティアセンターの交流会があった。双方のボランティアコーディネーター合わせて18名と市社協地区担当2名が参加した。2015年12月に始まって毎年この時期に恒例開催されている。
 各地区それぞれの活動内容が報告された後、相互の質問や意見交換となった。当地区のボランティア内容ではPTA関係者の30代の新たなボランティア登録が話題になった。漫然とボランティア募集するのでなくPTA会員向けの対象層を絞った募集が奏功した。山口地区のボラセン活動では地区社協のHP発信という強みがある。その活用状況を質問したが、更新できるスキルを持った人がひとりしかなく更新頻度の問題もあり必ずしも有効活用できていないとのこと。
 1時間半余りの交流会を和やかに過ごした。

ブログ「明日香亮・残日録」の更新とアクセスまとめ2019年12月05日

 プロバイダー契約をしているアサヒネットのブログ・アサブロで「明日香亮・残日録」を開始したのは2006年6月19日だった。以来、13年5カ月が経過した。
 この間数えてみると4255本の記事を更新している。月間平均26.4本であるが、2007年2月の皮膚癌の手術入院までの7カ月間は月4~5本である。2月以降はほぼ毎日更新を続けている。
 2009年3月からはアクセスカウンターを設置しアクセス数がカウントできるようになった。2018年の直近1年間の平均アクセス数を点検してみた。1日平均64.7カウントだった。同じ頃、アサブロで登録の全てのブログの日々のアクセスランキングを表示できるようになり、これについても日々記録している。こちらの日々の平均ランキングは148位だった。最高ランキングは33位を記録している。
 発行準備を進めている自分史の記事ネタでもある。

鳥の目、虫の目、魚の目2019年12月06日

 最近、地区社協を預かる立場で難しい判断や対応を迫られる場面に出くわすことが多い。即断しなければならない場合は別にしても、ワンクッション置いて対応可能な場合は、できるだけ多面的な点検を心がけている。多面的な点検とは、次の三つの視点である。
 「鳥の目」という物事を俯瞰して眺める広い視野の全体観である。「虫の目」という現場に即して足元を見つめる現場主義という視点である。「魚の目」という潮目を意識した時代の変化に応じた方向感である。
  社会人2年目から2千名を擁する労組の書記長に就任した。以来、現役生活前半20年の労組役員、後半20年のビジネスライフ、リタイヤ後の10年余りの地域活動を通じて常に所属組織でのリーダーシップが求められる立場にあった。若い頃からのそうした立場が、全体観、現場主義、方向感という組織を預かる上で欠かせない視点を身に着けさせたと思う。

福祉フォーラム参加者と地域交流拠点の関心度2019年12月07日

 第五回福祉フォーラムを1週間後に控えて、定員50名に近い参加者数がほぼ固まった。そのことからテーマである「地域交流拠点」への地域の関心度の高さが窺えた。
 今回のフォーラムは二つの点で従来のフォーラムと様相を異にする。ひとつは従来の講演会形式を改めて「実践報告と意見交換」というフォーラム本来の形態を試みた点である。「多世代交流と地域交流拠点」という一般住民には直接かかわりの薄い、どちらかといえば地域活動や街づくりに関心のある方を対象としたテーマであることが背景である。そのため会場も意見交換ができるよに山口ホールから定員50名ほどの山口公民館集会室に移した。
 今ひとつは参加者案内を全戸配布の案内チラシとは別に地域福祉に関わりのある団体や役職の皆さんに幅広く案内状を配布し、ショートメール等で参加確認のフォローを行った。その結果、現状では地区社協はもとより自治会、福寿会(老人会)、青愛協、SC21、婦人部等の関係団体代表、民生委員、PTA、つどい場、ちょい呑みオヤジ会、介護者の会、障害者家族会、公園清掃ボランティア組織、いきいき体操グループ、子育てサークル、病院、介護施設、コープこうべ、地域包括、市社協地区担当、市担当者と支所長等、26団体・組織と役職の48名の皆さんの参加を確認できた。
 常設の共生型地域交流拠点についての地区での初めての実践事例の学習と幅広い意見交換の機会である。地域福祉に関わる関係者がこぞって共通テーマのもとに初めて一堂に会する機会となったことにあらためて手応えを感じた。

業界労組OB仲間たちの訃報2019年12月08日

 出身業界労組のOB・現役懇談会出席のため箱根湯本に向かった。現役時代に何度か利用したことのある「ホテルおかだ」が会場だった。
30数年前から毎年この時期に開催される懇親会である。今年もOB37名を含めて90名ほどの参加者があった。
 懇親会が6時半から始まった。冒頭、司会者から今年亡くなったOB仲間のひとりS氏の訃報が伝えられ、全員で黙祷した。現役時代に同じ上部団体に属して交流のあった身近な方である。懇親会冒頭に黙祷をささげることが恒例のようになった。労組役員を退任して30年を超える。個人的に交流のあるOBたちが徐々に少なくなり、新たなメンバーがOBとして参加し確実に世代交代が進んでいる。
 懇親会の冒頭にはOBだけの集合写真が撮られ、その日のうちに部屋に届けられた。最前列には業界労組の草創期のメンバーたちが席を占めるのが暗黙の了解になっている。いつしか私もその列に加わることを旨とするようになった。
 空けて翌日の9時からは出身労組のOBと現役6人で情報交換の場を持った。出身企業の厳しい環境下での労組としての苦難の対応が迫られている。委員長ばかりのOBである。現役執行部の苦悩を忖度しながらエールを送った。

最寄りの介護施設の人不足の深刻化2019年12月09日

 最寄りの特別養護老人ホームのデイサービス運営推進会議に地域住民代表として参加した。利用者とその家族代表、権利擁護支援者、近隣介護施設の施設長、事業者等7名の委員が参加して年2回半期ごとの運営状況の報告と意見交換が行われた。
 運営報告では上期末で37名のデイサービス利用者があり、地区社協対象エリアの利用者は18名と約半数である。介護度別では要介護1が最も多く、要介護2、要介護3、要支援2と続く。利用頻度では週2回が最も多く週3回以上が続く。1日平均利用者数は13人で稼働率73%強。気になっていた認知症発症者の割合を尋ねると約7割が該当するとのこと。その他、利用者向けの様々なイベント実施や災害避難訓練の工夫が報告された。
 意見交換でテーマになったのは深刻化する人不足対策だった。デイサービスの土曜日利用を実施したいが人員不足でできないという報告があった。高齢者向け正規職員確保のための特定職員制度の導入や外国人スタッフ導入の検討等が報告されたが成果はおぼつかないようだ。
 介護、育児といった福祉分野の人材不足は深刻である。スタッフの処遇改善こそが解決の決め手であるが、国は介護報酬引き下げや幼保無償化等の真逆の施策を実施し、現場の疲弊に拍車をかけている。

障害者啓発の”道草”上映会と意見交換会2019年12月10日

 ノーマライゼーション推進協議会主催の映画上映と意見交換会の啓発イベントに参加した。 会場の山口ホールの参加者は約50名とやや物足りない。
 映画「道草」が始まった。4人の実在の知的障がい者の自宅での日常生活を追ったドキュメンタリーである。それぞれに当事者、家族、介護・支援者の関わり方や想いや葛藤がありのままに描かれる。在宅で過ごすことの多い当事者にとって外出の要望は強い。ところがこれには多くの障害がある。当事者が時に大声を発したり突発的な行動が起こりうるからだ。支援者はこうした状況に辛抱強く対応しながら当事者の外出をサポートする。知的障がい者施設の秋祭りのボランティアで表面的な関わりは経験したが、映像を通して当事者たちの日常の姿を初めてリアルに知ることができた。
 90分の上映の後、意見交換会になった。ホール前方に車座に並べられた座席に参加者が着席した。20名ほどの一般参加者に専門職や手話通訳、口述筆記ボランティア等のスタッフ10名ほどが加わる。6名の地区社協役員も参加した。
 当事者、当事者家族、障がい者支援施設スタッフ、地区社協役員などから感想、質問、意見があった。私からも地区社協に関わる立場から次のような意見を述べた。「知的障がい者のありのままの日常や関係者の葛藤を初めて知ることができた。地域ではどんな支援が可能かを考えさせられた。地区社協は高齢者、介護者、認知症当事者・家族、障がい者等の支援が課題だが、施設や人材の絶対数不足もあり、『在宅』という共通するキーワードが浮上していると思う。在宅をサポートするのが地域環境が必要だ。認知症サポーター養成講座で地域ぐるみの認知症理解が欠かせないのと同様、障がい者支援の環境づくりにこうした映画鑑賞等を通じた知的障がい者を包み込める地域の理解が欠かせない」。