サ高住の特養化2020年02月09日

 ネット配信ニュースで、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の「入居者のうち要介護3以上の割合は30.9%!」という興味深い情報が目についた。早速、配信元の本文記事にアクセスした。
 記事によると「国交省がサ高住について話し合う有識者懇談会の場で2018年度のサ高住での看取り率が22.4%に上ったことを明らかにした。前年度から3.3ポイントも上昇しており、本来は介護度の軽い高齢者向けの住まいであったサ高住が、介護度の重い高齢者を受け入れ、看取りの場となりつつある実情が改めて浮き彫りになった」という。
 「サ高住は、主に介護を受ける必要のない自立した高齢者が、生活支援サービスを受けながら生活する施設として創設された。入居者は安否確認、生活相談サービスなどを受けながら生活し、職員の直接的な入居者への介護は行われない。介護サービスを受けるには個人でケアマネジャーと契約し、訪問介護や通所介護を利用するのが原則。一方、有料老人ホームや特別養護老人ホーム(特養)といった介護付きの老人ホームでは、介護サービスを受けるのに個人的な契約を必要とせず、施設側が提供する介護サービスを、時間を気にせずに24時間いつでも利用できる。
 サ高住は、制度上、寝たきりなど重度の要介護者の受け入れを想定せずに創設され、終末期の対応力を十分に持っていない。介護体制が十分に整っていない施設も多いサ高住に重度の方が入居すると、懸念されるのが入居中の事故だ。実際、サ高住で入居者の事故が多く発生していることを示すデータもある。」
 先日、「介護サービスの活用」をテーマにボランティアセンターの研修会があり、講師に特養の入居待ちの傾向を訊いた。「サ高住の増加等もあり選択肢が増え傾向としては短縮化の傾向にある」とのことだった。はからずもこの情報はその短縮化の背景を裏付けていた。但し、内容は本来の制度の趣旨から逸脱し、利用者のしわ寄せや犠牲を前提とするものだった。ここにも国の高齢者福祉のお粗末さが見えてくる。