介護生活を生きる?2020年02月10日

 地区社協広報部会有志5人の昼食懇親会があった。メンバーのひとりの自宅での懇親会だった。惣菜やお寿司のコープ買い出しと家主さん提供の手づくりのアテやパエリアが食卓を飾った。飲み物は持ち寄りビールやワインやにごり酒が添えられた。
 今回の懇親会は元広報部員のおひとりの「おかえり歓迎ランチ」でもある。お母さん介護で沖縄から安曇野での2年ほどの転地療養介護を終え、このほど自宅に戻られた。懇親会はその方の転地介護体験をはじめ介護歴10数年の介護の在り方等の話題で花が咲いた。
 介護されている95歳のお母さんの気持についての話で印象的で考えさせられたことがあった。ひとつは、人はどんな環境下でも希望が持てれば生きられるということだ。お母さんの骨折でしばらく施設入院した時の話だ。同室のおばあさんは介護度も低くまだ若い。ただ身内の訪問は殆どなく施設に預けっぱなしふさぎがちである。結果的におばあさんよりはるかに年上で要介護5で認知症のお母さんの方が外見も動きもいきいきしている。娘たちの頻繁な訪問がお母さんの希望となり気力となっている。
 今ひとつは、介護生活に入り日常生活の殆どを介護に頼らざるを得なくなった時、楽しみの多くを食に求めることになる。お母さんの嚥下機能は衰えているが、美味しいものは少量でも食べる意欲がみられる。嚥下機能も結局、脳に響くかどうかで変わってくる。好きなBGMを聞きながら娘の肩もみに委ねながらの食事は進む。
 永い介護生活の経験者ならではの貴重なエピソードを聞いた。