乙川優三郎著「闇の華たち」2020年02月11日

 乙川優三郎著「闇の華たち」を再読した。時代小説作家としては、藤沢周平に次いで好きな作家である。この作家の作品なら当たりはずれはない筈という気持で読み始めた。再読ながら読み始めても全くストーリーの展開が思い出せない。
 収録された短編6作品を読み終えて、正直がっかりした。途中でやめようかと思ったほどだ。それほどに読みごたえがないというのが率直な感想だった。その最大の要因は物語性に欠けるという点だろう。展開が平坦過ぎると思えた。特に「面影」はそんな気がした。
 それでもやっぱり、次の再読は同じ乙川作品の「夜の小紋」である。この作者への執着は断ち切れない。