お姉ちゃんになった花ちゃん2020年03月01日

 三泊四日の滞在を終えて花ちゃんが自宅に帰った。今回は、じいちゃんは期限の迫った自叙伝の最終校正に追われ余り花ちゃんと遊べなかった。
 それでも合間合間におしゃべりしたり、百人一首の姫流しをしたり、オセロをして遊んだ。ゲームになるとがぜん勝ち負けにこだわりだした。姫流しでは最後の数枚になってじいちゃんが坊主札を引いて流し札を総取りした。途端に場の伏せ札を鷲づかみして背中に隠してしまった。「じいちゃん、大人げない!」と口にする。誰に教わったのか大人びたセリフを聞いてじいちゃんは思わず降参した。
 仏壇のお供えのお仏飯は三日間きちんと手伝ってくれた。どんなにテレビや遊びに夢中になっていても「花ちゃん、お仏飯やで」とばあちゃんが声を掛けると素直に運んでくれる。そしてじいちゃんのお勤めに付き合ってくれ、最後に「なまんだぶなまんだぶ」と念仏を口にしてくれる。
 時にむずかったり乱暴になったりするが、総じてお姉ちゃんになった花ちゃんの成長を喜んだ。

携帯電話の"Y!mobile"という選択2020年03月02日

 家内がついに携帯電話を簡単スマホからiPhoneに買い替えた。滞在中の婿殿のサポートで最新モデルのiPhone11に機種変更し、携帯電話サービスもソフトバンクからY!mobileに変更した。
 変更後の家内の携帯電話料金は月額2400だという。私の携帯料金に比べてかなり安い。この際私も乗り換えを考えてみようと思った。婿殿に同行してもらい、イオンモール北神戸にあるソフトバンクショップを訪ねた。担当者にY!mobileに乗り換えた場合の料金見積りを聞いたが要領をえない。直接Y!mobileショップで訊ねることにした。
 幸いY!mobileはソフトバンクの系列なので、ショップも隣り合わせだった。担当者とプラン内容を確認しながら料金を聞いた。安くてシンプルなプランSだと月額2400円である。1通話10分以内だとかけ放題で月間データ容量は3GBというプランである。今のソフトバンクの契約と比べると料金は5000円も安くなりデータ容量は1GB増えるという願ってもない情報だった。現在も掛け放題プランだが1通話10分を越える長電話は殆どない。唯一ソフトバンクの携帯メールアドレスが使えなくなるだけである。これも携帯SSMやラインメールがメインでほとんど使用していない。
 即座に乗り換えることにした。機種変更もなく契約変更だけなのでSIMカードの差替えと契約変更手続で45分ほどで完了した。

街を席巻するコロナウイルス2020年03月03日

 コロナウイルスが街を席巻している。不特定多数を対象としたイベントや講演会等がどんどん中止に追い込まれ、多人数の会食も開催断念を余儀なくされている。
 安倍首相による唐突な小中高校などの全国一斉休校要請が一気にこの流れを加速化させた。3月予定の市内の小中学校の卒業式も来賓、在校生の出席を見合わせる縮小開催となった。子どもたちの不安や落胆は言うに及ばず母子家庭や共働き世帯は途方に暮れ、その苦悩や負担ははかりしれない。
 西宮市内でも県下で初めて感染者が発生した。感染者の足取りの追跡や濃厚接触者のPCR検査が実施され、周辺の緊急感染症対策も迫られている。コロナウイルスという目に見えない脅威がひたひたと迫ってくるかのようだ。
 後期高齢者を目前にした永い人生で遭遇したことのない風景を目の当たりにしている。黒船到来にパニックになったかつての風景を連想させる異常事態である。メディアも巻き込んだ誰もかれもが一斉に右に倣えとばかり同調する日本特有の現象のようにも思える。
 信頼する町医者・長尾和宏医師のブログではこうした風潮に疑義を挟んでいる。「新型コロナウイルス感染症は高齢者がハイリスクである。高齢者が感染すると重症肺炎になり易いことが分かっている。子供だけではなく高齢者にも目を向けるべきだ」。
 極め付きの指摘は、高齢者施設で疑わしい症例が発生した時の対応についてのコメントだ。「この時期は保健所に届け出るべきかどうかという相談を何件か受けた。もしも陽性と出たらテレビで臨時ニュースが流れて施設の介護職員は全員濃厚接触者として強制的に検査を受けることになる。検査が陰性でも2週間の自宅安静を命じられれば事実上、その施設は閉鎖となる。経済的基盤が脆弱な小規模事業所は倒産するだろう。すなわち、高齢者施設においては保健所通報=介護施設の自殺、という想像力をもった施策が必要である」。
 なるほど。そんな事態になれば施設入居者はどこにもいけない最悪の事態を迎える。インフルエンザかコロナウイルスかの判断すら不明な段階で一気に施設閉鎖まで突き進んでしまう。右へ倣えの安易な風潮に危惧する。

地元小学校の休校措置への地域支援2020年03月04日

 小中高校等の一斉休校が始まった。地元小学校の休校に伴い、地区社協の登録ボランティアの高齢男性お二人から見守り等の協力の申出があった。
 早速、校長先生に打診したところ以下の返事を頂いた。「3月5日から25日まで学童保育利用者以外の児童で自宅での保育が困難な児童を対象に学校での預かりを実施予定。この預かり保育の見守りについて青愛協から同様の申出があったのでお願いする事にした。ただこの預かりについては、感染した場合、重篤化しやすい高齢者には支援を控えて頂くことにしている」とのこと。申し出のあったお二人に連絡し、社協としては支援を断念せざるをえない旨伝えた。
 このやりとりを通じて以下の感想を持った。地区社協のメンバーからのこうした事態についての支援の意向が示されたことに感謝した。地元小学校でも自宅保育の困難な児童への可能な対応が実施されていることがわかり安堵した。高齢者の見守りは叶わなかったが、青愛協の子育て卒業母さんたちの地域支援が実施されることを知って拍手した。

花ちゃんの母ちゃんが在宅勤務に2020年03月05日

 私の身近で新型コロナウイルスの余波が及んでいる。花ちゃんの母ちゃんである私の娘が昨日から在宅勤務になった。
 大阪勤務の娘の会社では、これまでも月一回の在宅勤務が認められていたが、今回の件で一気に在宅勤務が基本になり、定期的に当番で出社し郵便物等の処理をするようだ。
 これはこれでありがたい措置である。1時間以上の通勤電車乗車のリスク回避になるし、なにより花ちゃんの保育園での滞在時間が大幅に短縮される。
 FaceTimeで花ちゃんとおしゃべりした。目下の花ちゃんの関心事はお絵描きである。描いたばかりの作品を見せてくれる。”新型コロナウイルス”という言葉を口にする花ちゃんにも驚いた。保育園のお友だちと一緒の通園時間になって花ちゃんも喜んでいるようだ。

高齢者施設での新型ウイルス発症対策は?2020年03月06日

 福祉ネットの広報紙発行に伴い、オブザーバーの介護施設等に広報紙を届けた。その際、気がかりだった高齢者施設での新型ウイルスが懸念される事例が発症した場合の対応を訊ねた。予想通り、「保健所等に届ける他ないが、検査結果が陽性だった場合の打つ手がない」と、苦悩が滲む。
 尼崎の町医者・長尾和宏氏は、高齢者施設での入所者の検査結果が陽性の場合、次のようなシュミレーションとなると指摘する。
①施設職員は全員濃厚接触者なので検査と隔離となる。②そうなると入所者もその施設にはいられない。しかしそもそも「帰る家」がなくどこにも行けない。③その介護施設は事実上の閉鎖となる。
 上記のシュミレーションは極めて妥当で現実的である。疑いのある場合の検査を強く求めている国は、上記の想定に対し然るべき対応策を講じておかなければならない。ところが安倍政権の抜本的対策なるものは喫緊の対象者には思えない小中高校の一斉休校要請である。感染しやすい高齢者向けの対応策は聞こえてこない。とりわけひとたび感染が発症すれば施設の閉鎖にまで突き進み、入所高齢者は路頭に迷うしかない現実への対応策は耳にしない。
 後手に回り続ける高齢者施策であるが、新型コロナウイルス対応でも顕著である。

情報「これだけは知っておきたい新型コロナ」2020年03月07日

 新型コロナウイルスの情報が錯綜している。何を信じていいのか分からない。そんな時、「そもそも新型コロナウイルスはどんなもので何が怖いのか?」「マスク着用は必要なのか?」「PCR検査は受けるべきなのか?」といった素朴な疑問に端的に応えてくれる情報があった。
 長尾和宏医師のブログ記事で紹介された「これだけは知っておきたい新型コロナ」というサイト情報である。
https://newspicks.com/news/4681900/body/?fbclid=IwAR3mKjTP2JVysLipyeYgz90_uPbcFV4os8TKyKcJ6yMheR2aP9Ms6TYcU7Q

 「このサイトは本来有料だが公益性の観点から期間限定で無料公開されているので早めにみておくといい」とのことである。
 サイトでは「コロナウイルスとは?」「発生源と感染状況・経過」「日本と世界の対応」「3つの誤解(致死率は本当に高いのか? マスクは本当に必要か? 検査は本当に受けるべきか?)」等を素人でもわかるように平易に説明している。

医療現場の”エライコッチャ”2020年03月08日

 今回も町医者・長尾和宏医師のブログの紹介である。 氏のクリニックを受診した新型コロナ肺炎の疑いのある患者さんの対応を巡る生情報である。
 患者さんを待たせて長尾医師が接触者相談センターに連絡を取ろうとしても電話は通じない。通じても門前払い。30分後に再度連絡を取り必死でPCR検査を懇願しても「PCR検査ができる医者がいないし入院もできない」との門前払いの回答。ほかの相談センターでの対応を尋ねても「どこも無理です」。家族が感染してもいいのか?等の問いにも返事はない。
 PCR検査を巡る医療現場のこれが実態のようだ。首相の「すべての患者が検査を受けられる十分な検査能力を確保する」という発言の医療現場の実態がこれである。
 新型肺炎の疑いがあっても相談センターと連絡を取り、検査に至るには途方もないハードルがあるようだ。このことからも日本の発症者数の実態が公表されている数値をはるかに超えていることが窺える。
 後手に回り続ける政権の対応が身近な医療現場での混乱としわ寄せを招いている。

多死社会の風景2020年03月09日

 久々の散歩道の風景についての記事である。とはいっても自然や風物を愛でる風流な記事ではない。散歩コースの一角で目にした世俗の生々しい光景である。
 天上橋交差点の南西角に建築中だった建物の看板がヴェールを脱いだ。兼ねての噂通りの家族葬の専用式場だった。セレモニーホールとしては驚くほど狭くて簡素だ。
 昨年、同じ国道176号線沿いのそこから南1kmにも満たない地点に葬儀会館ができたばかりだ。それ以前にも西に1km余りの地点にもセレモニーホールが建てられていた。これで1km四方のエリアに3カ所ものセレモニーホールができたことになる。
 多死社会の到来という時代を写した風景である。多死社会が身近なテーマである後期高齢者目前の身には何ともやるせない風景でもある。

自分史発行のタイミング2020年03月10日

 3月6日に最終校正をした自分史(自叙伝)のPDFデータを印刷業者にPCメールで送信した。後は業者からの3月下旬の納品を待つばかりである。
 自分史発行でやるべきことを完了した時、ある種の虚脱感に見舞われたことは否めない。思えば50代前半の頃に企図した20年来の目標にようやく到達したといえる。燃え尽き症候群のような感慨がもたらされても無理はない。こうした気分をカバーしたのは、今尚現役である地域活動で求められている課題への関わりだった。とりわけ新たに着手した共生型地域交流拠点づくりの具体化は推進母体の地区社協代表者として待ったなしに迫られている。
 他方で、自分史発行の自分自身にとっての意義をあらためて考えさせられた。74年に及ぶ自分自身の足跡を記録として留めるという発行それ自体の意義は否定できない。ただそれだけならプリントするだけで十分である。相当数を冊子化して幼馴染みや同窓生や現役時代とセカンドライフの多数の知人友人に贈呈して読んでもらえればと思っている。共通の思い出や体験などについて歓談したり著述について意見交換できれば望外の喜びである。そのためには発行時期は自分自身の心身の健康が尚維持されていることが望ましい。発行はゴールかもしれないが、ともに歩んだ仲間たちや歩みを見守ってもらった観衆との交流の機会が得られる余力があってほしい。
 75歳を目前にして発行する自分史である。燃え尽き症候群をカバーできる地域活動での役割とともに、発行後の自分史をテーマとした知人たちとの交流の機会を可能にする心身の余力にも感謝したい。その意味ではこの時期の自分史発行は絶好のタイミングだったのかもしれない。