雲海の風景2021年11月01日

 市の健康ポイント事業にエントリーして日々の歩数を意識することになった。市内の3,700人余りの登録者の歩数ランキングが日々更新されるのだから嫌でもモチベーションは高くなる。早朝ウォーキングのコースも勢い長めの設定を選ぶことになる。
 そんな背景から、今日のウオーキングは住宅街の北の端を辿った。住宅街の最も広い公園の北側の歩道を歩いていた時だ。眼下の中国自動車道の向こう側が濃霧に包まれていた。この辺りの地形は、三田盆地の南に位置し丘陵地と盆地が入り組んでいる。住宅街の丘陵とその向こうの丘陵の間の盆地をすっぽりと霧が立ち込め見事な雲海となっていた。それは公園を抜けて住宅街の北の東に向かって進んだところでも目にすることができた。

地区ネットワーク設立に向けた懇談会2021年11月02日

 地区ネットワーク会議設立に向けて地域の関係者の皆さんに集まって頂いて懇談会を開催した。地区ネットワーク会議は地区社協が主催する地域組織やグループの横断的な意見交換の場である。今回の懇談会は地区ネットの運営の在り方についての幅広い意見を関係者からお聞きするいわば設立準備会という性格をもっている。1時半開会の会場には、地区社協の事務局を含めて14グループ20名の出席があった。
 冒頭、地区社協会長として次のような挨拶をした。「地区ネットの設立趣旨は地域コミュニテイの再生にある。高齢化、少子化、単身世帯化、共働き世帯増といった環境変化が、既存の地域組織の弱体化を招いている。自治会退会者増、子供会・婦人部の解散、既存組織の役員体制の弱体化等である。こうした地域コミュニティ弱体化の結果、地域の様々な困り事や問題が埋もれてしまい放置されがちになっている。高齢者、障がい者、介護者、子育て等の生活弱者の地域支援が行き届かなくなる。そこで地域の既存のグループが枠組みを超えて自由に意見交換できる場を設けたい。グループ間の繋がりと活動や情報の共有をはかりながら参加者の抱える悩み事、困り事、相談事の共有と対応を目指したい」。
 市社協の地区担当による進行で懇談が始まった。グループと出席者の自己紹介の後、5分程度の時間を取って参加者に「気になっていること」「こんな話をしてみたい」「こんな会になったらいいな」等についてメモしてもらった。その上で順次、その内容を報告してもらった。さすがにグループの代表者たちである。思いのこもった活発な発言が相次いだ。全体の発言を聞き終えて、相互の意見交換となった。この会の役割についての質問や運営の在り方について要望が多かった。予定の2時間を少し超えてところで意見交換を終えた。
 懇談での意見を踏まえて主催者として次のような「まとめ」を述べて閉会の挨拶とした。「①地区ネットの役割に関すること②運営の在り方に関すること③新たな課題の指摘という三つの点が指摘された。①については、特に地区ネットと地域交流拠点との関係や違いが問われた。地区ネットは地域の困りごと等を共有し合い対応することが主たるテーマで、交流拠点は全住民対象の居場所であり交流と活動の受け皿という違いはあるものの一層の整理が必要。②については、義務や宛色で参加するのでなく、自由に自発的に参加でき、井戸端会議風に多様な意見が気軽に話せること、地道に継続して開催されること等の期待があった。③新たな課題として、効果的な情報共有に向けてホームページやSNSが活用できる環境づくりや、意見を吸収しづらい若者層の参加を促す取組みが必要」。
 2時間余りの多様で活発な意見交換が交わされた懇談会だった。それだけに主催者に課せられた課題も多い。

高橋克彦著「風の陣」2021年11月03日

 高橋克彦著「風の陣」全五巻を読んだ。同じ高橋克彦作品である「水壁―アテルイを継ぐ男―」を読了したのが10月末だったので1カ月かけて読了した長編である。
 高橋克彦氏の陸奥四部作ともいわれる作品群の中で、唯一読んでいなかった作品がこの「風の陣」である。個人的に四作品中の最高傑作と思っている阿弖流為を主人公とした「火怨」の前段をなすもので、歴史的には四部作の端緒を構成する作品である。
 ただこの作品は、第四巻までが奈良時代の都を舞台に展開される。蝦夷である主人公・道嶋嶋足が朝廷に仕えながら支援者である物部天鈴とともに朝廷における蝦夷の立場を優位にさせるための権力構造づくりを画策する。その過程で奈良朝の著名な歴史上の人物である恵美押勝、弓削道鏡、孝謙天皇、吉備真備等との絡みあいがいきいきと描かれる。とはいえ蝦夷自体の物語でもなく陸奥が舞台でもない物語にはどこか馴染めないものがある。事実、第4巻までの展開が所詮、蝦夷支援の政治工作でしかなく、結局その破綻が第5巻の陸奥守・紀弘純暗殺という蝦夷の歴史そのものを大転換させる事態を招く。
 第4巻の主人公・伊治鮮呰麻の陸奥守との苛烈な葛藤と抗争こそが「火怨」の前章をなす物語として展開される。政治工作と決別し陸奥の蝦夷が一体となって朝廷と対峙する新たな歴史がここにようやく幕開けする。

花ちゃんとランドセル2021年11月04日

 孫娘・花ちゃんのランドセル姿の画像がLINEで送られてきた。画像で見る限り赤色に見えるのだが、オレンジだという。翌日のFaceTimeでは早速ランドセルを話題に盛り上がった。色については母ちゃんの「カーキ色風のオレンジ」という判断に落ち着いた。
 早速花ちゃんがランドセルを背負って見せてくれた。前を向いたり、横を向いたり、後ろを向いたり・・・。入学前のまだ5歳の身にはまだまだ不釣り合いに大きなランドセルに見える。ランドセルに象徴される孫娘の小学校入学という人生の節目を嫌でも知らされる光景だった。
 ランドセルを降ろして花ちゃんの”取説”が始まった。色んな収納スペースがある。背負いのベルトの伸縮をして見せる。棚に掛けるフックのアリかを教えてくれる。初めて手にしたランドセルは花ちゃんには宝箱のようだった。

健康ポイントの一カ月の成果2021年11月05日

 市の健康ポイント事業に登録して1カ月が経った。月1回はヘルスケアステーションで体組成の測定を促されている。30ポイントが付加されるというモチベーションもあり、山口地区唯一のステーションがあるコープ西宮北に出かけた。
 1階のレストスペースに設置されている体組成計で測定した。QRコードの読取りの感度の悪さや靴下を脱いで体組成計に乗る煩わしさなどを何とかクリアしてようやく測定を完了した。上質紙にカラー刷りの立派な測定結果表がプリント・アウトされた。帰宅後、1カ月前の結果表と見比べながら体脂肪、筋肉量、BMI,基礎代謝量、内臓脂肪レベルなどの指数の変化を確認する。総合判定である体型判定は標準からやや肥満と数値を落としている。
 スマホのアプリでは1カ月の歩数データも表示される。1日平均歩数はポイント事業に登録前だったこともあり9月は9,060歩だったが、10月は一気に33%もアップして12,015歩にもなっている。
 新しいことに敏感で、気に入ったら夢中になるという悪い癖を自覚している。とはいえ健康ポイントは文字通り健康に良いことなので、しばらくはせっせと健康ポイントに嵌ることにしよう。

深秋の有馬川土手道2021年11月06日

 早朝6時過ぎの有馬が土手道はまだ日の出前だった。11月初旬の深秋の季節を肌に感じながら歩いた。靴底から土手道の土の固さが伝わってくる。
 さくら並木の紅葉は姿を消し、枯葉ばかりを身に着けた黒い枝振りが土手道に伸びていた。夜明けと日の出の間の独特の透き通った空気感が心地良い。
 土手道東側の稲田の幻想的な風景に心躍らせた。刈り取られた稲株の田圃と逆光の黒い丘陵の間を白いヴェールのもやが漂っていた。この季節のこの時間帯のこの気候が折り重なって初めて生み出されたな風景だった。

地域活動とポスティング・ボランティア2021年11月07日

 先日のボランティアコーディネーター会で地区社協広報紙の全戸配布体制の整備が話題になった。現状は2地区3千世帯を地区社協役員30人が分担して隔月に年6回配布している。一人平均約100世帯だが、地区別に配置の偏りがあり、特定の担当者には過大な負担になっている面がある。そこで約90名の登録ボランティアにもポスティング・ボランティアをお願いしてはどうかという提案があり、私から具体案を次回執行委員会に提案して検討することになった。
 今年2月号の役員による広報紙全戸配布を開始して5回を数えており、全戸配布自体は定着した。それまでは自治会の自治会員だけを対象とした全戸配布か、シルバーセンターに約3万円の負担で委託するほかなかった。自治会配布は自治会員が年々減少する中で、全住民対象の活動が基本の社協広報紙の配布としては問題があった。その意味でも役員の分担による全戸配布は貴重でありがたい仕組みだった。
 ポスティングによる全戸配布は定期的に訪問することで異常をキャッチできる機会でもある。広い意味での地区社協の見守り活動に繋がっている。他方で登録ボランティアの皆さんにはコロナ禍での活動自粛で提供頂ける活動の機会が限られてきた。ポスティング・ボランティアは新たな活動の機会の提供でもある。
 配布分担の見直しを検討してみた。これまでは各丁目毎の責任者が個人的な裁量で分担エリアを決めて丁目内の役員にお願いしてきた。ところで自治会では丁目毎のエリア内に”班”がある。2地区合わせて51班があり、この班ごとに分担できれば平均60部の配布分担となり一人当たりの分担はかなり軽減される。見守り対象という意味でも自治会の最小区分単位の”班”であればより身近で自治会とも連携可能なエリア設定となる。
 具体策を検討してみて初めて見えてくる施策が浮上した。

花ちゃんがリレーで追い抜いた!2021年11月08日

 娘から花ちゃんが運動会で活躍した動画が送られてきた。赤組と青組に分かれて各組13人によるリレーの動画である。花ちゃんは青組のアンカーの前の12番目の走者だった。
 スタートしたリレーは年少組から始まり、男女も入り混じった競技で予想外に息詰まる展開である。特にバトンの受け渡しの良し悪しで大きく展開が変わってしまう。11番目まで抜きつ抜かれつの展開で、花ちゃんは赤組さんとほぼ同着でバトンを受け取った。ところがバトンの受け渡しでまごついて受け取った時には赤組さんに大きくリードを許してしまった。駆けっこが苦手な我が家の家系である。万事休すと思ったが、花ちゃんは見事にその懸念を打ち消してくれた。懸命に走ってみるみる差を縮めて第3コーナーでついに赤組さんの男の子を抜き去った。そして5mばかり差をつけてアンカーのアラシ君に上手にバトンを渡した。花ちゃんお気に入りのアラシ君は期待に応えてリードを広げてテープを切った。
 初めての花ちゃんのリレー競争の見事な活躍ぶりを伝えた動画はじいちゃんばあちゃんへの貴重な贈り物だった。

地区社協の応援団が活発化2021年11月09日

 先日のボランティアコーディネーター会で二つの嬉しい情報が報告された。ひとつはボランティア登録の申込みが1カ月で5人もあったことだ。メインの住宅地だけでなく国道向い側の地区からもお二人の申込みがあった。もうひとつは地区社協への寄付金ともいうべき「会員会費」の申込みが3件あったことだ。
 積極的な広報活動の成果と思える。全面カラーの広報紙は2月以降5号に渡って対象地区の全世帯に配布されるようになった。広報紙に折り込む形でボランティアセンターの広報も活発化した。広報紙”ボラセンだより”やリーフレット”ボランティアセンターあんない”が全戸配布された。
 こうしたの広報活動活発化で「ボランティアをやってもいいかな」という人たちの潜在的なニーズが掘り起こされたのではないか。また広報紙を通じて地区社協の活動に資金的な応援をしてやろうという方も新たに掘り起こされたと思われる。
 ありがたいことである。

縁は異なもの、世間は狭い2021年11月10日

 一昨日の夕方チャイムが鳴って玄関に出ると、同世代のご近所の知人男性の姿があった。地域の仲間と一緒にジャズのフルバンドを主宰しているトロンボーン奏者である。10年前に山口町で市民ミュージカル劇団の立上げに関わり、劇団結成後は後援会事務局長を担った。彼は劇団の事務局を担当し緊密な関係を持った仲である。
 彼が3年ほど前にフルバンドを結成した頃から、バンド演奏の機会を求めて地域に幅広い人脈や情報を持つ私との交流が再開した。今回の突然の来訪もコロナ禍下で永く演奏活動の中止を余儀なくされていたが、ようやくコロナ鎮静化で再開できるメドが出てきたことからの”営業活動”の再開のようだった。
 来年1月に地区社協のふれあい交流会を予定している。場合によっては出演をお願いするかもしれない旨伝えた。その後思いついて隣町在住でどこかのバンドメンバーのKさんのことを尋ねたところ、彼が主宰するバンドのメンバーとのこと。
 その翌日である。かねての約束通りそのKさんと最寄りのファミレスでお会いした。私より一回り以上若いリタイヤ男性である。地区社協のカーボランティアに登録頂き早速カーボラをやって頂いたばかりである。そのお礼と地区社協の活動紹介を兼ねた懇談の機会だった。いろんな点で意気投合した。私もジャズ・ファンの端くれである。ジャズのアドリブの凄さなどで共感しあった。郷土史にも関心があったようで、今月20日の私が講師役の山口町の史跡探訪講座にもその場で申し込んで頂いた。
 つくづく”縁は異なもの、世間は狭い”の想いを痛感した1時間余りの懇談だった。