枝豆収穫の雇われ作業2020年11月01日

 家内がご近所のお友だちと一緒に枝豆のオーナーになって楽しんでいる。その枝豆も10月いっぱいが収穫の時期である。ご近所さんたちは既に収穫を終えている。一足遅れて我が家の収穫に亭主も駆り出された。
 現場は車で15分ばかりの神戸市北区大沢町の神付ふるさと村である。25株植え付けて先月に家内が3度ばかりご近所さんと一緒に少しずつ収穫していた。残り8株ほどを家内の指示に従って株の根元を切り取り、畦道横の空き地で枝から豆を摘んでビニール袋に収納する。オーナーの雇われ作業を40分ばかり黙々とこなした。
 品種は丹波の黒枝豆である。産地の味には及ばないものの大粒の塩茹で黒豆は晩酌の格好のアテになる。たまには家内にお付き合いせねば罰が当たるというものだろう。

動画を観ながらの花ちゃんの運動会報告2020年11月02日

 犬山城下町の旅のお土産やばあちゃんが貸農園で栽培した枝豆の収穫を手土産に花ちゃん宅を訪ねた。持参したタブレットに父ちゃんが花ちゃんの保育園の運動会の動画をいっぱい転送してくれた。
 ばあちゃんは母ちゃんと一緒に持参物の整理に余念がない。じいちゃんがひとりで動画を観ていると花ちゃんがじいちゃんに寄り添って説明してくれる。
 4人一組の徒競走(かけっこ)が始まった。「アイリちゃんと花ちゃんとキョウシロウくんとソウスケクンやで~」と教えてくれる。スタートした。スタートで先陣を切ったアイリちゃんがそのままテープを切る。続いて花ちゃんが2着でゴール。やれやれ、ビリでなくてよかった。
 組体操が始まった。揃いの黒のTシャツで年長の2クラスが登場。パンダ組の先頭に花ちゃんが並んでいる。来賓席前のセンターで花ちゃんが演技をしている。V字バランスやブリッジや10人ほどのウェイブや二段ピラミッドなどをこなして最後に整列して観客にお辞儀する。10人ほどのクラスの後ろから二番目にいた花ちゃんが最後にドジを踏んだ。よそ見していた花ちゃんが前のお友だちの退場に気づかずに後ろのお友だちと一緒に立ったままだった。やっと気づいて10mばかり遅れて慌てて走り出した。
 紅白に分かれてのリレーになった。三番目の走者の花ちゃんは前二人が早くて余裕たっぷりの距離を保ってバトンを受け取った。「〇〇君がメッチャ早くて花ちゃんはらくらくやったんや」と花ちゃんのツッコミ。無事にそのまま大きく引き離して次の走者にバトンを渡した。
 エビカニ踊りのお遊戯もある。元気いっぱいに飛び跳ねながらのお遊戯の動画に合わせて「こんなんして踊ったんや」と、傍で花ちゃんが踊って見せてくれる。
 父ちゃんと一緒に出場したのはデリバリー・チャレンジ・レースという父兄参加の紅白リレーだった。運動会前のFaceTimeでこのネーミングを聞いて花ちゃんに「日本語で言うと配達挑戦競争やで!」と教えていた競技だ。動画を観ながら花ちゃんに日本語の名前を聞くとちゃんと覚えていた。
 そんあなこんなの楽しい運動会動画を孫娘と一緒にたっぷり楽しんだ。用事を終えたばあちゃんが動画を観ているとやっぱり花ちゃんはばあちゃんにも寄り添って説明している。ちゃんと気遣いできるやないかと喜んだ。

未明の街に鳴り響く非常ベルの音2020年11月03日

 早朝5時半にいつものように暗闇の中をウォーキングに出かけた。突然、非常ベルの音を耳にした。進むにしたがって大きくなる。行く手に人だかりが見えた。ベルの源とおぼしき一軒のお宅の前だった。民生委員としていつも気がかりにしているひとり住まいの高齢女性のお宅である。人だかりはご近所さんで面識のある方から事情を聴いた。
 「5時過ぎから非常ベルが鳴りだしていつまでも鳴りやまない。門扉も施錠されており声掛けもできない。安否が心配だったので先ほど119番に連絡した。もうすぐ消防車がくる筈だ」とのこと。
 まもなくサイレンとともに数人の隊員を乗せた消防車が到着した。民生委員である旨告げて事情を話した。門扉を乗り越えた隊員が開錠して隊員たちと一緒に玄関ドアに向かった。施錠されたドア前から声掛けをするが応答はない。隊員たちが建物周囲を点検し、一か所雨戸のサッシが開くのが見つかった。ガス漏れはないようなのでここから入りますと言う隊員に、立会いのため一緒に入りたいと告げるとからも「お願いします」とのこと。
 1階には居住者の姿はない。隊員のひとりと一緒に2階に上がり寝室とおぼしき部屋のドアを開ける。ベッドにおばあちゃんの姿を確認できた。「〇〇さ~ん!大丈夫ですか?」と声をかけた。おばあちゃんの驚きの表情が布団から覗いた。非常ベル発信以降の経過を話した。事情を理解したおばあちゃんから「私が間違って非常ベルのボタンを押してしまったと思う」と告げられた。その後のおばあちゃんの皆さんに大変な迷惑をかけたとその恐縮ぶりが痛々しい。非常ベルの警報音も消防隊員の操作でいつの間にか鳴りやんでいた。
 おばあちゃんと一緒に玄関門扉前に降りた。様子を見守っていたご近所さんたちに陳謝するおばあちゃんと一緒に事情を話した。遅れて駆けつけた交番の警察官にもあらためて民生委員の身分と経過と話した。6時過ぎには一件落着したことを確認し自宅に向かった。

〇か×かの怖さと△の選択肢2020年11月04日

 選挙がらみの大きなニュースが相次いでいる。大阪都構想の住民投票とアメリカ大統領選挙である。いずれも「〇か×か」「AかBか」の二者択一の選択を迫るものである。
 大阪都構想は僅差の否決で決着した。この大阪市民を二分する選択は多くの対立と分断をもたらしたのではないか。世代間では若年世代から高齢世代にかけて反対が多くなる傾向があった。地域間でも北部地区と南部地区で賛否が二極化した。5年間に二度も同じテーマで「〇か×か」の住民投票が行われたことの後遺症は少なくない。
 アメリカ大統領選挙もトランプかバイデンかの拮抗する両陣営のつばぜり合いがアメリカ国内にかつてない対立と分断を招いている。その最大の要因がトランプの傍若無人で差別主義的な手法にあることは否定できないが、ここにきてアメリカの大統領選挙の仕組みそのものの本質的な瑕疵を覚える。究極の二大政党制とも思えるアメリカの緊張感のある政権選択の仕組みは民主主義の優れた政治制度に思えた。ところがその仕組みが今や危機に瀕している。拮抗する憎悪剥き出しの二つの陣営が相互に決着を拒否し果てしない混乱を招きかねない事態となりかねない。それは国家機能を根底から揺さぶられるだろう。
 「〇か×か」「AかBか」の二者択一の選択の怖さを覚えてしまう。
 地区社協の大きなイベントである1月のふれあい交流会のコロナ禍の在り方を議論している。75歳以上の高齢者を招いての100人規模のお食事交流会である。これほどの規模の一堂に会した会食交流の開催はコロナ禍で断念するほかない。とはいえ「開催か中止か」の二者択一は不毛である。趣旨を生かし感染を避けた上で、これまでと同じでない交流スタイルの「〇か×かでない△の提案」を模索したい。

紅葉トンネル2020年11月05日

 11月に入り有馬川緑道の紅葉が最盛期を迎えた。早朝ウォーキングで平成橋の袂を過ぎると両側に並木が続いている。そこで目にしたのは紅葉トンネルともいえそいうな風景だった。
 黄色い銀杏の木や深紅の桜並木が鮮やかな色どりに包まれる。路上には褐色の落ち葉のベールが路面の両側を覆ている。

「HPにしのみや山口風土記」出版の模索2020年11月06日

 折に触れて終活を手掛けている。終活とは自分自身の身辺整理であり、保有資産の始末である。保有資産には金融資産や物的資産や情報資産がある。情報資産には著作・著述、HP、ブログ等のデジタル情報があり、その始末は厄介である。
 その多くを自叙伝出版という形で始末した。自叙伝には吸収できない地域紹介サイト「にしのみや山口風土記」が残された分野である。自叙伝には記載できなかったが個人的にはリタイヤ後のライフワークとして時間と労力を費やした労作という自負がある。自分の死後これらの情報を一括削除したり管理されないままネットに漂うことは不本意である。何とかならないものかと思案した。
 結局、こちらも紙媒体で残すほか手立てはないのではないかとも思った。どのような形の出版になるかはともあれ、ひとまず出版原稿にしておくことにし、HP記事を編集ソフトに落とし込む作業に着手した。

朝焼けと丸山、畑山のシルエット2020年11月07日

 早朝6時半の国道176号線沿いの山口郵便局前だった。目の前の見事な風景に息を呑んだ。鮮やかな朝焼けだった。
 日の出前の朝日が、大空を覆った雲を下から照らして鮮やかな紅色のグラデーションを作り出している。紅のヴェールの下の丸山と畑山の黒いシルエットがまたインパクトのある絶景を生み出していた。

コロナ禍で読書量が落ちた?2020年11月08日

 3カ月ぶりに文庫本上下2巻をようやく読了した。それまでの1カ月に1冊ほどだった読書量のペースが落ちたのは訳がある。従来、早朝ウォーキングの最後にコンビニのイートインに立ち寄ってモーニングコーヒーを味わいながら15分ばかり読書していた。その習慣がコロナ禍のイートイン閉鎖で崩れたことが大きい。現在イートインは再開されたもののモーニングコーヒーはウォーキング後に自宅で嗜むことが習慣化された。そのためコンビニに立ち寄ってコーヒーを飲む意欲をなくしてしまった。
 毎日が日曜日のリタイヤ生活である。自宅で過ごす時間はたっぷりあり、いくらでも読書できる。ところが自宅での余暇時間はどうしても地域活動の事務処理やブログ更新やテレビ・録画ビデオを観たりスマホのニュースアプリを見たりすることを優先してしまう。期限の制約のない読書はおのずと優先順位が後退してしまう。
 そう思えばウォーキング後のコンビニ・イートインでのコーヒーブレイクは絶好の読書時間だった。コロナ禍で読書量が落ちるという逆説的な事情である。

北方健三著「楠木正成上・下」2020年11月09日

 3カ月ぶりの書評である。北方健三著「楠木正成上・下」を再読した。「悪党の裔」に続く『北方太平記』の2作目の再読だった。そして著者の南北朝シリーズの集大成の歴史小説である。
 楠木正成という著名な歴史上の人物のシンボリックな英雄イメージでなく等身大のリアリティのある人物として描かれている。足利尊氏、赤松円心、後醍醐帝、大塔宮護良等の登場人物も独自の解釈でリアリティのある人物像で描かれる。そうした新たな歴史解釈と人物像は魅力的で読者を一気に引き込ませる。
 個人的には先に読んだ「悪党の裔」により魅力を感じた。悪党という時代を背負った存在を独特のそれでいて説得力のある解釈で描いた作品だった。

拠点づくりの焦点課題と人材確保2020年11月10日

 7月の共生型地域交流拠点づくり懇談会で交流拠点づくりに向けて、協議機関である代表者会議とタタキ案作成の検討委員会設置を確認した。以来3回の検討委員会を経てタタキ案作成の議論を重ねた。タタキ案作成にまでには至らなかったが拠点づくり全体の検討課題の整理はできた。その中間報告をもとに代表者の意見交換を行うため第1回地区代表者会議を開催した。日曜午後の会議には同じ構成メンバーの過去3回の会議を上回る25名の参加があり、オブザーバーを含めて31名の参加者を得た。
 市社協地区担当の進行で始まった。始めに10名の検討委員の紹介と前回懇談会以降の3回の検討委員会と地域活動代表者懇談会の報告が行われた。その後、検討委員会座長の私から本題の「検討課題の整理」を報告した。併せて拠点運営者の人材発掘に向けて、市社協提案の地域福祉人材養成講座の開催と発掘された人材の検討委員会参加のための委員枠確保の提案を行った。
 意見交換ではいくつかの点が議論された。ひとつは、拠点の運営主体と拠点運営者の関係である。開設された拠点の運営主体はどんな組織になるのか、また拠点運営者の選考は運営主体が責任を持つべきで、それがあいまいなままでの拠点運営者の選考は無理があるといった意見があった。反面で、拠点運営者は運営主体とは別に幅広く人材を募るべきという声もある。とはいえ最終的に人材養成講座の開催と検討委員枠確保については承認された。
 次に拠点の立地や拠点数が焦点になった。国道を挟んで二つの地区で構成される対象エリアで距離的にも立地上も一つの拠点ではカバーできない。複数拠点が必要ではないかという点である。一社協地区に一カ所という市の制度設計上の制約との調整が必要である。
 更に拠点を設ける施設について、既存の幾つかの公共施設を念頭にどこに拠点を作るのかというが疑問が根強い。これについては立地や施設を先に決めるのではなくどのような拠点が望ましいのかという拠点のイメージを固めた上で立地や施設を選定するという手順が大切だ。
 何といっても拠点のイメージの集約が焦点になる。コミュニティ再生という理念からも、情報の発信や共有を重視し、カフェスタイルの身軽な拠点が望ましいという声がある反面、常設の強みを生かして多様な活動が展開され、多世代交流や相互連携に繋がる公民館スタイルに期待しているという声もある。
 こうした焦点課題の具体化と人材確保の着手が検討委員会の今後の主たる検討課題となる。