マスコット・キャラクターと着ぐるみ2023年07月05日

 先日の兵庫ブレイバーズ公式戦で関学の学生による「着ぐるみ相撲トーナメント」のイベントが催され、6組7体の着ぐるみを目にした。
 自治体をはじめ様々な組織や団体がマスコット・キャラクターを制定しキャラクターの着ぐるみを作成する事例も少なくない。今回のイベントで注目したのはブレイバーズのマスコット”モーダくん”、西宮市の”みやたん”のほかに宝塚市社協の”スミレン”というマスコットだった。
 「エ~ッ、宝塚の市社協がマスコットだけでなく着ぐるみまで作っているの!」と驚いた。ネットで調べると「宝塚の花”スミレ”と市の鳥”ウグイス”をイメージしています。おなかのハートは、福祉ということで“みんなに愛されるキャラクターになって欲しい”という気持ちが込められています。」と解説されていた。
 宝塚市社協の着ぐるみを目にしてあらためてマスコット・キャラクターと着ぐるみについて考えさせられた。マスコット・キャラクター自体は何ら異議はない。子どもたちをはじめ多くの人に親しみやすいイメージでその組織をアピールすることはそれなりに意味がある。ただ着ぐるみとなると個人的には抵抗感を覚えてしまう。外観の愛らしさとは裏腹に着ぐるみの中で振る舞っている人の悪戦苦闘を想像してしまう。いわんや炎天下のこの時期では想像を絶するものがある筈だ。
 公的な行政機関や福祉に関わる組織の着ぐるみに違和感を覚えてしまうのは偏屈のそしりを免れないだろうか。

身近に迫る労働力不足の深刻さ2023年05月24日

 今期最初の山口地域活性化推進員会が開催された。新役員紹介、アルクナーレの企画案、コミュニティ交通検討委員会経過等の議事が報告された。
 その中で気になった点がコミュニティバスの試験運行の経過で、事業者が決まらず日程がずれ込む懸念があるとの報告だった。その事情はドライバー不足で予定された事業者の同意が得られないという点にあるようだ。
 2024年問題を来年に控えて物流業界はトラック運転手の時間外規制に向けた対応が迫られている。当面の対策としてドライバー確保に拍車がかかっている。コミュニティバスの事業者は大手のタクシー会社が想定されるがタクシー業界もまた2024年問題の煽りを受けてドライバー不足が深刻化していることは想像に難くない。
 先日の認知症グループホームの運営推進会議でも深刻な介護職の人不足がテーマとなったが、外国人労働者の雇用やIT化の推進が話題になった。
 身近に迫ってきた労働力不足の深刻さを痛感した。

大相撲桟敷席のマスク着用率2023年05月21日

 大相撲が始まった。テレビ中継を観ていてふと思った。テレビでは土俵周囲の桟敷席に陣取る観客の姿を映し出す。その観客たちの顔を見ながらマスクの着用率が気になった。
 我が町の私の周辺では屋外も含めて今尚マスク着用が主流である。特に驚いたのは、先月下旬に開催された市社協の地区社協会長会議だった。なんと正面席の市社協幹部はもちろん出席の地区社協会長も含めて出席者全員が例外なくマスク姿だった。着用していないのは私だけだったが、念のためポケットに持参していたマスクを着用する気はなかった。
 3月13日以降、厚労省の指導でマスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となった。代表を務める地区社協ではその直後の会議でその趣旨を伝え、「私自身は着用しません」と宣言した。理由のひとつは、地域福祉活動を担う組織にとって多様性の尊重は基本的な風土と思っている点である。同調圧力になりがちなマスク着用の傾向を懸念している。今ひとつは円滑なコミュニケーションの阻害要因である点だ。地域福祉活動には円滑なコミュニケーションが欠かせない。乳幼児にとってマスクで笑顔を隠した育児が好ましくないのは間違いない。高齢者の介護の場でも同様ではないか。日常的な地域活動でも表情が隠されたマスク姿での交流は本意ではない。 
 ところで、大相撲の観客の動向は如何とあらためて観客の顔をチェックしてみた。大まかな把握だがほぼ半々といったところだった。比較的女性の着用が多かった気がする。ともあれ室内の密度の濃い場でありながら私の周辺の状況より着用率は少ないことに奇異に感じつつ多少の安堵感があった。テレビに映るかもしれないという思惑が世間一般の着用率を低めているのかもしれない。

マスク着用の「個人判断」宣言2023年04月01日

 3月13日以降、マスクの着用は「個人の判断が基本」となった。ところが街中はさすがにつけていない人も見かけるが、地域の会議となると誰もが着用している。室内でお互いの顔が認識し合える場では無難に過ごしたいという想いが強いのだろう。日本特有の「同調圧力の強さ」を感じてしまう。
 先日、私が主催者である地区社協の10人余りの会議があった。マスク着用自由化後の初めての会議だった。誰もがマスクを着用している中で私自身は着用しなかった。
 冒頭「13日からマスク着用は個人判断になりました。私は着用しません。地区社協は基本的に多様性が尊重されるべき組織と心得ています。皆さんも着脱については自由な意思で個人判断して下さい」と敢えて宣言した。
 個人的にはマスク着用の弊害が気になっている。乳幼児の子育てやお年寄りの介護にとって顔の表情が隠されるマスク着用は好ましくない筈だ。コロナ禍の感染がインフルエンザ並みに落ち着いた今、罹患者や花粉症対策の着用は別にしても、一般人の一律的な着用は懸念がある。
マスクを着用しないことに多少とも気負いを感じなくて済むのはいつのことだろう。

メタバースとWeb3.02022年08月27日

 先日、このブログでNHK番組「「欲望の資本主義2022夏特別編:メタバースの衝撃 デジタル経済のパラドックス」を話題にした。その日の読売新聞夕刊に「「メタバース 課題探る」と題した記事が掲載されたことで、いよいよメタバースがアナログペーパーの大新聞社でも無視できないほどに影響力を持ってきたと知らされた。あらためて自分なりに”メタバース”を整理して理解しておきたいと思った。
 メタバースを理解する上で、インターネットの進化の流れであるWeb1.0、Web2.0から続くWeb3.0への理解が欠かせないようだ。端的に言えば「Web1.0は”見るだけ”の一方通行のインターネット」「Web2.0はSNS等の双方向のインターネット」「Web3.0はユーザー参加型のクリエイティブな分散型インターネット」ということらしい。
 Web3.0が登場した背景には、Web2.0上でのGAFA(ガーファ)等の巨大企業による個人情報の集中がもたらすプライバシー問題とサイバー攻撃等のセキュリティ問題があった。この課題を解決するのが、「ブロックチェーン」という分散型のネットワークである。ブロックチェーンは、データを書き換えることを困難にした技術で仮想通貨を実現するために開発された。Web3.0ではボーダーレスなサービスを実現することができる。中国のように独自の検閲システムに阻まれて自由にインターネットを閲覧できない国でも、Web3.0ではそれを乗り越えてサービスを実現することができる。
 メタバースとはインターネット上にある3次元の仮想空間でリアルの空間と同様に他者とのコミュニケーションや取引を可能にする。メタバース上の売買では商品が本物であると示す必要がありNFTという技術が利用される。また支払いは暗号資産を用いることになる。メタバースはWeb上にある、個と個の間のやり取りの場であり、メタバースはWeb3.0に内包されたものと言える。
 
 以上、後期高齢者のオジサンが、メタバースという概念に出合って関心をそそられ、ネット情報を漁って整理してみた。

石井・西宮市長候補の街頭演説会2022年03月22日

 西宮市の市長選挙が告示され、いよいよ本格的な選挙戦が始まった。私にとっては過去のどの市長選挙にもまして身近で関心の高い選挙である。
 4年前の選挙で前市長の乱暴で独善的な市政運営の後を受けて石井市長が登場した。石井市長の4年間の市政はけれんみのない安定感のあるものだったと思えた。市民の意向を汲み取りながらバランスの良い運営を着実に進めてもらったと受止めている。
 市長とは一度だけ直接的な関りがあった。市長とのオンラインミーティングに参加した時だ。地区社協として本格的に取組みを始めていた共生型交流拠点づくりについて発言した。カフェスタイルの人と情報の交流にとどまらない多様な活動の交流の場を訴えた。これについて市としても縦割り行政に陥りがちな対応でなく横断的な視点の支援が必要と、本質的で前向きな回答を示して頂き、意を強くした。
 知人からの情報で告示日の二日目に山口町内で石井候補の街頭演説会が開催されることを知った。スーパー万代南側の路上での演説会だった。三人の応援演説の後、市長からさくらやまなみバスの運行等、山口地域に関わるテーマで15分ばかりの所信が述べられた。
 積極的に選挙活動ができない民生委員という立場である。とはいえ個人的に誰を応援するかという意向を表明することまで規制されているわけではない。今回の市長選挙ばかりは危機感があり、あえてブログで想いを綴った。ぜひ石井市長に市政の継続を託したい。

コロナ禍で浮上した民主主義と資本主義の課題2022年01月11日

 朝刊の気になる記事が目についた。”コロナ時代を読む”というシリーズ記事で「民主・資本主義を再構築」と題した記事である。内容は「マルクス・ガブリエル 危機の時代を語る」という書籍を紹介したものである。コロナ禍で民主主義や資本主義の様々な問題が浮き彫りになったという。
 民主主義についていえば、アメリカは世界で最多の感染者数や死者数を出す一方、中国は情報に疑いはあるもののそれらの数値は格段に少ない。そこで感染拡大防止という点では中国の強権的統治体制が効果的ではないかという見方が出てくる。だからといって民主主義を否定するわけにはいかない。問われているのは統治の「手法」でなく「価値観」だ。ガブリエルはこうした危機の時代こそ”真の民主主義復活のチャンス”だという。そのキーワードは「参加と責任」だが、国政選挙などで投票しても参加意識は持ちづらい。そのため責任を負うことにも消極的になりがちだ。しかし小さなコミュニティであれば参加や責任は身近なものになる。要は民主主義の復活は足元のコミュニティでの地道な実践から始めるしかない。こうした論点に同感するほかないと思った。地区社協はじめ自治会等の地域組織での多様な声を受け止め吸いあげていくことの大切さをあらためて噛み締めた。
 コロナ禍で資本主義の問題も顕在化した。新自由主義化した資本主義の「全てを市場に委ねればうまくいく」という信仰が過剰な自己責任を問い、コロナ禍の過酷な現実が社会的弱者を直撃し、格差社会や貧困の拡大等の問題を噴出させた。そんな中でガブリエルは倫理と経済をもう一度つなぎ直そうと主張する。それは”日本の資本主義の父”渋沢栄一の道徳と経済は表裏一体という理念にも通じる。そして昨年発表された財界総本山の経団連の新成長戦略に「新しい資本主義の形」として盛り込まれた理念でもある。また岸田首相の「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトにした「新しい資本主義」の理念としても位置付けられている。
 こうした流れを整理し、コロナ禍で求められているのは、対症療法的な施策というより、民主主義や資本主義の根幹にある価値観や理念の再構築ではないかとされる。コロナ禍はピンチだが、生物や自然とも共生できる人間の在り方等の普遍的な価値観を模索する契機となるのではないかという主張に共感した。

ウイズコロナ時代の到来?2021年02月13日

 新型コロナという未曽有のウイルスが蔓延して1年以上が経過した。感染の振幅はあるもののこのウイルスが一過性のものでないことも明らかになりつつある。
 グローバル経済が世界を覆っている現状では、一たび新種のウイルスが発生すると一気に地球規模で拡散することの怖さを今回の新型コロナが証明した。また地球温暖化に伴い氷河が解けだしており凍土に眠っていた未知のウイルスが地球上に姿を現す懸念がある。
 こうした地球環境の現状を考えれば、人類は新型コロナでなくとも、何らかのウイルスと日常的に向き合う事態は避けがたいのではないかと思える。ウイズコロナ時代の到来を予感させられる今、ウイルスとの共存という日常生活を腹をくくって覚悟する必要があるまいか。

コンビニのインフラ機能の実力2021年01月03日

 受け取った年賀状をチェックして出していない10人の方の賀状が分かった。昨年、パソコンを買換えた際に年賀状ソフトの更新にてこずったため何人かの方のデータが漏れてしまっていたようだ。
 高齢の身となり今年が最後の年賀状としたいという告知を兼ねた年賀状である。10人の方にはお届けしなければならない。ところが年賀状の予備はない。郵便局は4日からしか開いていない。
 思いついて早朝散策のコース途中でいつも立ち寄るコンビニで年賀状があるか訊ねてみた。コロナ禍の巣ごもり生活で例年以上に年賀状の利用が多いという情報もある。「ありますよ」とのこと。ところが支払いの段になって年賀状だけは楽天ペイのキャッシュレスが使えないことが分かった。クレジットも駄目である。早朝散策では現金は持ち合わせていない。やむなくいったん帰宅してあらためて現金持参で購入した。それでもコンビニでのこのインフラ機能はありがたい。
 コンビニでは認知症地域ケアでもお世話になっている。深夜や明け方の徘徊者保護では24時間営業のコンビニは貴重である。認知症サポーター養成講座への参加呼びかけや認知症サポート便利帳地区版の立ち寄りスポット掲載でも協力してもらった。便利帳お披露目会にも出席してもらい分野別代表でスピーチをお願いした。
 他店では買えない魅力的なオリジナル商品もある。個人的には目下「しろもちたい焼き」というたい焼きに嵌っている。カスタードクリームを包んだもちもち感たっぷりの食感がたまらない。
 まさしくコンビニエンス(便利さ)の強みを年々強化しているインフラ機能の実力を思い知った。

駐車時にモニターで車が上から見える!2020年08月13日

 息子夫婦が購入したばかりのマイカー”トヨタ・ライズ”で帰省した。息子の新車に同乗しショッピングセンターのインド料理の店に出かけた。車を駐車場に止めようとした時のことだ。運転席前のモニターに車体が映されている。びっくりしたのはモニター画面に後方動画とともに真上からの車体の動画が映されていたことだ。駐車スペースに沿って移動する車体の上からの様子がリアルに映っている。ありえない動画である。車体上方の空中にあるカメラで映しているかのような画像だった。従来の後方画像では把握できない駐車スペースと車体の全体画面で遥かに駐車は楽になる。
 自宅に戻り、ネットでこの真上からの画像を映す仕組みを調べてみた。要するにAI技術を駆使したもののようだ。車体に備え付けの前後左右の4つのカメラの映像信号を映像処理ユニットに集めて処理し、変換合成して真上からの仮想映像を作り出しているという。
 時代はどんどん進化し身の回りにAI技術が広がっている。