福祉ネット6年間の歩みと成果2021年05月19日

 福祉ネットが新組織への移行を決定し、その活動に終止符を打つことになった。設立以来、事務局長の任にあり、実質的な責任者を担ったこともあり、あらためて福祉ネットの取組みと役割を振り返った。
■全住民向けの地域福祉の啓発と広報活動
 福祉フォーラムを5回に渡って開催し延468名の受講者があった。地域福祉のホットなテーマの研修と情報提供のための住民向け啓発活動である。2025年問題、地域包括ケアシステム、在宅ケア、認知症ケア、多世代交流と地域交流拠点等のテーマを取り上げた。
 広報紙を10号に渡って発行した。地域福祉の啓発と福祉ネットの活動報告を目的にシルバーセンターに委託して対象地区の全3200世帯に年2回配布した。
■初めての組織的な高齢者等の困り事支援の取組み
 地域の高齢者の以下の困り事支援を初めて組織的に取組んだ。「高齢者の日常的な見守りの通報手順の整理と広報」「行方不明者や認知症徘徊者の捜索手順の整理」「ゴミステーションコンテナ保管の改善協議」「空家空地問題の検討と市との調整」「山口地区特定健診受診者の定員増の市への要請」「空家のスズメバチの巣の撤去の市への問合せ」「緊急時の救急隊の住居内立入り手順の関係部署への問合せ」「降雪時の融雪剤の自治会手配の確認」「バス通り歩道の凹凸の市への修繕要望」「地域支援マップの作成と広報」
■認知症の地域支援の本格的着手
 地域組織として初めて次のような認知症支援に取り組んだ。「認知症カフェ立上げ支援」「認知症サポートべんり帳地区版作成とお披露目会の開催」「延71名参加の2回の認知症サポーター養成講座の開催」
■地域組織として初めての事業者等との連携
 福祉ネットにオブザーバー参加を頂いた事業者と連携して次のような活動に取り組んだ。「福祉ネットのオブザーバー事業者の地域支援に関する懇談」「高田上谷病院の送迎バス運行協議」「コープ移動店舗運行調査の協力」「有馬病院での認知症研修と施設見学」「山口苑デイサービス運営推進会議に代表派遣」「一羊会評議員会に代表派遣」
■地域団体や活動グループ間のコーディネート
 地域での連携が殆どなかった組織間で福祉ネットを媒介に次のようなコーディネートを行った。「山口地区障がい者家族会・パズルの会と連携(福祉ネットにオブザーバー参加)」「北六甲台子ども会との連携(オヤジ会のクリスマス会支援)」「北六甲台小学校PTAからの補導委員派遣の要請(オヤジ会メンバーの派遣)」「福祉ネットの子育て支援の取組み(北六甲台小学校PTAの福祉ネット役員派遣)」「地域交流拠点づくり懇談会開催」「あんしん窓口山口との共催によるクリニック、施設、専門職参加の地域包括ケアZOOM懇談会開催」

福祉ネット最後の役員会2021年05月16日

 昨日、福祉ネットの最後の役員会を開催した。コロナ禍で会場のコミュニティセンターが閉館中だったが、三日前に自治会三役会で昼間だけの開館が決定された。開催延期をグループラインで通知していた福祉ネット役員会も急遽、開催を再通知した。10名中4名の役員が既に予定が入っており欠席となった。結果的に6名による最後の役員会だったが、「福祉ネットの新組織への移行」が正式に確認された。
 福祉ネット役員会でここ1年ほど組織の在り方を見直す議論を重ねた。背景には福祉ネットの費用負担が全面的に地区社協に依存していた点がある。独自組織としてその点の解消を検討したものの構成組織の分担は困難で独自の財政確保は断念するほかなかった。そのため昨年からは主たる経費項目の広報紙発行と福祉フォーラム開催を中止した。発足以来6年間の基礎活動だった地域福祉の広報、啓発活動に一定の役割を果たし終えたということでもある。
 また2年前から検討が始まった「地域交流拠点づくり」についても1年前に「地区代表者会議」と「検討委員会」が設置され、協議の場が移された。発足以来のテーマだった「地域包括ケア」は、3月に開催された「地域包括ケアZoom懇談会」をベースに今後は地域包括センターとの連携しながら地区社協が独自に具体化することになる。
 以上の経過や背景が福祉ネットの新組織への移行の趣旨である。今後は地区社協が主宰する「地区ネットワーク会議」が、地域福祉に関わる自由でオープンな懇談の場として開催されることになる。

第1回地域包括ケアZoom懇談会2021年03月15日

 福祉ネットと地域包括の共催による初めての地域包括ケアZoom懇談会を開催した。事前に地域の医療、介護等の関係者に声掛けし、18の機関、施設、専門職の皆さんの地域包括ケア懇談会への参加確認が得られた。ただ今回はZoomでのオンライン懇談会のため参加者全員が顔を突き合わせ、発言できるよう人数を絞り込んだ。在宅医、特養併設のデイサービス、地域密着型デイサービス、訪問看護ステーション、訪問介護施設、認知症グループホーム、在宅療養相談支援センターの各分野1名ずつの7名の皆さんである。これに主催の福祉ネットと地域包括から各1名が加わった。
 事前調整の結果、日曜の午後1時からの開催となった。Zoomの設定と操作は地域包括にお願いし、会の進行は私が担当した。開会15分前から参加者にZoomへのアクセスをお願いし、何とか定刻過ぎに開会となった。
 作成しておいたパワーポイントの7枚を共有しながら進行した。相互に初対面の方も多い。冒頭、「本日の出席者シート」記載の順番に自己紹介をお願いした。出席者のプロフィールや所属組織の活動の概要が各分野ごとに伝えられた。次にパワーポイントで「本日の進行」「懇談会の狙いと開催趣旨」「山口地区の高齢化の現状等のデータ」を説明した。
 続いて懇談会のテーマである「地域包括ケア(在宅ケア・認知症地域支援)」について意見交換した。山口地域包括支援センターと地区社協からそれぞれ報告した後、順次、出席者から地域包括についての地域支援の現状についてコメントしてもらった。その後、相互の意見交換の時間を持った。独居高齢者の認知症ケアが共通の話題として取り上げられた。在宅の介護現場から認知症高齢者が想定以上に多いの実態が告げられた。独居の場合、薬の服用管理ができないまま症状が進行している。当事者が認知症を認めず専門医に行かない場合、在宅医の訪問診療でぜひ対応してほしい。そのほか訪問介護施設からは、入院・入所で訪問介護を終えた独居世帯宅に住み着いた多数の猫の対応問題が報告された。自治会等による地域対応がなく結果的に介護施設が対応を余儀なくされているとのこと。
 最後にこれからの懇談会の在り方・進め方について意見交換した。初めての地域包括ケアという趣旨への賛同とZoom懇談会の手軽でフランクな在り方を好感する意見もあり、懇談会の継続は了承されたと思われる。開催頻度は概ね3カ月に一度程度で開催日程は今回同様の日曜午後で問題なさそうだった。
 1時間半のミーティングを終えて出席者がZoomサイトから退出した。初めての懇談会だったが、各分野の多くの情報と貴重な意見交換が得られた。懸念されたZoom操作も円滑に行われ次回以降の確かな手ごたえをもたらした。

地域包括ケアのネットワークの広がり2020年12月26日

 昨日、「コロナ禍とある介護事業所の決断」という記事を更新した。記事では懇意にしている住宅街の介護事業所がデイサービス事業を同じ地域の他の事業所に委譲したということに触れた。
 今日、委譲された事業所を訪問した。在宅ケアの地域連携という趣旨だけでなく、在住する住宅街の利用者の多くを受けてもらえることに民生委員の立場からもお礼を言いたいという気持ちもあった。
 同じ山口町内の名来にある「樹楽 西宮名来」という小規模デイサービス施設である。和風の大きな民家を改装した事業所だった。朝10時から11時過ぎまで50代のご夫婦と意気投合して話し込んだ。
 定年前に老後は、やりがいのある地域に貢献できる活動をしたいというご主人と、介護職をされていた奥さんの理想の介護への想いが実を結んだようだ。コロナ禍只中の今年8月の事業スタートとのこと。介護スタッフが不足している中で介護士はじめ8名のスタッフが採用でき、利用者も順次増えているとのこと。我が町から紹介される予定の利用者を加えると経営的にも安定するようだ。
 理想の介護事業についての想いも強い。福祉ネットで準備中の地域包括ケア懇談会参加にも前向きだった。話が弾んで私から山口町や名来の歴史や風土についてもお話しした。
 あっという間の1時間を過ごして辞去した。私にとっては新たな異色の人脈ネットワークが得られた。地域包括ケアのネットワークが着実に広がっている。

地域包括ケアのオンライン懇談会の打診2020年12月21日

 福祉ネットの今後の最重点課題として、2025年問題を見据えた地域包括ケアの取組みを提案し確認された。その具体化の第一歩として、地域包括支援センター山口との共催で、山口地域の医療、介護、専門職の皆さんによる地位包括ケア(在宅ケアと認知症ケア)をテーマとした懇談会の開催を企画することになった。
 ところが懇談会の開催自体の賛同は得られたが、コロナ感染の只中である。開催時期についてはメドがたたない。そこで対面式懇談会開催前にオンライン懇談会の開催も模索することになった。
 懇談会への参加打診は17の施設・団体を想定している。そこでクリニック、デイサービス、訪問看護ステーション、グループホーム、薬局等の業種ごとに抽出してオンライン懇談会の参加打診を行った。その結果、6施設代表者からはZOOMによるオンライン懇談会も可能という意向を伺った。
 コロナ禍の推移いかんにかかわらずオンライン懇談会開催のメドがたった。

地域包括ケア懇談会の企画2020年11月20日

 2015年に超高齢社会を迎えた北六甲台地区での地域包括ケアの対応を念頭に、高齢者支援等の関係者の連携組織(自治会、地区社協、ボランティアセンター、老人会、民生委員、PTA)である福祉ネット北六甲台地区会議を設立した。以来、福祉ネットは、高齢者あんしん窓口山口(山口地域包括支援センター)と連携し、介護施設、医療法人、クリニック、薬局、専門職等の協力も得ながら、高齢化に伴う多様な問題に取組み、在宅ケアや認知症対応の研修・広報活動を実施してきた。
 昨年秋以降は、共生型地域交流拠点づくりが福祉ネットの主要なテーマとなり、拠点づクリに向けた組織づくりに追われた。そのテーマも拠点づくりのタタキ案作成の検討委員会とその協議決定機関の地区代表者会議が設置され産婆役としての役割を終えた。
 そこで2025年問題を5年後に控えて、これまでの取組みを生かしながら、福祉ネットの本来のテーマに取り組むことになった。高齢者あんしん窓口山口との共催で「地域包括ケア」をテーマに関係者の懇談会開催である。私たちの町の在宅ケアや認知症ケア等の地域包括ケアには、何よりも関係機関、専門職、関係者が相互に連携できる環境が必要だ。そのための懇談の場であり、参加者の担当分野の取組みの現状や地域支援の在り方について忌憚のない意見交換を想定している。

6年目を迎えた福祉ネットの地域包括ケアの手応え2020年07月06日

 2014年3月に発足した福祉ネット北六甲が丸5年を経過し、第6回総会を迎えた。コロナ過の只中の総会となり、例年から1カ月遅れの開催となった。出席者もソーシャルディスタンスを考慮し、代議員とオブザーバー、アドバイザーの関係者だけに絞り込み、例年7~8名出席の来賓には案内を控えた。それでも会場の住宅街のコミュニティーセンターには代議員25名、オブザーバー・アドバイザー5名の30名の出席があった。
 例年通り、第一部総会、第二部交流会の二部構成である。総会議案では二つのポイントがテーマとなった。ひとつは共生型地域交流拠点づくりについての福祉フォーラム等で果たした福祉ネットの役割である。今ひとつは設立6年目を迎えて財政基盤の脆弱さを見据えた運営の見直しである。事業計画では独自財源確保の難しさから広報紙発行と福祉フォーラムの主催を中止する提案を行った。また交流拠点の協議が拠点づくり懇談会に移行することから毎月開催の福祉ネット役員会の隔月開催への移行が提案された。こうした議案に対し幾つかの質疑があった。今回初めて出席頂いた代議員である小学校PTA会長からは、地区社協と福祉ネットの関係、PTAの福祉ネットとの関わり方についての基本的な質問を頂いた。老人会の代議員からは、広報紙発行中止の事業計画案について「福祉ネットの住民への活動報告はどのように行うのか」という問いかけがあった。「地区社協の主要な活動のひとつに福祉ネットの活動があることから地区社協広報紙で報告したい」旨の答弁があった。地区社協の代議員からも本来準備すべきだった総会の代議員名簿を出席者に配布すべきとの指摘もあった。
 休憩を挟んで四テーブルにレイアウト変更した会場で交流会が始まった。出席者全員から自己紹介を兼ねたコメントを頂いた。自治会役員、地区社協役員、市社協地区担当、地域包括代表、老人会役員、PTA会長、介護施設長、病院理事長、開業医、社会福祉法人理事等それぞれの役割についての紹介や抱負が語られた。特筆事項としては7月1日に山口町に開設されたばかりの認知症グループホームの理事長が交流会から特別参加されたことだ。川西市の開業医でもある理事長から定員18名のホームのパンフレットが配布され、ホーム運営にかける想いが語られた。6年目を迎え福祉ネットを舞台とした在宅医療、在宅介護とデイサービス、グループホーム等の認知症ケア等の地域での地域包括ケアの手応えを実感した。
 自己紹介後の交流も含め1時間余りの交流会が福祉ネット顧問による締めの言葉で幕を閉じた。

地域医療の新たな情報2020年05月15日

 服用薬処方のため2カ月ぶりにかりつけのクリニックを訪ねた。在宅医でもある先生と地域医療に関わる情報を交換した。
 コロナ関連の診療は5月に入りひと息ついたとのこと。3月、4月の診療日には駐車場での発熱外来の車内診療が多かったようだが、今はコロナ感染のリスク懸念から外来患者は以前ほど多くないという。他方で、地区内に認知症発症者対象のグループホームの開設計画が進んでいるという情報もお聞きした。医師どうしのつながりもあるようで、福祉ネットの情報も提供しているので開設までにはドクターを紹介したいとのこと。
 私からは閉院中の住宅街のクリニックの再開情報を提供した。新たに開設されるのは50代の比較的若い医師で訪問診療も実施するとのこと。
 福祉ネットや地区社協の対象エリアにとひとつの病院とお二人の在宅医とひとつの認知症グループホームが整う。福祉ネットとしても新規開設の医療機関とも連携し、在宅医療を念頭に置いた地域医療の連携を模索したい。

福祉ネットの定着と強み2019年07月28日

 福祉ネットワーク北六甲台地区会議が発足して丸4年が経過した。発足のきっかけは市社協提案の地区ネットワーク会議だったが、北六甲台地区での設立はそれを念頭に置きながらも独自の要素が強かった。他地区では地区ネットワーク会議は地区社協内の会議体に関係組織の代表を招いて連携・調整する機能のようだ。福祉ネットの場合は、地区社協の枠組みを超えて2025年問題にむけた地域包括ケアシステムを意識した性格を帯びている。地域福祉に関わる多様な組織や役職の縦割り機能に横櫛を通す組織であり、地区社協は事務局として組織の中枢を担っている。
 こうした性格付けが結果的に福祉ネットに多くの予想を超えた成果を発揮したと思える。医療・介護施設や障がい者家族会等との連携、福祉フォーラムでの広範な参加者、全住民対象の地域福祉に関わる多様な広報活動、地域支援マップの発行、認知症カフェ立上げの支援、認知症サポートべんり帳北六甲台地区版の発行、子育て支援等々、地区社協単独では叶わなかった取組みが多い。
 そんな経過もあってか先日の福祉ネット役員会で自治会派遣役員から地域のデイサービス施設の代表者の福祉ネットとの交流を要望する声が伝えられた。在宅介護が今後の福祉ネットの大きなテーマである。その際、デイサービス施設との連携が欠かせない。一度その施設を訪問し情報交換と今後の連携の在り方を意見交換することになった。

福祉ネットの総会&交流会2019年06月17日

 福祉ネットの第五回総会が開催された。代議員25名、オブザーバー&アドバイザー8名、来賓5名と合わせて38名の皆さんに出席頂いた。
 来賓代表で山口支所長に挨拶を頂いた。地域在住者の来賓挨拶は初めてだった。それだけに地域の実情と福祉ネットの役割を熟知した内容だった。「超高齢社会を迎えて地域力が問われている。関係組織の横断的な連携組織である福祉ネットの役割は大きい。在宅ケアや認知症取組みでの福祉ネットの役割を評価している。行政と地域の棲み分けと支え合いで少子高齢化の課題を克服したい」等のメッセージだった。
 議案審議ではお二人から提案と質問があった。提案は費用を地区社協が全額負担していることで独自の会計処理がない福祉ネットの会計の在り方について、年度始めに必要経費を地区社協から一括給付し、これを前提に収支を計上することで会計管理を行ってはどうか」というものだ。質問は「放課後の子どもの居場所づくりについての具体的内容は?」「子育て支援についてのPTA以外の連携先は?」というものだった。それぞれに当該課題について関係する所属組織代議員によるものだ。提案については「役員会で前向きに検討の上次回総会での具体化を考えたい」旨、回答し、子育て支援についての質問にも「地域での子どもの放課後の居場所の現状把握から始めたい」「子育てコンシェルジュや子育てサロン等、子育て支援に関わる様々な当事者との連携を想定している」旨回答した。こうした質疑を経て全議案が承認された。
 会場レイアウトを4テーブルの島に変更して後半の全出席者の交流会となった。代議員20名、来賓、オブザーバー、アドバイザーの参列者9名の皆さんに参加してもらった。着席番号を配布し4テーブルに代議員と参列者が交流できるよう工夫した。初めに参加者の自己紹介とコメントをお願いした。地域福祉に関わる様々な人の交流会である。それぞれの立場や役職からのメッセージが伝えられ、それだけで貴重な情報交換となった。その後各テーブルごとの自由懇談となった。
 3時半頃に司会者からの案内で市社協地区担当による閉会挨拶があった。総会50分、10分休憩後の交流会60分という絶妙の時間配分で総会&交流会が盛況裡に終了した。