にこにこ丸山カフェの解散慰労会2025年03月28日

 7年前の2018年12月に山口地区の認知症カフェ”にこにこ丸山カフェ”がオープンした。市内で8番目、北部地区で初めての認知症カフェだった。会場は、今はハローズに衣替えした旧コープこうべ西宮北店の3階集会室だった。その後、カフェはコープの閉店に伴い会場を山口センター4階の実習室に移して今日に至っている。
 その丸山カフェが3月27日の定例会をもって閉鎖となった。コロナ禍の休止や会場移転が利用者の減少を招いていた。以前は13数人の利用者が最近は数名になり、ボランティアスタッフのモチベーションも低下していたようだ。
 最終回の定例会前にカフェ創設に関わったメンバーにも声を掛けてボランティアスタッフの解散慰労会が催された。創設に関わったひとりとして招かれた。開設時の代表や市社協地区担当等も含めて20人近くが参加した。2段のてまり弁当を頂きながら歓談した。
 私から創設時の経過等をコメントした。「地域包括代表、市社協地区担当、介護施設代表等で認知症カフェ開設の準備が進められていた。運営スタッフが集まらないということから地区社協会長の私に声を掛けられた。個人的な人脈も含めて山口の新旧両地区の知人に声を掛けて快く応じて頂いた。北部地区初めての認知症カフェという点だけでなく、新旧両地区に跨る初めての地域福祉活動という意義もあった。諸事情で解散という結果になったが7年に渡る活動に感謝します。」

山口地域コミバスのその後・・・2025年03月27日

 山口地域活性化推進委員会が開催された。アルキナーレの主催やコミバスの試験運行を手掛ける地域の地縁組織を網羅したオール山口の会合である。夜7時から山口ホールで始まった会議は7時35分に予想外の短時間は終了した。
 議題は①2024年度アルキナーレの結果報告➁山口地域コミバスの第二次試験運行に向けての現状報告③新年度の活性化委員会組織について④2025年度アルキナーレの日程、等だった。
 関心を寄せたテーマは「コミバスの第二次試験運行の動向」だった。一昨年の11月から翌年2月にかけて71日間の第一次試験運行が行われた。平均利用者数は4人/日で目標の60人/日には程遠い悲惨な結果だった。この結果を受けてコミバス運行は断念されるものと思っていたが、直後の活性化委員会では運行ニーズの強い名来、上山口東地区に運行エリアを絞って第二次試験運行に努力するという方向性を確認した。
 今回の会議でその後の経過が報告された。対象二地区の老人会等のヒアリングを経て二つのルート案が検討されたようだ。田尾寺駅巡回をメインとした両地区巡回ルートと下山口会館を起点とした両地区内の巡回ルートである。
 ただ山口地域のコミバス運行の環境は厳しさが増している。「採算見通しの厳しさ」「運行事業者確保の見通しの厳しさ」「行政等の関係機関との調整の困難さ」等のハードルがある。それでも活性化委員会が試験運行にこだわるのは「既存路線バスの減便の懸念」「高齢化の進行でマイカー運転の断念」等が予測され、それに備えた公共移動手段の確保の狙いがあるようだ。
 思わず「第二次試験運行のメドは立っていないということか」と議長に質問した。「その通り」との回答だった。

NHK「メディアが私たちをつくってきた!?」2025年03月26日

 NHK「メディアが私たちをつくってきた!?」という番組を観た。NHK放送100年記念の特集番組である。
 ラジオ放送開始100年のメディアの変遷を辿りながら「メディアの進化と私たちの意識の変化を丁寧にたどり、未来へのヒントを探る番組」だった。
 ラジオ以前のメディアは新聞等の文字媒体だった。それがラジオという音声媒体が登場し圧倒的な情報伝達力で聴衆を魅了した。その音声媒体も、「音声+映像」媒体というテレビのに取って代わられる。テレビは水俣病報道等の公共放送の使命やワイドショーの感情に訴える番組で進化を遂げる。
 そして今やテレビの情報伝達媒体はインターネットの普及でSNSという双方向のメディアによって”オールド・メディア”の地位に転落しようとしている。
 メディアの変遷のもたらす効果と影をわかりやすく解説した佳作だった。

NHKスペシャル新ジャポニズム 第3集 日本食2025年03月25日

 シリーズ「新ジャポニズム」の第3集は「日本食」である。以下番組コメントの紹介である。

 『世界に広がる日本カルチャーのうねりを読み解くシリーズ。今回は新たなフェーズに突入した日本食に注目する。キーワードは「IZAKAYA」「OMAKASE」「IKEJIME」。フランスの魚市場で、アメリカの星付きレストランで、サウジアラビアの金融街で何が起きているのか?私たち日本人が考えてもみなかった日本食の価値、見過ごしてきたかもしれない日本食の本質を、海外の人々の熱い想いと言葉で解き明かしていく。』

 第1集の「MABGA」、第2集の「J-POP]に比べ、この第3集の「日本食」は、訴求力に欠ける気がした。海外の顧客を対象にした日本の食文化の紹介である。前2集は圧倒的な広がりをもった若者世代中心のカルチャーだったが、第3集「食文化」は欧米という先進国の多世代の富裕層対象の広がりに欠けるカルチャーという感が強い。
 しかも日本食そのもののインパクトのあるトレンドの紹介というより、「IZAKAYA(居酒屋)」「OMAKASE(おまかせ)」「IKEJIME(活〆)」といった食の提供のスタイルの先進性や独自性を訴求するものだった。それはそれで新たな視点での説得力はあったが、「新ジャポニズム」のひとつに数えられる迫力には及ばないと思えた。

塩野七生著「ローマ人の物語38」2025年03月24日

 ローマ人の物語36巻を再読した。この巻は紀元337年の大帝の死から物語の幕が開く。コンスタンティヌスは自らの亡き後の後継人事も周到に準備する。帝国を三人の息子と二人の甥によって分担統治するシステムを死の二年前から導入していたのだ。ところが6月の大帝の葬儀から間もない7月に大量の血の粛清が勃発する。二人の甥とその肉親、亡き大帝の側近だった高官たちがその犠牲者だった。著者は大帝の次男コンスタンティウスを首謀者として暗示する。さらにその後、長男と三男の領土争いが起り、敗れた長男が殺される。次男と三男による帝国の分担統治が10年目を迎えた紀元350年、三男コンスタンスが配下の蛮族出身の将マグネンティススの謀反によってあっけなく殺害される。翌351年、唯一の皇帝となったコンスタンティウスは賊将マグネンティススとの内戦ともいうべき会戦に勝利する。ローマ軍の将兵合わせて5万4千名もの犠牲を代償とした勝利だった。これが帝国の軍事力が決定的に低下させる要因を招くことになる。
 唯一の皇帝となったコンスタンティウスは大きな難問を抱えていた。東の大敵ペルシャ王国と西方ガリアの蛮族たちの侵略である。いずれかを任せられる副帝の任命を迫られていた。そして新たに任命されたのが自らがその父親を粛清した年少の従兄であるユリアヌスだった。
 物語の後半はガリア担当のローマ軍司令官となったユリアヌスの成功物語である。多分にユリアヌスに好意的な著者はその活躍ぶりを皇帝コンスタンティウスの否定的な見方と好対照で描いている。24歳の若き副帝ユリアヌスはガリアの地での戦闘に積極戦法で見事に勝利する。その後のガリア主要都市の再建を果たしガリア全域の統治に成功する。
 物語の核心部分に皇帝コンスタンティウスのキリスト教との関わりが触れられる。コンスタンティウスは帝国で最初にキリスト教を公認した父である大帝の忠実な第二走者だった。キリスト教の公認から更に進めてその優遇策に舵を切り、ローマ伝来の宗教の排撃を明確にした。

NHKスペシャル新ジャポニズム 第2集 J-POP2025年03月23日

  シリーズ「新ジャポニズム」の第2集は「J-POP」である。以下番組コメントの紹介である。

 『世界で注目される日本カルチャーの新たなうねりに迫るシリーズ。いま、初音ミクを起点とする日本発のボーカロイド文化が世界中で熱狂的なファンを獲得。歌声合成技術ボーカロイドはAdoやYOASOBIなど新たなアーティストも生み出すカルチャーになった。観客が日本語で大合唱する海外のライブや世界の若者たちが新たな音楽を生む現場に密着。AdoやYOASOBIの独自取材も交え、進化するボカロの魅力に迫る。』

 この紹介コメント自体が”初音ミク””ボーカロイド”という意味不明なキーワードに戸惑ってしまう。初音ミクとはWikiでは「 バーチャルシンガーソフトウェア 及びその キャラクター」と解説されている。バーチャルシンガーソフトウェアとは「歌声合成ソフト」のことで、要はAIを駆使して曲を自動生成してしまうアプリのようだ。
 番組ではこの分野が独自の進化を遂げて世界中に広がっている実態を余すところなく伝えている。この分野では韓国のK-POPが世界を席巻しているとばかり思っていた。どっこい日本の若者たちによるJ-POPははK-POPを圧倒しているようだ。
 この分野でも日本のカルチャーの底力に脱帽した。

NHKスペシャル 新ジャポニズム 第1集 MANGA2025年03月22日

 シリーズ「新ジャポニズム」の第1集は「MANGA」である。以下番組コメントの紹介である。
 
 『アニメも含めると世界の10億人がファンになっていると推計される。熱狂の理由は「世界の混沌」にあると海外の研究者は分析。日本マンガの多様で、真実味を帯びたキャラクターや物語に、厳しい現実を前にした人々が自分を重ねている。番組はウクライナ、ジンバブエなど世界各地のファンを取材、世界的なヒットマンガを生み出す現場にも迫る。ナビゲーターは俳優・横浜流星。』

 MANGAの原点は江戸時代の浮世絵にさかのぼるという説がある。そう言えば注釈文字が描かれたの浮世絵があるが、これなどは漫画の原点そのものと思える。今日のアニメに象徴される漫画文化は日本の古くからの伝統文化を脈々と引き継いだものだ。外国アニメや漫画とのレベルの違いは積み重ねたカルチャーの違いに起因している。
 それにしても番組が紹介知るMANGAの世界的な普及ぶりは想像以上である。読者や視聴者の普及を超えてアニメーターや作者までが世界的に活動している。しかもそれを支えているのは圧倒的に若者たちであることにMANGAの持つ発信力の凄さを実感させられた。

NHKスペシャル「新ジャパニズム」2025年03月21日

 かねてから注目していた番組”NHKスペシャル”がまたまた「新ジャポニズム」をテーマとした画期的なプロジェクトを立ち上げた。番組コメントは以下の通りである。

 『いま、世界の人びとから日本のカルチャーに熱い視線が注がれ、19世紀後半の西洋芸術に大きな影響を与えたジャポニスムの再来、“新ジャポニズム”とも呼ぶべき状況が起きています。
 かつてのジャポニスムは、欧米諸国の芸術家や富裕層を中心とした波及でしたが、新たな奔流はアジアやアフリカ、中南米など世界各地の幅広い層に達し、多様なジャンルや領域で多くの人びとを魅了しています。
 NHKが放送100年を機に立ち上げた「新ジャポニズム」プロジェクトは、日本のポップカルチャーの礎を築いた蔦屋重三郎を主人公とする大河ドラマ「べらぼう」と連動し、ジャパニーズ・カルチャーの広がりと奥行きを、多彩な番組とイベントで発信します。』
 
 何とも壮大なプロジェクトである。日本は今、”失われた30年”の只中にあって自信喪失の日々を過ごしている。そんな中で”新ジャポニズム”の想像を超える大きなうねりは日本に新たな限りない息吹をもたらしてくれる。マンガ、J-POP、日本食、デザインの四つの分野の新ジャポニズムを紹介した番組に釘付けになる。
 順次、番組評をコメントしたい。

災害ボランティアコーディネーター講座に参加した2025年03月20日

 市社協の要請でダイハツ工業が実施する「災害ボランティアコーディネーター養成講座」のボランテイア役のお手伝いに地区社協の4名参加と一緒に参加した。
 流通センターの一角にあるダイハツ工業西宮部品センターのクラブハウスが会場だった。12時半に会場に到着し3時頃までのボランティアコーディネートの訓練だった。
 市社協が作成した災害時の災害ボランティアのコーディネートマニュアルに沿って応募のボランティアと被災者のニーズをうまくコーディネートすることがテーマである。
 訓練は①ボランティアの受付➁保険加入の手続き③受付登録とリスト作成④マッチングテントでの被災者ニーズとボランティアのマッチング➄送り出しテントでマッチングの確認と活動現場への送り出し⑥活動現場でのボランティア活動⑦本部での活動報告と活動証明書の受領といった流れだった。
 初めての災害ボランティアのコーディネート手順を模擬体験した。今まで関わったことのない体験は少なからず災害時のボランティのイメージを運んでくれた。

コーディネーター会と民生委員の久々の懇談会2025年03月19日

 地区社協ボランティアセンターのコーディネーターと対象エリアの民生委員との懇談会が久々に開催された。数年前に開催されて以降、双方の行き違いもあって長く中断していた。今回は10名の対象者に声掛けし参加可能な方に個別の参加を要請した。
 安心プラザの会場に顔を出して頂いたのは民生委員4人と主任児童委員の合わせて5名だった。コーディネーターは9名が参加した。
 参加者の自己紹介を兼ねた近況報告の後、自由な意見交換となった。話題が集中したのは、主任児童委員から報告された「公立中学校の部活の地域移転」だった。子どもたちの放課後の貴重な機会がなくなることへの懸念や保護者の負担の大きさを危惧する声が相次いだ。民間のクラブや教室が希少な市北部の環境面の配慮のない行政への不信も指摘された。
 この他ある民生委員からは市の「見守りホットライン」についておひとり住まいの高齢者にとって貴重で効果的な見守りシステムだと報告され、社協でも積極的に広報してほしいとの声もあった。民生委員の頃、私自身もその点を訴えていたので、我が意を得たりの意見に大いに共感した。