展示展『拓けゆく北摂と神戸電鉄』2018年12月11日

 神戸市北区在住の国鉄有馬線研究者のN氏と何度かお会いして懇談した。昨年8月にはN氏が鉄道専門雑誌に国鉄有馬線の特集記事を執筆されるとのことで、私が所蔵している故・吉田和男氏の有馬線の研究成果である資料を一括してお貸しした。1月には、N氏が来訪されN 氏の執筆記事が掲載された雑誌「レイル No105」をお持ちいただいた。
 そんな親交のあったN氏からメールを頂いた。「三田市立図書館におきまして企画展示展『拓けゆく北摂と神戸電鉄』が開催されています」というご案内だった。
 早速、家内と一緒に三田市立図書館を訪ねた。図書館奥のそれほど広くない特別展示室にはテーマに沿った展示物が三方の壁と中央のガラスケースに展示されていた。係員のいない展示室だったが、写真撮影禁止の掲示もない。国鉄有馬線関係の珍しい写真や国鉄三田駅時代の三田駅の模型を写真に納めさせて頂いた。主催者案内の掲示には実行委員のひとりとしてN氏の名前があった。
 展示室を出て書架に行った。やはり三田市の郷土史関係のコーナーに足が向く。さすがに郷土史関連の書籍が豊富だった。三田風土記を執筆する機会があればぜひ再訪したい図書館だった。

初めて地元の育成センター(学童保育)を訪ねた2018年12月12日

 福祉ネットの取組み課題に今年度から「子育て支援」が追加され、地元小学校のPTA関係者にも役員として参加してもらっている。過去2度ほど役員会で地域の子育て支援について意見交換した。
 そこで明らかになったのは共働きが一般的になった子育て世代にとって最大の悩みは「子どもたちの放課後の居場所探し」ということだった。
 放課後の子どもたちの居場所の最も一般的で貴重な場が学童保育である。西宮市の学童保育は留守家庭児童育成センター(通称「育成センター」)という名称で実施されている。地元の育成センターは市社協が受託しているが、地区社協は運営委員会に委員派遣をしているものの日常的には殆ど関わりはない。地区社協会長である私自身もこれまで一度も育成センターを訪ねたことがなかった。そこで本格的に子育て支援を検討する上でも育成センターの現場を知っておきたいと思った。
 15時半頃に地元小学校の校庭の一角に建つ独立施設の育成センターを訪ねた。小学校の教室風の室内には、いくつもの長方形の座り机が並べられ大勢の子どもたちがノートを開いて宿題に取り掛かっていた。指導員の女性たちがテーブルを巡りながら見守っている。
 入口でスタッフに声を掛けると責任者らしき人に引き合わされた。地区社協会長の立場で来意を告げると、市社協の担当部署に連絡し視察の了承を取ってもらう。その後は責任者らしき人(育成センターには正式には責任者はいないとのこと)にこの育成センターの現状について色々お聞きした。利用者数と増減の傾向、指導員の現状、保護者の意向、今後の定員増減の動向等々。 
 初めて訪ねた育成センターで今まで知らなかった現状を学んだ。

恒例のゴスペル・ソングのふれあい喫茶2018年12月13日

 地区社協のふれあい喫茶に出かけた。12月の喫茶は恒例のイベントがある。地元のゴスペル・ソングのサークルの合唱である。
 1時から隣接のコミュニティセンターでお二人のご婦人と懇談の約束があった。名塩駅近くのククアぽぽに拠点をおく子育てコンシェルジュのお二人である。この新たに発足した子育て支援事業の紹介とご挨拶だった。45分ばかり懇談した後、ふれあい喫茶に参加した。
 ゴスペル・ソングの合唱は既に始まっていた。喫茶会場の自治会館は30名以上の参加者で満席だった。グループのメンバーは黒のアンダーウェアに赤いワイシャツという揃いのユニフォーム姿である。昨年までは5~6名だったと記憶していたが今年は10名のメンバーにふえている。Xmasナンバーをはじめおなじみの曲を数曲披露して頂いた。アンコール曲の「河の流れのように」を会場と一緒に合唱してイベントが終了した。
 12月のふれあい喫茶の恒例イベントはいつもながら盛況裡に幕を閉じた。

大盛況の認知症カフェのオープン2018年12月14日

 12月13日の木曜日の午後1時半、西宮市の北部地区では初めての認知症カフェがオープンした。会場のコープこうべ西宮北店3階の組合員集会室には大勢の関係者がつめかけた。
 昨年8月に山口地区認知症カフェを立上げ実行委員会が発足して以来、1年4カ月に及ぶ準備を経てようやく誕生した。山口包括、市社協、介護施設事業者、福祉ネット北六甲等の実行委員に今年2月からは14名の地域ボランティアの皆さんが加わって具体化に向けての協議と準備を進めた。
 オープンの参加者は総勢54名である。地域の事業者5人を含む一般参加者26人、主催者側の運営ボランティア14人、専門職14人という内訳だった。主催者側の不安をよそに、認知症当事者とその介護者・家族、デイサービス事業者、認知症に関心を寄せる住民等の一般参加者の多さに地域の認知症への関心の深さを実感した。とりわけ特徴的だったのが高齢男性の多さだった。
 主催のにこにこ丸山カフェ運営委員会代表の几帳面で丁寧な挨拶があった。しばらく各テーブルごとに歓談した後、オープニングイベントの地元サークルのハンドベル演奏が行われた。MCの軽妙なトークと会場を巻き込んだ合唱が一気に場を和ませる。その後、再び歓談が続く。終盤には施設の専門職による脳トレが行われ、1時間半のカフェが幕を閉じた。
 終了後には運営委員会メンバーによる反省会があった。運営上のこまごまとした問題点をはじめ、次回以降の専門職のプチ講座、相談コーナー設置、トイレの案内方法、参加者名簿の保管、会計担当の確認などが話し合われた。
 山口地区の認知症取組みの幕開けともいうべきメモリアル・イベントが盛況裡に終了した。

藤沢周平著「夜の橋」2018年12月15日

 藤沢周平著「夜の橋」を再読した。武家もの3編、市井もの4編、いずれともいえない異色作2篇の9篇を納めた短編集である。昭和50年から53年にかけての作品集だ。2年前に直木賞を受賞し、遅咲きの作家デビュー直後の執筆意欲にあふれた意欲的な作品群といえる。
 巻末に作者の「あとがき」が掲載されている。そこには作者の時代小説執筆での題材のヒントを身近な身辺に求める想いが綴られていて興味深い。時代小説にはいろいろと約束事があり、作品の動機までも昔の資料に求めては創造への飛躍がない。せめて小説のヒントくらいは、自分の眼や耳で得たものを使いたいという。
 9篇の中では市井ものでは表題作「夜の橋」と「裏切り」が、武家ものでは「梅薫る」と「泣くな、けい」が面白かった。いずれも時代背景を越えていつの時代にも通じる人間の根底にあるものに焦点を当てた佳作だった。

大盛況だった福祉フォーラム2018年12月16日

 第4回福祉フォーラムを「ここが知りたい認知症」をテーマに開催した。認知症の「予防と治療の最前線と地域支援」をサブタイトルに著名な認知症専門医である松本一生さんに90分たっぷりお話し頂いた。講演についてのコメントは別途記事にしたいが、ひとまず開催状況の速報を更新しておきたい。
 山口ホールの会場を埋め尽くす118名の受講者だった。事前準備した席数はテーブル席108、予備の椅子席18の計126席だったからほぼ満席である。設立総会とセットの第1回が120名、一昨年が95名、総会と分離した昨年が88名だった。大幅な増加と言える。設立総会では構成組織の代議員が80名を占め一般参加は40名だった。今回は代議員等の関係者が41名で一般参加が71名と構成比は逆転した。
 地域の一般参加の多さの要因は次の点だと思われた。ひとつは講師の松本先生のテレビ番組出演や介護業界での知る人ぞ知る知名度が大きい。今ひとつは身近に迫ってきた認知症への関心の深さである。そういう意味で今回のテーマ設定と講師選択が奏功したといえる。それは講演後の92枚もの受講者アンケート回収(回収率78%)にも表れていた。

恒例の出身企業労組OB会に参加した2018年12月17日

 毎年この時期に出身企業の労組役員OB会がある。今回初めての会場だった。地下鉄なんば駅からスマホ・マップを確認しながら歩いていると法善寺の水掛不動尊の前に出た。現役時代に訪ねたことがある。お参りをしてすぐ裏手のがんこ法善寺店の引き戸を開けた。
 案内された部屋には何人かのOBたちの姿があった。12時20分頃から宴席が始まった。今年もOB18人と現役役員8人が難波の料理屋「がんこ・法善寺店」に顔を揃えた。
 牛シャブひとり鍋をメインとした懐石をつつきながら同じテーブルの仲間たちと雑談を交わす。仮名順にOBたちの近況報告が始まった。来年は労組結成50周年を迎える。同世代のOBたちからは各自の近況とともに結成期の思い出などが語られる。
 私の順番になった。労組結成の中心メンバーのひとりだった。結成期の書記長が50周年を迎えられることは稀有なことだろう。そして古希を越えて今や終活に向き合う年代になった。できれば「自分史」を書きあげたい。そんな想いを吐露した。
 OB会の後は最寄りの喫茶店で恒例の二次会が準備されている。昨年同様、今回も夕方から民生委員の忘年会が控えている。二次会をパスして帰路に着いた。

福祉フォーラム「ここが知りたい認知症」2018年12月18日

 第4回福祉フォーラムは118人もの受講者で大盛況だった。事前の案内チラシには「ここが知りたい認知症」というタイトルを大きく訴え、~予防と治療の最前線と地域支援~のサブタイトルで事前に講師とも調整した講演内容を伝えた。
 講師のものわすれクリニック院長の松本一生氏は、認知症専門医として診療する傍ら、自らも認知症の義母とパーキンソン病の妻の介護を経験した介護者として積極的に認知症理解のための講演、番組出演、執筆活動をされている。
 90分の講演では、そうした知識と経験がいかんなく発揮され、受講者に多くの共感をもたらした。以下、印象的だった内容を記しておきたい。
 認知症を当事者から告げられた時「あなたなら大丈夫!」とは言わない。それは受止めてもらいたいという当事者の想いを拒むことになりかねない。一緒に考えましょうと共感し寄り添う姿勢が大切。
 認知症は「なったらおしまい」ではなく、「なってからが勝負」
 妻を介護するご主人たちが大変!「ちょい呑みオヤジ会」ならぬ「妻を介護するオヤジ会」が必要では。
 種類ごとに異なる認知症の症状の理解が大切。アルツハイマーはこれまでと異なる人柄に。血管性認知症は易怒性やまだら症状。レビー小体型認知症はパーキンソン症状と幻視。前頭側頭型認知症は非社会性や無頓着。
 糖尿病、脂質異常、血圧乱高下の生活習慣病対策が認知症予防に。食生活は粗食を心がける。ひきこもりの脱出と人との対話。生きがいと使命感。
 介護家族の善意の加害者のケアこそが大切。地域の悪意が介護家族の不幸をもたらす。介護を終えた遺族の65%が自分の至らなさを後悔している。介護家族への声掛けや励まし等の地域の支えを。
 介護生活が長くなるほど誤嚥性肺炎の発症率が高くなる(15年で89%)。終末期医療の口腔ケアの大切さ。
 
 92枚もの受講者アンケートを回収した。85名(92%)の方が講演内容の評価に「良かった」を選択されていた。

テイクアウト惣菜店のオープン2018年12月19日

 徒歩数分のところにテイクアウトの惣菜を販売する店がオープンした。元々は豚料理のレストランだが、客席の半分ほどをテイクアウト用の惣菜コーナーに改装された。残された客席は購入した惣菜を食べられるイートインにもなっている。無料のコーヒーサービスもある。
 オーナーはその近隣で定食屋やお弁当屋などの事業も展開しているので食材を幅広く調達供給できる。和風、洋風、中華の揚げ物、煮物、焼き物などがテーブルの大皿に並んでいる。大皿に盛られた惣菜を大小のパッケージに好きなだけ詰め合わせて購入する。串カツ、コロッケ、ウインナーなどの単品販売もある。
 オープンの日には、小さいパッケージひとつが無料とあって、チラシで知った近隣の主婦たちが詰めかけた。ご近所さんと出かけた家内もコロッケやひじきや煮物などを買ってきた。
 翌日、家内の外出でひとりで昼食することになった。前日の惣菜コロッケは薄塩で好みの味付だった。コロッケの調達も念頭に散歩がてらにオープン直後の惣菜店に出かけた。コロッケ、だし巻き卵、ジャーマンポテト、肉じゃがなどを買ってきた。晩酌用のアテや夕食のおかずも一緒にたっぷり買った。
 老夫婦二人や単身高齢者世帯が増えている。お好みの惣菜を小分けして購入でき、場合によってはその場で食べられるこのお店は高齢者たちにも支持されそうだ。

保育園転園後の花ちゃん2018年12月20日

 娘夫婦の引っ越しで花ちゃんは3年間通園した保育園を転園することになった。新しい保育園に初めて通園した日に花ちゃん宅を訪ねた。感想を聞くと「花ちゃんネ。涙が出そうになったの」と答える花ちゃんだった。
 それから2週間余り経過した。花ちゃんが満3歳になって母ちゃんの時短(勤務時間短縮)が終了し、花ちゃんのお迎えは平園ギリギリの時間になった。最寄り駅から自転車で迎えに行き自宅に戻り夕食の支度をする。そんな慌ただしい日々となりFaceTimeも思うようにできなくなった。花ちゃんは新しい保育園に馴染んだだろうか。じいちゃんばあちゃんの懸念が募った。
 久々にFaceTimeが繋がった。スマホ画面に元気いっぱいの花ちゃんが登場した。早速訊ねる。「花ちゃん!新しい保育園でお友だちできた?」「うん、できたよ!タッちゃんとはあちゃん」。ヨカッタ~ッ!さすが保育園育ちである。束の間の寂しさもなんのその。したたかにすぐに新しい環境に順応したようだ。
 じいちゃんばあちゃんは久々の孫娘とのおしゃべりを楽しんだ。