2年半ぶりの認知症カフェの再開2022年06月24日

 コロナ禍で永くお休みしていた認知症カフェ「にこにこ丸山カフェ」が2年半ぶりにようやく再開された。1時半から2時半までの短縮開催で会場内のカフェ等の飲食は自粛という変則開催だった。
 それでも待ちかねたように会場のコープこうべの集会室には10名近くの認知症当事者や家族等の介護者の方の姿があった。カフェスタッフ7名、地域包括3名、地区社協関係者3名、市社協等の専門職3名、コープ関係者2名と2年半ぶりのカフェは30名近い予想外以上の参加者でテーブルが埋められた。
 カフェスタッフの代表の再開の挨拶の後、地域包括の看護士さんから熱中症対策のレクチャーがあった。しばらく歓談しながら各テーブルで色とりどりのティッシュペーパーでアジサイの花づくりを楽しんだ。
 その後スタッフから参加者全員に2枚のカードが配られた。カードには様々な動物の絵が名前付きで描かれている。スタッフの案内で参加者全員によるしりとりゲームが始まった。スタッフが読み上げる「ネコ」と読み上げるとネコのカードを持つ人が手を挙げてカードをスタッフに渡す。「コアラ」「ラクダ」・・・・と続いて2枚のカードがなくなった順に各テーブルのアジサイの花が贈られるという趣向だった。他愛のないゲームながらちょっとしたドキドキ感があり場を和ませた。
 1時間があっという間に過ぎて久々の認知症カフェがお開きとなった。

長尾和弘医師の「パンデミックと認知症」コメント2022年06月04日

 日々閲覧している長尾和弘医師のブログ「町医者日記」で認知症に関わる「パンデミックと認知症」と題した示唆に富んだ発信があった。ポイントを要約して記事にしておくことにした。
・2年以上続くコロナ禍でフレイルが進行し、認知症患者が増え症状の進行が続いている。
・コロナ禍ですっかり忘れられているのが認知症の人への配慮や対策ではないか
・コロナ禍の重症者や死亡者の大半は高齢者であり、認知症発症者の大半もやはり高齢者である。
・パンデミックも認知症も高齢がリスク要因であれば、パンデミック対策は常に認知症対策と併行して練られるべきだ。
・しかし、現実は高齢認知症の感染者も非高齢者の感染者と同じように扱われている。
・介護施設ではクラスター発生を回避するために、閉じ込め型介護が2年以上続いている。
・認知症の介護スキルとして「ユマニチュード」が推進されてきた。しかし長引くコロナ禍ですっかり忘れられた感がある。
・「認知症になっても住み慣れた地域でその人らしく生活する」という「地域包括ケア」のスローガンもすっかりコロナによって片隅に追いやられてしまったように感じる。
・大切なことはその認知症の人がどれだけ笑顔で過ごせたかだろう。どれだけの医療人がコロナ禍のなかでもユマニチュードを実践していたのかが大切だ。
・認知症高齢者がコロナに感染した時、療養の場の意思決定はケア会議や人生会議で行うべきだろう。しかしコロナが怖いケアマネは「たとえ玄関先でも訪問できない」という。オンラインで行えばいいのだがその発想が無い。
・結局、ユマニチュード啓発や地域包括ケアは現状のままでは絵餅で終わってしまう。致死率がそれほど高くないコロナには地域包括ケアで対処すべではないのか。

認知症の高齢女性の行方不明のその後2022年05月28日

 今年3月中旬に山口町すみれ台の高齢女性が散歩中に行方不明となった。軽い認知症だったという。すみれ台の民生委員を中心に地域ぐるみの捜索が行われたようだが、今尚その消息は不明である。
 当初の警察への通報が通常の行方不明届けだったこともあり、警察の本格的な捜索態勢は組まれなかったようだ。家族にすれば安否の消息についての想いは強い。
 この件に当初から献身的に尽力されていた懇意な民生委員さんから経過を伝えるメールがあった。ようやくドローンや警察犬も出動する警察による本格的な捜索が行われることになったとのこと。そして昨日、その本格的捜索が行われることになり、高齢のご主人だけでは心配なので民生委員さんも同行することになった。午後1時半に、警察犬に匂いを嗅がせるためのご本人の靴を持って出発するとのこと。
 夕方5時頃に結果を伝えるメールを頂いた。「今 帰宅しました。4時前に終了 残念ながら見つかりませんでした。」という簡潔な報告に、無念さが滲んでいた。その後のやりとりで次のような心にしみるメールを頂いた。「残念ですが、見つからなかったということは、何処かでお元気に保護されている可能性も残るということも。ご主人がそう思われたら苦しみも少しは・・・思います」。

認知症つながり推進員2022年05月19日

 西宮市には2名の認知症つながり推進員(認知症地域支援推進員)という専門職がいる。市内を南北に分けて分担されているようだ。
 主たる活動は①認知症の市民への啓発②地域の認知症支援活動のサポート③関係機関や団体の連携④若年性認知症の方と家族の個別支援のようだ。北部担当の方とは、認知症サポート便利帳・地区版の作成を通じて予てから懇意である。
 この1月に認知症サポーター養成講座の講師資格であるキャラバン・メイトになって何かとメールのやりとりが続いている。私のオリジナルの講座テキストの添削を依頼したり、認知症関係の最新情報を伝えてもらったりとお世話になっている。
 直近のメールでは、地域でのキャラバン・メイトの交流会の開催を打診した。北部地区か山口地区の交流会ができればテキスト交換や経験交流を通じて貴重な情報が得られるのではないかと思っている。特に北部地区は全市レベルとは違った地域特性がある。そうした点を折り込んだキャラバン・メイトの活動を学びたい。

改訂版「認知症サポートべんり帳全市版」2022年05月18日

 3年前に福祉ネットで「認知症サポートべんり帳・地区版」を市内で4番目に作成した。その時に一緒に作成しながら支援をしてもらったのが北部担当の認知症地域支援推進員さんだった。
 先ごろその推進員さんから講座案内をもらい、そのやり取りを通じて、べんり帳全市版の改訂版が完成したことを教えられた。早速ネットでアップされた改訂版に目を通した。内容は確かに大幅に刷新され、非常に分かりやすく、見違えるように良くなっていた。頁数も6頁から11頁と大幅に増え、その分だけ情報も多くなっている。
 特に、「予防」「気づき~軽度」「中等度」「重度」といった症状の進行に応じて暮らし方や利用できるサービスを事例風に紹介した「道しるべ」は良くできている。あらためて認知症サポーター養成講座の自作のテキストに織り込んだ。

子どもたちの認知症講座と地域交流2022年05月12日

 先日、このブログで「認知症こどもサイト」を記事にした。こどもたちが認知症の人と出会った時、どのように接すればよいかを考えてもらうためのサイトのようだ。
 誰でもなりうる病気である認知症は、子どもたちにとっては家庭の祖父母だけでなく父母との関係でも接する可能性もある。街角で目にする場面もあるだろう。そんなこどもたちに認知症をありのままに正確に理解できる機会は貴重である。
 子育て中の父母たちの世代には、認知症は身近でも切実でもない。それだけに認知症を理解するための情報収集や研修参加には消極的だろう。ところが我が子が学校で認知症の勉強をし、そのことをじいちゃんばあちゃんを念頭に帰宅後に話題にしたらどうだろう。実家の父母に起こりうる問題として認識を新たにするのではないか。
 今、学校運営は教職員不足やコロナ禍対応等に加えて、いじめ問題、不登校等の課題を抱えて深刻な状況を迎えている。コミュニティスクール構想はそんな学校運営に地域支援の新たな枠組みを想定し、その具体化を求めたものといえよう。”地域丸投げ”の批判もないではない。
 他方で地域の抱える認知症サポートという課題を学校運営にも織り込むことが必要ではあるまいか。学校運営への地域の積極的な支援だけでなく地域課題の学校運営での受止めという双方方向の枠組みこそがコミュニティスクールの姿と思う。

認知症徘徊者の行方不明時の手配チラシ2022年05月09日

 山口町内で発生した認知症の方の行方不明事件が地域に衝撃をもたらした。様々な場面でそうした場合の対応についての対応が問われた。地区社協でも執行委員会や役員会でテーマとなり、真剣な意見交換があった。
 民生委員であり、地区社協会長でもあることに加えて、この1月には認知症サポーター養成講座の講師資格を取得しキャラバンメイトとなった。そんな立場から積極的に対応手順について提案し多くの意見を頂いた。
 そんな中で気になったのは、誰もが関心を寄せ積極的な対応を求める点では異存はないのだが、捜索に当たって幅広い支援を要するこの取り組みの実務的なコーデネーターを誰が担うかという点だった。
 真っ先に必要になるのは、行方不明者の情報をまとめたチラシである。認知症家族は多くの場合高齢者であり、端的な情報を記載したチラシ作成は困難である。民生委員か高齢者あんしん窓口(地域包括)が担うほかない。ただ民生委員については対応の市政やスキルにバラツキが想定される。結局のところセンターに常在し機器の環境も整ったあんしん窓口に汗をかいてもらうしかない。
 ちなみに行方不明時の手配チラシのサンプルを作成してみた。

認知症こどもサイト2022年05月03日

 新聞で小学生に認知症の理解を深めてもらうウエヴサイト「認知症こどもサイト」の紹介記事を読んだ。公益法人「認知症の人と家族の会」(京都市)が作成したものだ。
 早速そのサイトにアクセスしてみた。サイトを解説する記事に「認知症キャラバンメイトの方々と連携した授業」というコメントがあり、このサイトがキャラバン・メイトにも活用されることを念頭に置いていることが窺えた。
 サイトの内容は、「認知症こどもサイトについて」「体験ストーリー」「認知症のおはなしQ&A」の三編で構成されている。それぞれ、このサイトの活用方法、二つのストーリーの体験を通した認知症の学習、「認知症とは」「認知症の人のお話し」「家族のおはなし」についての基礎知識が分かりやすく説明されている。指導者用テキストもリンクされており、実践的な認知症学習の指南書にもなっている。イラストがふんだんに使われ、こども向けの優しい言葉でコメントされている。 
 こども向けの認知症サポーター養成講座の教材としてそのまま使用できる優れたサイトである。Wi-F環境があればプロジェクターでこのサイトにアクセスしてそのまま使用できそうだ。
 地元小学校の体験学習にぜひ活用してみたいと思った。

にこにこ丸山カフェでの介護者ニーズの新たな発見2020年01月27日

 認知症カフェ・にこにこ丸山カフェに出かけた。いつもの常連さんたちの顔ぶれで賑わっていた。参加者の多くはおひとりが認知症や障害を抱えた高齢のご夫婦である。
 同じテーブルを囲んだお二人もご主人が軽度の認知症の面識のある方たちだった。以前懇談した時に、おかざきクリニックに通院していたが休業になって困っているという話を聞いていた。早速、2月3日にクリニックが再開するという情報を提供した。
 認知症のご主人のそばで奥さんから介護に関わる苦労や丸山カフェについての期待などが伝えられた。周囲にご近所さんのいない孤立した立地のお住いである。それだけに日常の過し方の役立つ情報が欲しいとのこと。丸山カフェは介護の息抜きだけでなくそうした情報収集の場でもあるとのこと。介護者ならではのニーズを聞いた。

にこにこ丸山カフェ、一周年記念の盛況2019年12月22日

 山口地区の認知症カフェ・にこにこマルヤマカフェが一周年を迎えた。その記念すべきカフェを訪ねた。予想外の来場者の熱気に包まれた。最終的に一般参加者27名、ボランティア12名、専門職10名の49名もの参加者という大盛況のカフェだった。
 認知症当事者とその家族の常連さんだけでなく初めての顔ぶれも多い。福祉ネット顧問の初めての来訪姿があった。地区社協役員の女性二人の初参加もあった。口コミで関心を持って参加された初めてみる地域住民の方もある。1年を経て丸山カフェは着実に広がり、定着している。
 テーブルにはいつにない華やかな装飾が潤いを添えている。ボランティアスタッフの女性陣の手づくりアクセサリーである。丸山カフェの強みである毎回工夫を凝らした会場演出を支えているのはこの女性陣の賜物である。施設専門職の支援も定着した。今回はセントポーリアの音楽療法士3名のクリスマスイベント用の演奏だった。クリスマスソングを中心に前半20分と最後の20分の大いに会場を湧かせた演奏だった。合間には6名の会場参加者の飛び入りのハンドベルも加わった。
 丸山カフェの特筆事項は山口の新旧両地区の枠を超えたオール山口の取組みという点である。ボランティアスタッフも新旧両地区が相半ばする。その効果もあって通常は参加の少ない旧地区からの利用者も多い。北部地区唯一の認知症カフェが山口全体の認知症取組みの拠点としての役割を担っている。