ニューハーフシンガーソングライターという生き方2015年08月07日

 昨晩、会員なっている冠婚葬祭事業者主催のディナーショー?に出かけた。家内がご近所さんの入会紹介をしたことへのお礼招待のようだ。
 各テーブルごとに招待客と担当スタッフの10人前後が着席し、6時から1時間ばかり松花堂弁当風のお重で懇談しながら過ごした。7時過ぎからはメインのショータイムとなる。司会者が思わせぶりに出演者の「悠以(ゆい)」さんを紹介する。会場後方からミニのドレス姿の若い女性シンガーが登場した。マイク片手に松田聖子のヒット曲「青い珊瑚礁」のメロディーに乗せての颯爽とした登場だった。
 オープニング曲を終えて、「続いて私の特技とともにオリジナルナンバーを紹介します」と二曲目が始まった。途中、小節が変わるごとに異変が起きて驚かされる。若い高音の女性の声が突然野太い男性の声に変わるのだ。最初はBGMの葺き替えかと思ったが、しばらくしてようやく合点した。彼女はカマちゃんだったのだ。乙女の声が作り声で野太声こそが地声だった。全くそれと気づかせないところが中々の芸(ゲイ?)である。
 自己紹介を兼ねた軽妙なトークが始まった。尼崎出身の25歳の若者である。路上ライブを皮切りに数々のライブショーや舞台をこなしようやくMBSテレビの「せやねん」などにもチラホラ出演できるようになったという。18歳の時に性同一障害と診断され、以降はその悩みを逆にテコにしてニューハーフシンガーソングライターという生き方を決選択した。カマ芸を交えたオリジナルナンバーやヒット曲などが1時間ほど披露された。途中2度ばかり客席のテーブルを廻ってのサービスぶりである。高校生の時の初恋話(相手はもちろん男子)などのトークもなかなかのものだった。
 イマドキの若者の挑戦的でひたむきな生き方を垣間見た。