音楽・芸術コラボ型の障がい者就労支援事業2015年08月11日

 2カ月ほど前に山口町名来のアートスペースPAOを訪問した。PAOの家主でもある知人の紹介で、障がい者支援事業の立ち上げ準備中の知人の友人と懇談した。「ひだまりサロン」と名付けた事業の立ち上げに関して彼女に地域の実情を踏まえた助言や情報提供を行うことが懇談の趣旨だった。
 そのひだまりサロンがこのほどオープンした。http://hidamari-salon.net/top 「福祉ネット」にとっても障がい者の就労支援は今後検討すべき課題となる筈だ。そんなことから社協福祉ネット推進部のメンバー4人と一緒に見学のため訪問した。
 エアコンの効いた涼しい明るい作業場で、お二人の就学児の女性利用者と3人の女性スタッフが、折り紙の作品づくりやコンサートチラシの整理などの作業中だった。代表者に紹介されたスタッフの責任者に施設を案内された。1階の配食用の厨房、談話室、事務スペースに続いて2階のコンサートホール、和室などの充実した施設だった。ただ小規模な博物館だった建物を転用したため、トイレは車イスでは利用できないなど身障者用の施設としては幾つかの問題も抱えている。
 このサロンの代表者は、演奏会・ 講演会・セミナー等を企画・開催するNPO法人A・S・Pの代表を兼ねている。実質的にサロンとNPO法人A・S・Pは同じグループと言える。そのため就労支援の作業はコンサート用のチラシ作成、ホール運営業務、絵画・折り紙等の作品制作、お花・野菜づくり、パン・お菓子づくりなどのアート関連の作業が可能である。現状では登録利用者は少数だが、アート関連作業という特徴が障がい者就労支援事業の分野では徐々に口コミで広がっているという。
 NPO法人の前代表者である代表者のお父さんもお手伝いされている。同世代でもあり見学中に懇談した。聞けば私が関わっている「ちょい呑みオヤジ会」の会場のカフェのマスターとも懇意であるとのこと。世間は狭い。様々な形で人と人が繋がっている。
 ひだまりサロンの成功を祈りながら可能な範囲で応援したいと思いながら帰路に着いた。