春霞みとタモの木のツグミ2012年04月10日

 小学校の入学式の日の朝は、一気に春めいた穏やかな日和だった。ポカポカ陽気の中を、有馬川と稲田に挟まれた土手道を歩いた。さくら並木の先に愛宕橋とタモの木が見える。郷愁を誘うお気に入りの風景だ。その風景が春霞みに覆われてボンヤリ滲んでいる。それがまた一段となごみの風情をかもしている。
 愛宕橋までやってきた。野鳥の鳴き声を耳にする。橋のたもとのタモの木にとまったツグミが忙しげに左右を見廻しながらさえずっていた。10日ほど前にも撮ったツグミをブログでアップした。あるブロガーさんから「ツグミの目に小枝が被っているのが残念」というコメントを頂いた。今度こそ挽回とばかりデジカメを構えてズームを引いた。自宅でチェックした画像には、横向きに鋭い視線を投げるツグミの凛々しい姿がキャッチされていた。バンザイ。ちっぽけな幸せに浸った。