日だまりのお年寄りと子供たち2023年07月22日

 初冬の昼下がり、お地蔵さん前の日だまりでお年寄りたちが日向ぼっこをしていた。そばで子供たちが時にお年寄りたちと戯れながら遊んでいる。同じ頃、町内の別の溜まり場でお母ちゃんたちが井戸端会議に余念がない。ここでもやっぱりいたずら盛りの子供たちがおばちゃんたちに叱られながら遊んでいる。幼い頃の懐かしい思い出の風景である。
 地区社協で子育て支援の在り方についての議論が行われた。春休みや夏休みの子どもの居場所を提供できないかを検討した。今や「子育て支援」は国を挙げての重大テーマとなっている。私たちの世代が幼かった頃にご近所のお年寄りやおばちゃんたちに包まれて育った風景は今や望むべくもない。地域ぐるみの多世代交流の新しい形が必要なのだろう。
 このテーマに対し地区社協は、既存の事業部の様々な居場所を子どもたちに開放することを確認した。お年寄りが中心の”ふれあい喫茶”、乳幼児対象の子育てサロン”ともだちつくろう”、障がい者サロン”青い空”、ボランティアセンターの”ぬくもりカフェ”等の居場所である。従来、特定の層を対象としたような感のあるこれらの事業部活動の垣根を払って、夏休みに居場所を必要とする子どもたちに来てもらおうということである。そのための案内チラシを小学校の家庭用配布ルートで配ってもらった。
 ふれあい喫茶というお年寄りの溜まり場に、ともだちつくろうという若いお母さんたちのサロンに、障がい者のつどい場に、子どもたちがブラッと訪ねてくる風景は、私たちの世代の子供の頃の懐かしい思い出に重なってくる。