民生委員・・・セカンドライフの魅力的な役職(その2)2015年07月02日

 定年間近の60歳の時に自治会副会長のお鉢が回ってきた。環境担当として2年間に渡って住宅街の120台あるゴミステーションのフェンス設置に取組んだ。これが退任予定だった在住地区の民生委員の目にとまったようだ。62歳の時に民生委員に就任することになり、それに伴って社協分区役員と青愛協運営委員も引受けうけることになった。63歳で迎えたリタイヤ生活は期せずして地域活動デビューに重なった。しかも地域ボランティア組織の然るべき役職でのデビューは、いわば大相撲の「幕下付出し」のようなものだった。
 定年前からリタイヤ後は地域との関わりを持ち、自分の経験や知識を生かしてお役に立てればと思っていた。民生委員就任はその想いを一気に叶えてもらえる絶好の役職だった。民間企業で培ったマネジメント視点や広報紙編集等でのITスキルは社協分区運営に多少なりとも貢献できたと思える。デビュー直後の地域活動での多少の違和感も、「特別職の地方公務員」という民生委員の立場を考えれば安易に投げ出すわけにもいかない。
 民生委員として毎年訪問する高齢者実態調査等を通じて地域のお年寄りたちとのつながりは着実に深まっていく。それがリタイヤ生活のやりがいと充実感をもたらしている。旧地区と新興住宅地で構成される地区民児協の場を通じての旧地区の皆さんとの交流も得難いものだった。
  以上が「民生委員という役職はリタイヤおじさんが地域活動にごく自然に溶け込んでいける魅力的なポストである」という私の持論の意味するところである。次回は、地域活動を支える一大勢力である「子育て卒業母さん」にとっての民生委員の意味するところを考えてみたい。