市民生委員会広報紙「ともしび」第4号の所感2018年03月28日

 西宮市の民生委員・児童委員会の広報紙「ともしび」第4号が発行された。創刊号から第3号までを実質的な編集長という役回りで発行に関わり、ソフトを活用して編集実務も担当した。
 第4号は新たな編集メンバーで企画され編集は外部委託されたようだ。創刊号から第4号までの広報紙を並べてみた。第4号はタイトルロゴ、紙面構成、定番記事等が踏襲され、一見して同じスタイルの広報紙として継承されている。創刊に関わりこのスタイルを仕立てた立場からは、その編集姿勢をありがたく受け止めた。掲載すべき内容がそつなくまとめられた紙面構成という印象だった。
 ただ欲を言えば、紙面からにじみ出る味わいが希薄なような気がする。前号までの紙面には編集責任者の立場で肉声に近い味付け記事を要所に配した。「ともしび発行のゆえん」「セカンドライフの魅力的な活動」「ある民生委員の活動日記」「無縁社会を見つめるまなざし」等の記事である。今日の民生委員を取り巻く環境を背景にその役割にふさわしい問題意識を伝えたいという想いがあった。それは多分に俗人的で独善的なスタンスだったことも承知している。それでも幅広いメンバーによる校正を経て修正加筆されオーソライズされたものとなった。
 そうした濃いキャラの編集責任者が交替し、企画編集を一元的に担当できるメンバーがいない場合は、「味わい」部分の希薄化は避けがたい。比較的平坦な紙面構成にシフトしているかにみえる。とはいえ願うらくは特集記事等で、「我が事丸ごと」の地域共生社会に向けた独自の視点での切り込み等を取上げてもらいたい気がする。